和白干潟は日本海側では我が国最大級の干潟です。
春と秋はシギ・チドリ類の渡りの中継地となり、冬期はカモ類をはじめカモメ類・カイツブリ類など多数の水鳥の越冬地となっています。
シギ類ではオオソリハシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、ハマシギ、ミユビシギなどが越冬します。日本では珍しいチドリ類のミヤコドリも毎年越冬します。
干潟とその周辺部には淡水ガモと呼ばれるマガモ、ヒドリガモ、オナガガモなどが見られ、時として美 しいツクシガモも見られます。
また、干潟に続く浅海域には海ガモ類のスズガモ、ホシハジロ、ホオジロガモやカンムリカイツブリが 見られました。しかし、沖の人工島工事着工以来、激減しています。
カモメ類ではウミネコや福岡市の鳥・ユリカモメなど、また、少数ながらズグロカモメも 飛来します。サギ類の珍客カラシラサギが現れることあります。
日本列島ぞいの南北と、中国・朝鮮半島からの東西の渡りルートの交差点にあたる博多湾・和白干潟 は、レッドリストで絶滅が心配されるクロツラヘラサギ、カンムリカイツブリ、コアジサシ、ホウロクシギなど貴重な水鳥も多数
飛来しています。
鳥ごよみ
春秋に見 られる |
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夏に見られる | 年中見られる | |
カラシラサギ■○ キョウジョシギ トウネン オバシギ アオアシシギ キアシシギ ソリハシシギ オオソリハシシギ ホウロクシギ■▽ チュウシャクシギ キリアイ |
ハジロカイツブリ
カンムリカイツブリ● カワウ ヘラサギ■ クロツラヘラサギ■☆ ツクシガモ● マガモ コガモ ヨシガモ オカヨシガモ ヒドリガモ オナガガモ ハシビロガモ ホシハジロ スズガモ ホオジロガモ |
ウミアイサ ヒクイナ ミヤコドリ メダイチドリ ダイゼン ハマシギ ミユビシギ ダイシャクシギ ユリカモメ セグロカモメ カモメ ウミネコ ズグロカモメ○ ツグミ アオジ オオジュリン |
コアジサシ■ ツバメ オオヨシキリ |
ダイサギ コサギ アオサギ カルガモ ミサゴ● トビ ハヤブサ● シロチドリ イソシギ カワセミ ハクセキレイ イソヒヨドリ セッカ ホオジロ カワラヒワ ムクドリ |
注(記号の意味)
● 環境庁編『日本の絶滅の恐れのある野生生物−レッドデータブック』1991年版で「危急種」
■ 同上「希少種」
☆ 国際自然保護連合(IUCN)編『絶滅の恐れのある動物−レッドリスト』1996年版で「絶滅寸前種」
○ 同上「絶滅危機種」
▽ 同上「準絶滅危惧種」