第7回 さわやか教室「未来に残そう 和白干潟」講演 報告
高田 将文
日時:2012年10月18日(木)10:00~11:30
場所:福岡市 別府公民館
参加者:43名 守る会(山本:講師、高田:記録)
第7回 さわやか教室において、山本代表が「未来に残そう和白干潟」をテーマに公演を行った。これは、福岡市別府公民館が主催する、健康講座や時事問題などの講座をとおして生活に役立つ知識や経験の向上を図る地域参画型の講座である。
講演では、和白干潟の自然、干潟の役割、守る会の活動内容をはじめ、人工島の和白干潟への影響や和白干潟を取り巻く環境悪化要因について提起した。熱心に聞き入る受講生には、身近な和白干潟の自然が壊れていくことを知る、良い機会だと感じた。「博多湾の開発や私たち人間の活動(水を汚したりゴミを流したりする生活など)により和白干潟の環境が悪化しつつある。早期に和白干潟をラムサール条約登録地にして皆で保全しょう!」と呼びかけた。
<講演のようす1> <講演のようす2>
「海・川・山の自然を学ぼう(和白干潟・唐原川・三日月山)」報告
山・川・海の流域会議(立花山・唐原川・和白干潟)主催 今村 恵美子
日時:2012年10月6日(土)10:00~15:30 場所:唐原川河口~唐原川~三日月山
参加者:26名 守る会5名(山本、山之内、田辺、坊薗、松田、今村)、唐原川を考える会1名、唐原川お助け隊5名、立花山グリーンガイドの会5名、楽友会5名、筑前立花会4名
※重複者あり 一般参加 2組ー大人2名、子ども3名
薄曇の秋空の下、唐原川河口の和白干潟に集合しました。流域会議のまとめ役松田さんの司会により開会。代表してイベント企画者の九産大生福間さんの挨拶、続いて参加団体の紹介があり、守る会の山本さんが紙芝居を使いながら和白干潟の説明をしました。その後3グループに分かれて望遠鏡3台でバードウォッチング、生きもの観察、植物観察をしました。クロツラヘラサギのペアの求愛行動を観察できラッキーでした。カニの観察ではケフサイソガニを子どもが捕まえました。植物観察では色づき始めたハママツナなどの塩性植物を観察しました。干潟の観察の後、ウオーミングアップをしてから唐原川沿いに歩き始めました。
<唐原川河口で開会式> <アシハラガニを観察>
河口に近い川ではモクズガニを網ですくっている人もいました。干潟にはアオサがたくさん見られ、アオサが生態系に及ぼす影響や除去のための活動などについても唐原川沿いに歩きながら説明しました。かなりのアオサが干潟から川を遡り、唐原公園近くの柳ヶ坪橋あたりまで見かけ、堆積している状況も観察できました。
唐原川から三日月山までの植生について、立花山グリーンガイドの湖尻さんが特徴ある植物の名前を書いた名札をつけて紹介、全部で26種類教えていただきました。川沿いでは美しい青色の羽根をきらめかせてカワセミが飛び交う姿を観察できて楽しさは倍増しましたが、松香台橋付近にはアオコが発生していたり、ペットボトルなどのゴミの散乱状況は嘆かわしいものでした。また3面側溝の上に堰が余りにも多く、人間活動に翻弄された川の様子が見られました。
<唐原川河畔を散策> <川底のアオコ>
途中、九産大と下原公民館でトイレ休憩の後、12:00過ぎに三日月山登山口に到着。12:50に標高272Mの山頂に到着しました。お弁当を広げ、少しかすんでいましたが博多湾や背振の山々、立花山など360度のパノラマを楽しみました。和白干潟が山の木々に邪魔されて見えなかったのは残念でした。
<三日月山を登る> <山頂から望む和白干潟>
<山頂での記念写真> <まとめの話し>
山頂で記念写真を撮って、13:30からまとめを行い、守る会の山本さんが和白干潟から唐原川、三日月山までの自然についての感想や人間活動に影響を受けている点などを話しました。湖尻さんは三日月山、立花山などは照葉樹林帯で主な木としてはクスノキやバリバリノキなどがあること、近くの白岳山頂にはカノコソウという希少種があり、守っていくために周りの草を刈るなどの活動をしていると説明。筑前立花会の松田さん、橋口さんからは立花城の歴史や三日月山に663年朝鮮と戦った後に築かれたのろし台があったことなどの話を聞きました。舩越さんからは竹炭造りや山桜の保存運動など会の活動の話がありました。まとめを終えて下山し、下原公民館で大半の方とお別れし帰途に着きました。坊薗さんは干潟から車に望遠鏡を積載して伴走しました。
