からりと晴れた夏空の下、受付時間にはこの時期には珍しくカワウ120羽の大群が姿を見せ、水にもぐって
魚を獲る様子を望遠鏡で見ることができ、幸先よ
い兆しにわくわくしました。
夏休みで家族連れが多く、港湾局が準備した観察マップなどの資料が不足する盛況ぶりでした。
<受付>
<120羽ほどのカワウ>
開会挨拶は港湾局環境対策部長の桃崎さん、続いて守る会代表の山本さんから趣旨説明、港湾局小嶋さん
からカードの使い方説明や注意があり、熱中症に気を
つけながら海の広場を出発。
<港湾局 桃崎部長の挨拶>
<守る会 山本代表の挨拶>
牧の鼻のゴールまで干潟を歩き、途中3地点で説明や観察を行いながら、生きものチェックリストを参考に、
見つけた動植物のシールを「観察マップ」に貼っ
ていくという試みでした。
マップはチェックリストなど保全のつどいで検討を重ねた苦心作で、思い出になる楽しいグッズでした。
<生きものの説明>
<ケフサイソガニ>
植物では、ハママツナ、イソホウキギなどを見ましたが、あらかじめ観察用に採取してあったカニ類を見ると
子どもたちは大興奮。
大きな白いはさみを振って
メスを呼んでいる、ハクセンシオマネキを食べるヒメアシハラガニもいるという説明
には、みんな驚きました。
<コメツキガニ>
<ハクセンシオマネキ>
また、海から陸に上がった貝で耳の形をしていて、
アシ原にすむオカミミガイも見ました。
珍しいテナガダコにも出合いました。このタコは泥っぽい干潟に穴を掘ってすんでいるそうです。
<テナガダコ>
<岩場を歩く>
岩場の生きものでは、原始的な貝といわれるヒザラガイやテッポウエビも見ました。
<生きものの説明>
<ヒザラガイ>
<赤く色付くハママツナの群落>
牧の鼻に到着すると、ハマボウの黄色い花が満開で私たちを迎えてくれました。
みんなでハマボウの木の大きさを測ったり、花の数を数えました。今年は高さ
が4m、周囲が22.2m、
<色鮮やかなハマボウの花>
<ハマボウの測定>
花の数は約500個ありました。
周囲には苗木が何本も生長し花をつけ、毎年子孫を増やしています。
そこで、観察会のふりかえりをしました。
講師の藤井さんは「和白干潟は生物のホットスポット(生物多様性の顕著なところ)です」と和白干潟の大切さを
語
り、大きな観察マップに子どもたちが見つけた生きもののシールを貼り、感想を出し合いました。
<ふりかえり>
<ハマボウの前で記念撮影>
初めて和白干潟に来た、という人が多く、
・「和白干潟を大切に守っていかなければと思った」 というお父さんや
・「カニがいっぱいでうれしかった」 という子ど
もたちの声や
・「たくさんの種類の生き物が色々な生き方をしているのを知ってよかった」 というお母さんの
感想もありました。
最後にみんなで周辺のゴミ拾いをして帰途に着きましたが、海辺は風もあって、潮の満ちてくる浅瀬を
ジャブジャブと渡るのもなかなか楽しい体験の締めく
くりのようでした。
事故もなく楽しい一日でした。(ゴミ4袋)
★観察した生きものや植物など
○鳥 類・・・・ ダイサギ、アオサギ、コサギ、トビ、カワウ、ウミネコ、
○カニ類・・・・
ケフサイソガ二、クロベンケイガニ、ユビアカベンケイガニ、ハクセンシオマネキ、ヤマトオサガニ、
チゴガニ、マメコブシガニ、コメツキガニ、ヒメアシハラガニ、
○貝 類・・・・
アサリ、オカミミガイ、ソトオリガイ、オキシジミ、イシダタミガイ、タマキビガイ、ヒザラガ
イ、
ヒメコザラガイ、シロスジフジツボ、マガキ、アマガイ、
○魚 類・・・・ トビハゼ、テッポウエビ、テナガダコ、
○植 物・・・・ ハマボウ、ハマウド、センダン、イソホウキギ、シバナ、
ハマニンニク、ハマヒルガオ、ハママツナ、
ツルナ、ハマナデシコ