★小中学生のみなさんからよく聞かれる質問にお答えします。質問のある方は,自分の質問に近いものが下にあるかどうか探してみて ください。目次
■和白干潟(わじろひがた)について
Q1 和白干潟には,どのようにして行けばいいのですか?
Q2 和白干潟では,どのような鳥が見られますか?
Q3 和白干潟で,鳥はいつごろたくさん見られますか?
Q4 満潮のとき,鳥はどこにいるのですか?
Q5 和白干潟では,鳥以外にはどのような生き物が見られます
か?
Q6 和白干潟で,カニや貝はいつごろたくさん見られますか?
Q7 和白干潟は,なぜ大切なのですか?
Q8 和白干潟と有明海(ありあけかい)の干がたのちがいは?
Q9 和白干潟のかんきょうは悪くなっているのですか?
■人工島について
Q10 何のために人工島をつくるのですか?
Q11 人工島をつくると,かんきょうにどのようなえいきょ
うが出るのですか?
Q12 人工島ができると,和白干潟はなくなるのですか?
Q13 人工島をつくるとき,かんきょうにえいきょうを与え
ないためにどのようなくふうをしているのですか?
Q14 人工島に反対する理由は何ですか?
■和白干潟の保護について
Q15 和白干潟を守る会では,干がたの自然を守るためにど
のようなことをしていますか?
Q16 和白干潟を守るために,子どもにできることはありま
すか?
●「海の広場」へ行くには・・・
唐原川(とうのはるがわ)河口に近い「海の広場」と呼ばれている場所は,クリーン作戦(干がたのそうじ)や観察会の集合場所になったり,干潟まつりが行われる場所です。鳥やカニの観察にいい場所です。
電車(地下鉄・西鉄) →西鉄電車時刻表を調べる →市営地下鉄時刻表を調べる
福岡市営地下鉄で「貝塚(かいづか)駅」まで行き,そこで西鉄貝塚(かいづか)線に乗りかえ,「唐の原(とうのはる)駅」で降りてください。線路に沿った駅前の道路を電車の進む方向(西鉄新宮方面)に向かって5分ほど歩くと、左手に広場が見えます。海の広場到着です。
電車(JR・西鉄) →JR 時刻表を調べる →西鉄電車時刻表を調 べる
JR鹿児島(かごしま)本線「香椎(かしい)駅」で降りて,駅前の道を5分ほど歩き,踏切に着いたら右手に西鉄貝塚線の「西鉄香椎駅」が見えます。その駅で西鉄新宮方面の電車に乗り,「唐の原駅」で降ります。後は上に書いたのと同じです。
バス(西鉄) →西鉄バス時刻表を調べる
赤間・古賀方面及び天神方面からの西鉄バスで「白浜(しらはま)」バス停で降ります。上和白交差点横の道を直進します。西鉄の踏切を渡って右に行って直ぐです。「地図」徒歩5分です。
白浜に行くバ スは,天神・赤間などから出ています。行き先番号は21,21−A,23,26,26−A,210です。
●和白川河口へ行くには・・・
和白川河口から西に向かってコンクリートのてい防があり,そこから鳥を観察することができます。また,潮が引いているときは,干がたに降りてカニ などを観察することができます。
電車(JR) →JR 時刻表を調べる
JR鹿児島本線「香椎駅」で香椎線西戸崎(さいとざき)方面の電車に乗りかえ,「和白駅」で降りてください。RKBの高い鉄とうが 見えますから,その方向に歩いていってください。5分ほどで和白川河口に出ます。
電車(地下鉄・西鉄) →西鉄電車時刻表を調べる →市営地下鉄時刻表を調べる
福岡市営地下鉄で「貝塚駅」まで行き,そこで西鉄貝塚線に乗りかえ,「和白駅」で降りてください。後は上に書いたのと同じです。 西鉄和白駅とJR和白駅はとなり合っています。
(1)冬には,和白干潟で冬をこすカモ類,シギ・チドリ類,カモメ類,カイツブリ類がいます。特に,ミヤコドリやクロツラヘラサギは全国的に有名です。これらの鳥は,秋にシベリアなどから冬をこすためにわたってきて,春にはシベリアなどに帰っていきます。(これらの鳥を「冬鳥(ふゆどり)」と言います。)
(2)春と秋には,わたりのとちゅうで和白干潟に数週間立ち寄り,栄養を補給するシギ・チドリ類の鳥がいます。これらの鳥は,東南アジアやオーストラリアで冬をこし,夏にはシベリアなどで卵を産み,子育てをします。(これらの鳥を「旅鳥(たびどり)」と言います。)
(3)夏には,東南アジアやオーストラリアから和白干潟にやってきて夏を過ごし,秋口に帰っていくコアジサシなどの鳥がいます。(これらの鳥を「夏鳥(なつどり)」と言います。
(4)一年中,和白干潟付近で過ごすサギやカルガモなどの鳥もいます。(これらの鳥を「留鳥(りゅうちょう)」と言います。)
一日のうちでは,シギ・チドリ類は潮が引いているとき,カモ類は潮が満ちているときが見やすいです。干潮時の前後2時間くらいは干がたが出ています。新聞のこよみ(潮)のらんを見て,確認して行くといいでしょう。
(1)浅い海で生活しているカモ類(「たん水ガモ」と言う)は,水ぎわや近くの畑や池などで休んでいます。たん水ガモより深い海で生活している「海ガモ」は海上で休んでいます。
(2)シギ・チドリ類は,近くの畑や池,てい防の上などで休んでいます。
(3)サギ類は,水ぎわや木の上などで休んでいます。
(1)干がたの表面や砂の中には,アサリやウミニナなどの貝類,コメツキガニ・チゴガニ・ハクセンシオマネキなどのカニ類や,ゴカイ類,トビハゼなどを見ることができます。