一般参加者は少なかったものの、山・川・海をつなぐ自然の営みを学ぶ体験ができてイベントの目的は達せられたのではないかと思います。少しハードな行程ではありましたが事故もなく、子どもたちも最後まで元気に楽しそうに歩き、大学生も初めての体験でよかった、と満足していました。流域会議のメンバーで共通の体験をし、理解しあうことができ、交流の機会がもてたことは何よりの収穫でした。
・観察した鳥:(干潟)クロツラヘラサギ2、ヒドリガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、カルガモ、ウ、アオサギ、コサギ、ダイサギ、ホウロクシギ、ウミネコ(川)カワセミ3、マガモ、カササギ、イソシギ、ハクセキレイ、キセキレイ ・観察した生き物:(干潟)コメツキガニ、ケフサイソガニ、アシハラガニ、トビハゼ(川)モクズガニ、カワニナ、ハゼの仲間 ・観察した植物:(干潟)ハママツナ、イソホウキギ、アキノミチヤナギ、ハマボウ、ハマナデシコ、ツルナ(川)アレチハナガサ、セイタカアワダチソウ、オオブタクサ、ススキ、ジュズダマ、アキノノゲシ、ハルノノゲシ、ヨメナ、クズ、セイヨウタンポポ、ハギ、ナツメ(山)クスノキ、アラカシ、クサギ、バショウ、ミズヒキ、イヌシデ、スダジイ、カゴノキ、ヒヨドリバナ、ナツヅタの葉、マテバシイ、クヌギ、ウバユリ、アキノタムラソウ、ヒメヤマアザミ、ヤマハッカ
和白干潟のエコチャレンジ「アオサのお掃除大作戦!!2012」第4回目報告
坊薗 貞夫
日時:2012年9月29日(土)14:30~16:20 (大潮:干潮15.07)
場所:集合場所⇒和白干潟“海の広場”
アオサ回収対象区域⇒“海の広場“から200m位離れた沖合いの干潟225㎡
主催:和白干潟保全のつどい(和白干潟を守る会・ウェットランドフォーラム・循環生活研究所
・藤井氏・港湾局環境対策課)
天候:曇り
参加者:41名(内幼児2名・小学生2名・高校生2名)
〇団体参加:明るい社会づくり運動 13人
〇つどいのメンバー:守る会1名・ウェットランド1名・循生研4名・藤井氏
・港湾局 4名 合計11名
〇一般個人参加:17名
アオサ回収実績:139袋(1,112kg)
(コメント)
台風17号前日とあって南の空一帯(牧の鼻公園の上まで)が黒雲に覆われて天気の崩れが懸念されたが、幸いにして雨は降らなかった。
今年最後の「アオサのお掃除大作戦」(第4回)にしては一般参加者が少なかった。(前年82名)
前日広場から和白3丁目沿岸部は港湾局委託業者によるアオサ回収が行われた由。そのせいか沿岸干潟のアオサは比較的少なくなっていたが、大潮の干潮時(15;07分)とあって沖干潟には見渡す限りアオサがビッシリ。流石にアオサ対象区域(225㎡程)は今夏3回回収していただけに比較的アオサの堆積量は少なかったが、シーズンだけあってやはり前回よりは遥かに多かった。
<アオサ回収光景> <アオサ回収を終えて>
8月18日500円玉大の大きさに切ってペットボトルに穴を開け入れておいた実験用アオサ⇒成長してA4用紙4枚ぐらい(風呂敷大)の大きさになっていたのにはびっくり。藤井先生の解説にみんな驚きの声を上げていた。今回は地引網漁による魚類調査はなかった。
今回もコカコーラウェストさんやイオンさん差し入れの飲み物やお菓子などを頂きながら最後のプログラム、“アオサ堆肥と大型ペットボトルを使っての野菜のつくり方”について循生研さんからお話しを聴きました。
最後に、各々「アオサの堆肥と野菜の種子セット」のお土産を頂いて解散となりました。
以 上
八田公民館子ども23名と引率者4名の和白干潟の説明会報告
山之内 芳晴
日時:2012年9月29日(土)天候:曇り
場所:八田公民館
時間:13:30~15:00
守る会ガイド:2名とカメラ係1名(山之内、田中貞、河上)
