最近の和白干潟

2019年11月

和白小学校5年生の和白干潟自然観察会報告(11月26日)

和白干潟のクリーン作戦と自然観察 報告(11月23日)

定例探鳥会報告 和白海岸(11月10日)

柏陵高校1年生の和白干潟自然観察会報告(11月8日)

   indexに戻る


和白小学校5年生の和白干潟自然観察会報告

                                    有江 圭子

  日 時:2019年11月26日(水)10:00~11:45 大潮 満潮 9:39 干潮15:06  天候:晴れ
  参加者: 5年生128名と先生4名                         
  守る会自然観察ガイド:8名、カメラ:1名

  雲一つない青空に紅葉がきれいで、暖かい日でした。今回はアシ原を詳しく見るために、ガイド全員で事前にアシ原に行き、どのような植物を見ることができるかを確認してから、小学生を迎えました。
  満潮から少し時間が経った時で、海の広場のすぐ近くまで海水があるのを見て、前回の観察会の時との違いに気づき、「あっ、海になっている!」と言っている子がいました。
  潮の満ち引きについては知っていても、それを実感する経験は少ないのではないかと思いました。山本さんが干潟について前回の話のおさらいをしてから、バードウォッチングをしました。
  砂洲にクロツラヘラサギがいるのが望遠鏡ではっきりと見え、「白いのがいる」「くちばしが黒くて、先が広がっている」「7羽いる」などと口々に言っていました。

                

  アシ原に向かう時、足元にいるハマトビムシをしげしげと眺めていました。赤く紅葉したハママツナを口に含むと、「海みたいな味。意外においしい」「梅干しみたい」「カリカリ梅みたい」との感想でした。
  ハマボウの紅葉を見た後、センダンの葉痕を教えると「ほんとだ、サルの顔だ」と確認していました。ハマウドの芽、小さな卵のようなハマユウの白い実がありました。

     

  黒いシャリンバイの実を見ると「食べられますか?」「ブルーベリーみたい」「タピオカ!」、センダンの黄色い実は「ギンナンみたい」など何でも食べられるかどうかに関心が集まり、ツルナやシャリンバイの実を食べた子もいました。
  アシ原を出ると、唐の原川の方にダイシャクシギがいたので、望遠鏡で見てもらいました。潮が引いた砂地に鳥の足跡がありました。

                

  担任の先生が「ここは鳥の足跡ゾーン」と紹介すると、みんな注意深くみていました。次に、子どもも少し離れた砂地にも足跡を見つけ、「ここも足跡ゾーン」と言っていました。
  「さっきまで鳥がおったところよね」とつぶやいていました。ゴミを拾いながら海の広場に戻り、最後にまとめをしました。観察会で見た鳥の名前を確認し、植物の見本を見せました。

     

  「一番よかったことは?」と聞くと「通った場所(アシ原)が暖かかったこと」と答えていました。「アオサの上にある白いのは何ですか?」という質問があったので、アオサの白化について説明をしました。
  アオサに対する学習意欲があり、「鉄塔の見えるところに住んでいて、時々臭いことがあるのは、これ(アオサが原因)なのですね」とガイドに話した子もいました。
  和白干潟の秋の自然に触れ、楽しいひとときを過ごした子どもたちは元気に挨拶して、学校に帰って行きました。ミヤコドリがいなくて残念でしたが、私たちガイドも子どもたちと一緒に鳥や植物を見ることができたよい時間でした。

  観察されたもの
   野 鳥:クロツラヘラサギ(7)・カワウ(3)・コサギ(1)・ダイサギ(1)・ミサゴ(4)・カササギ(2)・マガモ・ヒドリガモ・オナガガモ・ヨシガモ・スズガモ・カンムリカイツブリ・ヒヨドリ(声)・カワラヒワ(声)
   植 物:(紅葉)ハママツナ・ナンキンハゼ・ハゼ・ハマボウ・イソホウキギ
        (実)シャリンバイ・アキグミ・アオツヅラフジ・マサキ・クコ・ノイバラ・テリハノイバラナンキンハゼ・センダン・ハマナデシコ・ハマユウ
        (穂)アシ・ウラギク(綿毛)・セイタカアワダチソウ・ハマニンニク
        (花)ウラギク・ハマナデシコ・ハマサジ・ツルナ・クコ   (新芽)ハマウド
   海そう:アオサ(多い)
   集めたゴミ 3袋 