(2)植物では,ハマニンニク・ウラギク・ハママツナなど干がたの浜辺でしか見ることのできない植物を見ることができます。
(1)多様な生き物の生活の場
干がたは生き物の宝庫です。たくさんの種類の生き物が,変化に富んだ干がたのかんきょうに適応して生きています。
(2)自然の下水処理場
人間が川や海に流した生活はい水は,干がたの生き物によってきれいにされています。
(3)海産物の生育の場
干がたは,貝・魚・海草などたくさんの海の幸(さち)が生育する場所として重要です。
(4)レクリエーションやかんきょう教育の場
自然な海岸の姿を残す和白干潟は,人々に心休まるいこいの場を提供しています。潮干がりや野鳥観察(バードウォッチング)を楽しむこともでき,自 然体験のためのかんきょう教育の場ともなっています。
一方,有明海の干がたは,川の運んだ「どろ」が積もってできた干がたです。テレビで「がたスキー」やムツゴローの姿がよく放映されるので,見たことがあるかも知れません。足がどろにとられるので,干がたに歩いて入ることは危険です。
しかし現在は,福岡市の人口も130万人をこえ,生活はい水のよごれなどにより大変かんきょうは悪くなってきています。博多湾(はかたわん)の海 岸にあった多くの干がたは,よごれた海水をきれいにする働きがありましたが,それもうめ立てにより失われてしまいした。近年,海のよごれが原因の一つと考 えられているアナアオサ(海そうの一種)や赤潮が異常発生していて心配です。
港や住宅などをつくるために,博多湾(はかたわん)の海岸はこの数十年でほとんどうめ立てられてしまいました。現在,博多湾の自然な海岸の姿を残 しているのは,わんの東のおくに残された和白干潟(わじろひがた)周辺だけです。この貴重な自然をこわしてまで人工島をつくる必要があるでしょうか? みなさんはどう思いますか?
また,人工島が和白干潟(わじろひがた)の前の海をふさぐことになるので,和白干潟付近の海水の入れかわりが悪くなり,干がたの水や砂がきたなくなります。実際,岸に近い干がたの砂は黒く,くさいにおいがするようになっています。また,海のよごれが原因の一つと考えられている赤潮が何度も発生するようになり,アナアオサ(海そうの一種)も毎年大発生して和白干潟のかんきょうを悪くしています。
さらに残念なことに,野鳥の宝庫として知られる和白干潟のわたり鳥の数もだんだん少なくなっています。
しかし,形の上で干がたは残っても,そこの豊かな自然が失われるおそれは十分あります。
しかし,いくら工事のしかたをくふうしたところで,人工島をつくること自体が重大なかんきょう破かいであるということに変わりはありません。
(1)干がたのそうじ(クリーン作戦)と水質調査を毎月第4土曜日午後3時からやっています。1999年8月からは,自然観察(ネイチャーウォッチ ング)も同時にすることになりました。年に1回,和白干潟のゴミの調査もしています。
(2)水鳥(水辺の鳥)の調査をしています。環境省(かんきょうしょう)や日本野鳥の会などに協力して,和白干潟や多々良川(たたらがわ)などの博多湾(はかたわん)東部の水鳥調査をほとんど年間を通して行っています。
(3)小学生や市民グループなどに,和白干潟の自然観察会のお世話をしています。和白干潟の生き物をしょうかいし,和白干潟の大切さや自然を守る心を伝えています。また,自然観察の指導をする人のための講習会も毎年しています。年に一度,秋には自然観察会を中心にした「和白干潟まつり」をして,多く の人に和白干潟の自然の大切さを知らせています。
(4)会報『和白干潟通信』やパンフレット・写真集などを発行したり,講演会などを行うことにより,「和白干潟の自然を守ろう」と市民に呼びかけて います。
(5)環境省や福岡市に和白干潟が守られるように提案をしたり,お願いをしたりしています。
(1)自然を守る人になってください
私たちの住んでいる地球は人間だけのものではありません。人も動物もみんな同じ地球に生きている仲間です。
(2)和白干潟の大切さを他の人にも伝えてください
干がたは地球上でもっとも生き物が豊富な場所の一つです。干がたやそこに生きるたくさんの生き物がどんな役割をはたしているか,よく考えてみましょう。干がたの生き物にとっても人間にとっても大切な場所である和白干潟のことを,おうちの人やお友達にも伝えてください。
(3)街や川や海にゴミを捨てないようにしてください
そして,ゴミを見つけたら拾いましょう。和白干潟は博多湾(はかたわん)の一番おくにあります。博多湾には多々良川(たたらがわ)や室見川(むろ みがわ)などたくさんの川が流れこんでいます。街の中や川や海辺にゴミが捨てられたら,川の流れを伝い海流に乗って,和白干潟に流れ着きます。ゴミがたくさん積もって,干がたの生き物のすみかをこわします。ゴミのない美しい街,美しい川,美しい海が一番よ!
(4)きたない水を家庭や学校からできるだけ流さないでください
私たちの家庭や学校から流したはい水は下水処理場を通って博多湾に流れこみます。下水処理場では下水をまだ完全にきれいにすることはできません。 できるだけよごれの少ない水を流すように努力しましょう。
(5)和白干潟で行われている活動に参加しましょう
干がたのそうじや自然観察会・干がたまつりなどに参加しませんか?