台風17号の影響で、昼から雨が心配される天候でした。海の広場に付いたところで、八田公民館の上原さんから出発しようと駅についたところ、雨が降り始めたとの電話連絡。館長さんとも相談し、現地での観察会を中止して公民館での説明会に変更しました。
公民館では子どもたち23名が待っていました。パソコンとプロジェクターを使って、和白干潟はどんなところか、守る会はどのような活動をしているのか、干潟はどんな働きをしているのかなどを説明しました。
<和白干潟の説明> <アサリの浄化実験の説明>
また、自然観察会の説明の中では、実際の実験用具を使って田中さんがアサリの浄化実験の様子なども説明しました。
わたしたちの説明が終わった後、子どもたちは4グループに分かれて「海を綺麗にするにはどうしたらよいか」をテーマに各グループで検討した後、発表がありました。「みんなで協力してゴミを拾う」、「ゴミを捨てないようにする」などの意見がありました。
<子どもたちの発表の様子>
干潟の働きなどについて説明している時は、子どもたちは熱心に聞いていましたが、最後に和白干潟の自然風景のスライドを見せているころは、退屈している子どももおり、やはり実際のフィールド体験にまさるものはないな、と思いました。終わった後、公民館の外を見ると雨は降っていませんでした。海の広場で観察会をしたかったですね。
和白干潟のエコチャレンジ「アオサのお掃除大作戦!!2012」第3回目報告
山之内 芳晴
◆日 時 : 2012年9月15日(土) 14:30~16:00 曇り
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場沖
◆参加者 : 112名(一般参加:80名、福岡市港湾局:5名、WF:1名、循生研:22名、守る会:3名(山口、重松、山之内)、藤井氏)
◆アオサ回収量 : 243袋(1950㎏)
2012年第3回アオサのお掃除大作戦が9月15日、海の広場で行われました。今日はイオン・チァーズクラブの子どもたち63名の参加もあり、全体で約100名の参加がありました。
天気は曇りでしたが、予報では午後から大雨洪水警報が出されており、降雨が心配されましたので、藤井さんのアオサの説明が終わったあと、沖合いの前回回収したところに向かいました。アオサは前回より増えており、辺り一面がアオサで覆われていました。
<アオサ回収光景>
アオサを網袋につめる人、アオサを運搬する人に分かれて回収作業を行いました。今回は、運搬手段にリヤカー、一輪車、ソリをフル活用したことで、回収作業ははかどり、243袋(1950㎏)を回収しました。子どもたちには、回収作業の途中で、地引き網漁による魚類調査を楽しんでもらいました。1時間ほどで回収作業を終え、海の広場に引き上げ、コカコーラさんやイオンさんが用意してくれたお茶やお菓子を食べながらしばらく歓談しました。最後まで雨が降らなくて良かったです。
山之内 芳晴
◆日 時 : 2012年9月1日(土) 14:30~16:00 晴れ
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場沖
◆参加者 : 30名(一般参加:18名、福岡市港湾局:4名、WF:1名、循生研:2名、守る会:4名(坊薗、松田、山口、山之内)、藤井氏)
◆アオサ回収量 : 87袋(600㎏)
2012年第2回アオサのお掃除大作戦が9月1日、海の広場にて参加者30名で行われました。まず、海の広場で藤井さんによるアオサの話しがあり、その後、循生研の永田さんからアオサから堆肥を作っていること、アオサ堆肥の製造方法などの説明がありました。
この後、全員海の広場沖合いの前回回収した場所に向かいました。アオサの発生状況は、前回とほとんど変わらず、前回回収した場所のアオサを回収しました。
<アオサ堆肥の説明> <アオサ回収光景>
今回は若い男性が多かったので、アオサを回収しながら、ソリで運搬しました。子どもたちもソリで楽しんで運んでいました。
回収エリアのアオサを採り終わった後、前回設置したアオサ成長実験用のペットボトルを引き上げて成長具合を確認したところ、500円玉位のアオサが手の平サイズ(7~8倍位)に成長していました。
