最近の和白干潟


2013年2月

「和白小学校4年生の和白干潟まとめの授業」報告(2月28日)

「元気発信!たかしまルシェ☆」報告(2月14日)

2012年冬期シギ・チドリ調査報告(2月10日)

定例探鳥会報告 和白海岸(2月10日)

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「和白小学校4年生の和白干潟まとめの授業」報告

  日時:2013年2月28日(木)14:15~15:45
  場所:和白小学校体育館
  参加:和白小学校4年生4クラス111名、先生4名、保護者9名、
     守る会:8名 

  和白小学校4年生の和白干潟での1年間を通した体験授業は、6月に「干潟の生き物観察」、1月に「干潟の野鳥観察」、2月末の「まとめの授業」で完結しました。
  和白小学校体育館に集まった4年生は前半・後半の2組に分かれて研究発表を行いました。今年は守る会のメンバーだけではなく、保護者の方々も参観に訪れ、1時間にわたる子どもたちの発表を楽しませてもらいました。
  広い体育館をいっぱいに使って、4~5人ずつの班が思い思いに工夫を凝らし、壁新聞に学んだことを書き出してあり、干潟のゴミのことをまとめたものもありました。


             
  
  干潟の生き物たちが登場するペープサートや紙芝居、和白干潟の面積、埋め立ての歴史など広い範囲にわたるクイズ、鳥の名前や種類を当てるシルエットクイズ、鳥とえさのクイズ、アサリの浄化作用についてのクイズもありました。
  「和白干潟の冒険」という紙芝居では、春・夏・秋・冬それぞれの和白干潟の鳥や植物、生き物たちのことをうまく絵に描いてまとめて紹介していました。また、それぞれの鳥の特徴をうまくとらえた扮装や
  アオサも登場した和白干潟の全体像がよくわかる劇もあり、感心させられました。前半、後半と分かれているため、お互いの発表を見る側の子どもたちは、クイズの答えを見事に正解する場合がほとんどで
  みんなよく勉強していることがわかりました。中には相手の発表に対してアドバイスする子どももいました。
  盛りだくさんの発表に、全部を見ることができなかったと残念がるメンバーもいましたが、全体を通して、1年間の和白干潟を体験する授業が子どもたちに、よく理解されたように見受けられました。
  守る会の参加者、保護者に子どもたちから手作りのミヤコドリのマスコットぬいぐるみ?のプレゼントまであり、感激しました。
  残り30分は、山本代表がパワーポイントで和白干潟のおさらいをしました。守る会の活動、和白小の観察会の様子を紹介し「たくさんの鳥たちは地球の仲間、干潟がずっと続くように応援してください。
  自然を守れる大人になってください」と呼びかけました。また、先日高島市長が和白干潟を訪れ、私たちと懇談したことを伝えました。子どもたちからはたくさんの質問が出されましたが、時間がなく全部に答え切れなかったのが
  心残りでした。守る会のメンバーも一人一人、感想を述べました。みんな今日の発表までの子どもたちの努力に敬意を表していました。

                      

  最後に先生から「山本さんは『私たちの干潟』という言葉を使っていたが、子どもたちが実感を持って自分たちの干潟と感じられるようになったのではないか。子どもたちは自分たちにできることをして守っていきましょう」と
  話がありました。
  和白干潟の地元である和白小学校の子どもたちに、大切な自然を守ることを伝えたいという私たちの思いは、3年目の今回も、伝わっていたことがよくわかりました。私たちも子どもたちに励まされる思いでした。
  また、保護者の方々が見て、聞いて下さったことは地域とつながるという意味で、本当によい機会を作っていただけたと感謝しています。 

 (E・I)

  以上

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  「元気発信!たかしまルシェ☆」報告

  日時:2013年2月14日(木)13:30~15:00
  場所:和白干潟海の広場、きりえ館
  参加:福岡市 13名(高島宗一郎福岡市長、市長室長、公聴課長、環境局環境調整課、港湾局環境対策課、港湾局計画課など)
     守る会 13名