   ページのトップに戻る               


和白干潟のクリーン作戦と自然観察 報告

                                田辺 スミ子

 ●日 時:11月23日(土)15:00~17:00 
 ●参加者:27名 : 一般12名(九産大宗像ゼミ先生共5名、ボランティア入門1年生3名)一般4名:守る会15名
 ●回収ゴミ:257袋、可燃ゴミ:袋:257袋(人工ゴミ6袋、アオサ251袋、)
 ●粗大ゴミ:0
 ●観られた鳥:クロツラヘラサギ3羽、ミサゴ2羽、淡水ガモ(ヨシガモ、マガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、カルガモ等)、海ガモ、ダイサギ、コサギ、ウグイス
 

 本日のクリーン作戦は、良い天気に恵まれて暑い位でした。翌日の干潟まつりの準備をする人と、清掃をする人と、2手に分かれて始めました。
 11月18日~19日頃の北西の強風で沖から大量のアオサが海の広場前に打ち寄せており、紅く色付いたハママツナにも覆いかぶさっていてカラカラに乾いたものと一部ヘドロになったものも有りました。

                            

 まず打ち上げられて乾いたアオサを取り除き、干潟の中のものも少し取りました。何しろ大量に打ち寄せている為に、最後の方では、まつり準備の人にも加わってもらいました。
 九産大生、今回初めて参加して下さった牧の鼻対岸工事中の(株)コンドウの現場3名の若人が参加して下さり、アオサが乾いていたことも有り、人数の割には効率よく沢山回収することが出来ました。

    

 ハママツナに絡みついたアオサを外すのは結構根気のいる事で大変でした。女学生も一生懸命外していました。一輪車、ソリ、リヤカーも沢山積むことが出来ました。

                  

 何時もの様にお茶でのどを潤して貰いながら、野鳥などを見て貰いました。成果をお知らせし、感想を聞きました。最後に記念写真を撮って解散しました。参加された皆様、有難うございました。お疲れ様でした。

    

 今、和白干潟では、カモ達が多く渡って来ています。ミヤコドリや、クロツラヘラサギ、アシ原ではアシの穂もフワフワの綿毛になり、後背林や広場側には、ナンキンハゼや、ハマボウの葉も紅葉しており、

                            

 アキグミの実は赤く色付き、クコ、シャリンバイ、アオツヅラフジが青い実を付けています。ほのかな香りのナワシログミの花も未だ咲いています。ハマサジは小さな黄色い遅咲きの花が残っていました。
 ウラギクも根元には可憐な花が未だ咲いていました。紅葉したハママツナはアオサをかぶりながらも日を受けて、赤く輝きとても綺麗です。次世代の為に沢山の小さな実を付けていました。

    

 来春も沢山の新芽が見られるよう願っています。



  ページのトップに戻る


  定例探鳥会報告 和白海岸

  和白4丁目海岸→海の広場→アシ原→砂洲
  2019年11月10日  -薄曇り―
 【観察鳥種】38種
 【参加者数】14人 
 【担 当 者】山本廣子、田辺スミ子

 11月に入って朝晩が寒くなりましたが、昼間はまだまだ暑いほどです。朝の下見では、大潮の満潮時で残った砂洲にクロツラヘラサギやミヤコドリが集まっていましたので、海の広場方面に向かいました。
 和白4丁目海岸に降りると、海面にはマガモやオナガガモなどの淡水ガモが浮かんでいました。塩浜護岸下には海ガモが2000羽程集まっていました。スズガモに混じってホオジロガモもいました。カンムリカイツブリも多く見られました。

             

 海の広場からは、クロツラヘラサギやミヤコドリなどを見ました。淡水ガモたちに混じってツクシガモも休んでいました。林の方ではジョウビタキがヒッヒッと鳴いて飛んでいます。モズの高鳴きやヒヨドリの甲高い声もします。
 
                              

 ハママツナが赤く紅葉しており、ウラギクが咲いていました。植物の紹介もしながら、アシ原の中道を歩きました。シロハラが盛んに鳴きます。冬鳥が渡って来て、嬉しいです。
 センダンの実が黄色く光り、シャリンバイやアキグミの実も熟れてきました。アシの穂もホクホクに膨れて、日差しを受けて輝いています。参加した子供とアシの穂で遊びました。

    

 砂洲に入るときに、近くの沿岸にいたオナガガモなどの淡水ガモは、ザーッと飛び立ってしまいました。砂洲にはクロツラヘラサギとミヤコドリが残りました。光線の具合も良くなり、ミヤコドリの赤い口ばしが輝いて見えます。
 クロツラヘラサギたちも少し歩いて移動し、その時にヘラサギが2羽混じっているのがわかりました。