回収したアオサを持って、海の広場に引き上げ、コカコーラさんやイオンさんが用意してくれたお茶やお菓子を食べながらしばらく歓談しました。参加者からの意見としてアオサの運搬に良い方法がないかとの意見がありました。
和白干潟のエコチャレンジ「アオサのお掃除大作戦!!2012」第1回目報告
山之内 芳晴
◆日
時 : 2012年8月18日(土) 14:30~16:00 晴れ
◆主
催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場
所 : 和白干潟・海の広場沖
◆参加者
: 26名(一般参加:14名、福岡市港湾局:3名、WF:1名、循生研:3名、藤井氏
守る会: 5名:山之内、高田夫妻、坊薗、重松秀)
◆アオサ回収量
: 25袋
2012年第1回アオサのお掃除大作戦が8月18日、海の広場にて参加者26名で行われました。まず、海の広場で藤井さんによるアオサの話しがあり、アオサ回収の目的、アオサの成長が非常に早く10日間で約10倍に成長すること、そしてアオサの成長を確かめるためのアオサの成長実験について説明がありました。
この後、全員海の広場沖合いに向かい、アオサの回収へ。1週間前の事前調査ではアオサは非常に少ないはずでしたが、1メートル間隔ぐらいに50~60センチくらいのアオサがあり、びっくりしました。20メートル四方に竹竿を立ててロープで区切り、その範囲のアオサを回収しました。
その後、藤井さんの指導で、生き物観察を、アサリが1年で2センチ位に育つことや、アサリの幼貝を渡り鳥が餌にしていることなどを教わりました。
<生き物観察> <アオサ回収後全員集合>
この後、全員で地引網を引きました。かかった魚はマハゼ、クサフグ、ボラ、ネズミゴチなどでしたがマハゼか一番多かったです。アオサの成長実験用のペットボトルを竹の棒杭に結びつけた後、回収したアオサを持って、海の広場に引き上げました。最後に海の広場でコカコーラさんやイオンさんが用意してくれたお茶やお菓子を食べながらしばらく歓談しました。
「大授搦」見学報告(2012.05.23)
山本 廣子
「佐賀環境フォーラム」の翌日(5/23)は、私1人で佐賀市東与賀支所の職員の案内で、大授搦の広大な干潟を見学しました。大授搦は佐賀駅から10kmほどの東与賀町にあります。シチメンソウで有名な場所です。シチメンソウは20cmくらいに伸びそろっていました。ちょうど中潮の満潮時で、近くに鳥たちが集まっていました。ダイゼン390羽、ハマシギ500羽、トウネン600羽、オオソリハシシギ55羽など、約2000羽ものシギやチドリたち、クロツラヘラサギやズグロカモメもいて、やはり日本一の干潟だと思いました。鳥たちは夏羽で美しかったです。ハヤブサの出現で鳥たちは群れを成して飛び回りました。沿岸の護岸には10名ほどの観察者やカメラマン、鳥の数を記録している人などの姿がありました。望遠鏡でも見せてもらい、すばらしいこの干潟を守ってほしいと伝えました。
<大授搦の干潟とシチメンソウ>
東与賀支所の職員にも鳥たちをしっかり見てもらい、干潟を保全することやラムサール条約の登録湿地にしてほしいことを伝えました。ちょうど長い護岸に貼ってあるアクリル板でできている市民や子どもたちの絵が傷んできていて、張り替えを頼まれているので、その一部をここに来る干潟の鳥や生き物や植物を紹介する案内板にしてもいいようでした。私は球磨川河口の護岸の案内板や和白干潟の北側の護岸上のきりえの案内板を紹介しました。後程写真を送ることにしました。
昨晩の佐賀環境フォーラムの参加者にも、今日の大授搦の干潟見学者や東与賀支所の職員にも、大授搦は日本一の干潟で保全されるべき場所だと力説しました。しかしなかなか日本ではどこも地元の人にはそれはあたりまえで、その素晴らしさや価値に気づかないようです。和白干潟を守る会のように保全を言い続ける人たちがいないとなかなかラムサール条約への登録は理解されないようでした。大授搦の干潟の保全が少しでも進めばいいなと思いました。
また次回の6/2の和白干潟の体験会でも和白干潟の素晴らしさと同時に大授搦の重要性も再度お伝えしたいと思いました。
