「和白干潟まつり」は、多くの市民と共に和白干潟の素晴らしさを知り、和白干潟を取り巻く大型開発など
の問題を考え、自然環境を守ることの大切さを認識してもらいたいと「和白干潟を守る会」が呼びかけ、思い
を同じくする諸団体とともに1989年から開催され、本日で第21回目となりました。
和白干潟は日本でも有数の野鳥の宝庫であり、日本でも残り少ない干潟の貴重な原風景として今年1月、
「日本の里100選」に選ばれました。
現在、和白干潟の前には401haもの埋め立てで人工島が出現、潮流が停滞し水質の悪化がアオサの
大量発生や底生動物や渡り鳥への影響などをおよぼしています。
しかし、なお豊かな生態系を持つ和白干潟を守り、次の世代に残すために、「和白干潟まつり」では水鳥と
湿地を保全する国際条約「ラムサール条約」に登録されるよう第16回和白干潟まつりから一貫して
「ラムサール条約登録を目指して」をまつりのテーマとして掲げてきました。
和白干潟はラムサール条約の国際的に保護されるべき基準を充たしており、2003年11月に国指定の
鳥獣保護区に指定され、2004年9月にはラムサール条約登録候補地54箇所の1つにも選ばれています。
2009年9月、国は政権交代が行われ、開発重視の政策から大きく方向転換しました。
未来に向けて持続可能な社会が少しでも実現していくことが期待されます。私たちも保全活動を続けると
ともに、行政と力を合わせて共有の財産である和白干潟を守っていかなくてはなりません。
私たちは今回の和白干潟まつりで「第21回和白干潟まつりラムサール宣言」として、以下について、
宣言いたします。
1.私たちはこれからも大切な和白干潟の保全活動と和白干潟の環境保全の啓発活動を続けていきます。
2.福岡市に、博多湾全体のラムサール登録に先立ち、まず条件の整っている和白干潟のラムサール
条約登録を国に申請することを求めます。
3.環境省に、和白干潟のラムサール条約登録に早急に取り組むことを求めます。
2009年11月29日
第21回和白干潟まつり参加者一同