                            

 ヒドリガモやヨシガモが増えてきました。オオバンが5羽、隊列を組んでやってきます。冬鳥たちがそろってきて、嬉しい探鳥会でした。

             

                                                                                  (山本廣子)

 【参加者の感想】
  ◇クロツラヘラサギとヘラサギがわかった。
  ◆ミヤコドリがきれいに見えた。
  ◇ミサゴがかっこ良かった。
  ◆ハジロカイツブリやウミアイサが可愛かった。
  ◇イヌマキを食べておいしかった。


  ページのトップに戻る


  柏陵高校1年生の和白干潟自然観察会報告

                                 有江 圭子

  日 時:2019年11月8日(金)13:00~15:00  中潮 満潮 7:00 干潮13:19
  参加者:生徒39名と先生4名                  天候:晴れ
  守る会自然観察ガイド:3名 カメラ:1名

  秋晴れの爽やかな日でした。生徒は海の広場に13時前に着いたので、予定の時間よりも早く観察会を始めました。山之内さんが干潟の話を高校生向けに詳しくしました。みんなメモをとりながら、山之内さんの話を聞いていました。
  バードウォッチングではクロツラヘラサギを見ました。望遠鏡をのぞいて「かわいい!」と口々に言っていました。他にカモもたくさんいました。
  
               

  棒杭の上にいつものミサゴの代わりにいるカラスを見て「あー、カラスだー」と驚いていました。アシ原に行き、ガイドがアシハラガニのオスとメスを見つけました。
  生徒たちも積み重なった枯れたアシをめくり、カニを見つけて満足していました。沖の方に行きながらスコップで砂を掘り、ゴカイを見つけていました。「これは大きいね」と友達同士で見せあっていました。
  コメツキガニも見つかりましたが、「怖い」といって触るのを尻込みする生徒がいました。
  自分で見つけたものをガイドのところに持って来て「これは何ですか?」と聞いていました。とても小さいガザミ、オサガニ、ハゼの子などいつもの観察会では見過ごしてしまいそうなものもよく見つけていました。
  さすがに高校生だと感心しました。立ち止まって砂の色による砂の成分の違いについて生徒同士で話していたので、山之内さんが砂質について説明しました。水質についての説明はメモをとっていました。
  
     

  沖でアサリを見つけました。初めはなかなかいなかったのですが、少し場所を変えると次々と見つかり、浄化実験用のアサリ以外に、片手一杯のアサリを見つけた生徒もいました。
  「おかあさんに持って帰って、晩御飯にしてもらおう」と言う生徒もいました。アサリ掘りをした場所のすぐ沖にクロツラヘラサギが8羽じっとしていました。肉眼でこんなに近くで見たのは初めてでした。
  最後にまとめをして、捕ったカニや貝をみんなに見てもらいました。みんな真剣な表情で見ていました。貝の浄化実験の結果には釘付けになっていました。
  
                             

  「珍しい鳥がたくさん見られました」「掘った土の中が黒くてびっくりしました」などの感想がありました。「人工島による環境の変化はありましたか?」「人工島によるデメリットしかないのですか?」という質問が出ました。
  最後にプラスチックごみについての話もしました。まとめが終わったころ、ちょうど奈多方面にミヤコドリが来ていたので望遠鏡で見てもらい、観察会を終わりました。
  生徒たちは普通科環境科学科コースのクラスだけあって、まじめで熱心に観察していました。「将来、環境を守る大人になってほしいなあ」と思いながら、生徒たちを見送りました。

  観察されたもの
   野 鳥:ミヤコドリ(3)・クロツラヘラサギ(12)・ミサゴ(3)・オナガガモ・マガモ・ツクシガモ・ハシビロガモ・オカヨシガモ・スズガモ・ヒドリガモ・カワウ・トビ・カンムリカイツブリ・コサギ・アオサギ・ハクセキレイ
       ヒヨドリ・モズ・ハシボソガラス・ハシブトガラス
   生き物:アサリ・オキシジミ・ソトオリガイ・アラムシロガイ・ユウシオガイ・ツボミガイ・ホトトギスガイ・マガキ・ウミニナ・ホソウミニナ・ヤドカリ・クルマエビ・ハゼ・ゴカイ・アシハラガニ・コメツキガニ・ケフサイソガニ
       マメコブシガニ・ガザミ・オサガニ
   植 物:ハママツナ・ウラギク・シオクグ

     

   海そう:アオサ・オゴノリ・ボウアオノリ



   ページのトップに戻る


   indexに戻る