第3回佐賀環境フォーラム「未来に残そう!和白干潟」報告(2012.5.22)
池田 尚美
日時:2012年5月22日(火)18:30〜20:30
場所:佐賀大学教養教育運営機構2号館211教室
参加者:84名 守る会:2名(山本:講師、池田:記録)
最初に学生スタッフから山本代表の紹介があり、山本代表は和白干潟の生き物の手袋で挨拶をしました。講義の参加者は佐賀大学の学生ほか一般参加の方も3分の1ほど。講義ではパワーポイントのスライドショーを使って、干潟の景色や生き物たちをスクリーンに大写しにして説明しました。
山本代表の子ども時代に干潟で毎日のように泳いだ話からはじまり、埋め立て計画を知って守る会を立ち上げたこと、人工島建設以降環境が悪化した現在のことを話しました。山本代表と当初からのメンバーの活動の流れの実感が伝わる内容だったと思います。実際の守る会の活動の説明では、観察会や干潟まつりなどを通して、地域住民との積極的な交流を行っていることを伝えました。クリーン作戦で企業からの参加が増えたことも、近年の流れとして紹介しました。
次に和白干潟の満ち引きの景色や動植物の説明をしました。体の特徴や色の違いや食物に由来する名前など、干潟の生態系の多様性に参加者全員が興味津々と聞いているようでした。和白干潟は、東アジアの渡り鳥の中継地・繁殖地・越冬地となっています。干潟の持つ生態系の多様さや自浄作用について、興味深く聞いてありました。そして、博多湾の埋め立ての歴史や人間の活動が徐々に環境を破壊していったことを話しました。特に人工島ができてからは、海水の循環が妨害され環境が悪化したことを詳しく話しました。アオサの大量発生による悪臭のことや、カモ・シギの個体数が激減したグラフで見てもらいました。さらに大阪湾でも人工島がいくつも作られ利用のあてのないまま放置されている例など提示し、人工島の無益さを伝えました。
<講演のようす>
守る会が目指す和白干潟のラムサール条約登録に向けての活動について紹介しました。和白干潟は条約に登録されるだけの基準を満たしていること、足りないのは行政と住民の理解だということを説明しました。
最後は、佐賀の地元にある日本一の渡り鳥の渡来地『大授搦』のすばらしさ、日本全体の干潟が大切にされてほしいという言葉で締めくくりました。20:00以降に意見・質問の時間に移りました。守る会への観察会の依頼についてと、人工島計画の強硬さについての質問があり、山本代表が応答しました。
フォーラム終了後21:00まで環境フォーラムのお世話係りのメンバー4名と、6/2(土)の和白干潟体験会の打ち合わせをしました。
アサリ調査(和白干潟保全のつどい)参加報告
今村恵美子
日時:2012年3月24日(土)15:00~16:00
場所:和白干潟海の広場沖
参加:9名 九州環境協会2名、港湾局2名、WF.3名、和白干潟を守る会2名
強い西風の吹くなかで、和白干潟保全のつどい主催のアサリ調査がありました。今回は藤井さんが定期的に調査されているアサリの生育状況を見る調査の一環で、既に11月、1月にも同地点での調査に続いて行われたものです。
25センチ角の枠を干潟に押し込み、シャベルで15センチ以上干潟の土を掘り起こし、2ミリフィルターのふるいにかけて残った貝などの中からアサリを探し、数を数える作業でした。アサリはほとんどが小さく、2ミリ程度の稚貝まで目視で探しました。小さくて生きた貝かどうか見分けるのは「つや」だそうですが、なかなか難しく経験がモノをいう世界でした。2ミリ以下のものは持ち帰って着色し、調べるということでした。
4箇所程度掘って調査しましたが、多いところで10個くらいみつかり、昨年に比べ多いとのことでした。アオサの多い年は11月にアオサがかぶさって0個ということもあったそうです。アサリは11月から2月までは減る一方で、3月時点で11月と比べ増えているかを観るのだそうです。アサリのピークは春(5,6月)秋(10月)で、10センチ四方に小さい貝で1000個くらいということでした。
今回の調査は、藤井さんの調査の見学と体験ということに終わりました。この日の調査結果は後日報告があるそうです。