和白海岸の植物
和白海岸には,塩性湿地・潟湖・砂浜・樹林帯からなる自然海岸が残っています。このような自然海岸は日本でも非常に少なく なっており,大変貴重な自然です。しかし,最近,周囲の環境の著しい変化で植物の種類も群落も減っているのは,
大変残念なことです。 それでもけなげに生きている植物たちを紹介しましょう。
春
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アシ原では植物たちが芽ぶき,冬枯れ色からだんだん緑に変わっていきます。
- ハマダイコンやハマエンドウが可憐な花を咲かせます。
- ハマニンニクは北方の植物で,和白海岸一帯が日本の南限自生地になっています。茎や葉は白緑色。春から初夏にかけて淡黄色の穂をつけます。
- センダンの木にうす紫色の花が咲きます。
夏
秋
- アシが茶色の穂をつけます。
- アキノミチヤナギが道のそばにひっそりと小さな花をつけています。
- 薄紫色のウラギクの花が咲きます。そして,ふわふわした綿毛の種子をつけます。
- ハママツナ・ホソバノハマアカザ・イソホウキギなどが紅葉します。
- シバナは唐原川河口の先に少し残っています。黄緑色の穂をつけます。危急種(日本自然保護協会等)です。
- 海にアオサが増えてきて、干潟に寄せてきます。
冬
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アシ原は枯れ葉色になり,その間からウラギクやホソバノハマアカザなどの芽が出てきます。
- センダンの木は黄色いかわいい実をつけます。
※参考文献: 写真集『和白干潟の四季』(和白干潟を守る会,1995年),くすだひろこきり
え画集『いのち輝け和白干潟』(西日本新聞社,1993年)。
2025.7.25更新