ヨモギホンヤドカリ

ヨモギホンヤドカリ

ヨモギホンヤドカリPagurus nigrofascia Komai, 1996。2003年5月9日、和白干潟(牧ノ鼻)で採集の雄。

歩脚の指節基部(矢印)に黒帯があることが特徴。

本種の分布は限られており、正式な記録としては函館、和歌山、天草(以上Komai,1996)、福岡の博多湾・今津湾(三島,1997,1998)か らのみ報告されています。

雌が9ヶ月(福岡では3月上旬〜11月下旬)もの長い間抱卵するなど、生活史の上で他のヤドカリには見られない特異性をもっています。

季節的な移動が見られ、夏には満潮線付近の石の下に集まって休眠しているので、潮間帯の全域で自然の海岸が残されている場所にしか生息できないと考えら れます。

この写真は「生物科学ニュース」2003年7月号(http://wwwsoc.nii.ac.jp/zsj/)に掲載されたものです。
(文責:三島伸治)

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