  福岡市の高島市長が市民と対話することによって、市民の声を聴くと共にその声を市政に反映することを目的とする「元気発信!たかしまルシェ☆」に和白干潟を守る会が応募して当選しました。
  打ち合わせや下見などを経て2月14日に開催が実現しました。たかしまルシェは年度内6回行われていますが、今回は最後となるものでした。
  干潟では13時15分に守る会メンバーと市の職員が集合し望遠鏡を3台設置して市長の到着を待ちました。13時30分、和白干潟はうす曇の風もない穏やかな日和で海は満ちていました。
  アシ原や砂洲付近にツクシガモやオナガガモなどたくさんのカモの群れが静かにくつろいでおり市長のバードウォッチングには最適でした。 
  山本さんの説明で市長はカモには淡水ガモと海ガモの2種類があることを初めて知ったとのこと。市長は有名なミヤコドリやクロツラヘラサギを期待していたようですが残念ながら姿を見ることができませんでした。
  それでもツクシガモは印象に残ったようでした。さらに和白干潟の植物が独特な生態系を持っていること、自然海岸のある干潟は全国で2か所しかなく「にほんの里100選」に選ばれていることなども説明しました。

     

  波打ち際ではアオサの堆積で少し靴先で掘れば黒い砂が見え、酸素が乏しく生物にとってはよい状態ではないことを説明しました。市長は「じゃあ人が掘ればよくなるんじゃない?」と軽く反応しましたが、貝やカニなどの生き物が
  干潟を浄化する能力を持っていると説明するにとどまりました。あさりの浄化実験を見せてあげたかったな、と思いました。干潟から市長も徒歩で、山本さんが子どもの頃の和白干潟周辺の様子など語りながらきりえ館まで戻りました。

  きりえ館ではまず2階のギャラリーで市長を囲んでの記念撮影があり、その後1階で懇談となりました。
  山本さんから守る会の25年に及ぶ活動の紹介をしました。人と自然のバランスは難しいが、調和が取れるためには和白干潟をラムサール条約登録地にすることが必要と熱意を込めて語りました。
  和白干潟が登録地となることに問題はないはず、という山本さんの意見に市長は、関係部局の職員に「何で、ならないの?」と質問を投げかけました。職員からは「地元の農家に野鳥の被害が出ている」と答えましたが、近年は大きな被害  は出ていないはずであることなどを説明しました。市が国に積極的にラムサール条約登録を申請してほしいと守る会が要望書も出していることなど、市長はまったく知らなかった、知らされていなかったことがわかりました。
  4月にはJAWAN総会が和白で開かれること、山・川・海の流域会議を立ち上げ市民の力で地域全体の環境を守ろうとしていることなどの紹介も行いました。市長はアジアの大きな都市に行っても海の汚い都市が多い。
  福岡市は人と環境と都市の調和が取れた都市として、自然を生かしながら山を守り水の涵養を目指している、和白干潟に来てよくわかったと答えてくれました。

       



  市長が和白干潟で野鳥を身近に観て、自然の大切さを感じてもらえたことはよかったと思います。
  市長は山本さんの熱意にたじたじの様子でしたが、守る会の思いが市政に反映されますように。

  (E・I)

  以上


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2012年冬期シギ・チドリ調査報告  
冬期シギ・チドリ調査3回目を行いましたので報告します。
今津では2/3(日)午前中に調査を行いました。タゲリ36羽、アオアシシギ9羽、タシギ3羽など、6種71羽がカウントされました。他にはヘラサギ2羽、クロツラヘラサギ22羽、ズグロカモメ10羽、マガン2羽,
ミサゴ16羽が観察されました。
博多湾東部では2/10(日)に調査を行いました。

            

  ミヤコドリ11羽、シロチドリ73羽、ダイゼン12羽など、11種146羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ13羽、ツクシガモ214羽、ズグロカモメ1羽、ミサゴ7羽、カンムリカイツブリ5羽が
  観察されました。
  2/10の博多湾東部の調査では、晴れて暖かかったです。潮干狩りの人が業者も含めて和白で41名、博多湾東部全域では50名見られました。
  ミヤコドリは奈多に10羽、雁ノ巣に1羽が見られました。香椎海岸の岩場全体にアオサが見られました。香住丘の海岸にはオゴノリ、ボウアオノリ、アオサ、ノリなど様々な海藻が打ち上げられていましたので、
  ノリを拾ってきて煮て食べてみました。
  調査参加者は今津が2名、博多湾東部が10名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。

  (山本廣子)

  以上

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定例探鳥会報告 和白海岸

   - 海岸〜海の広場~アシ原~砂洲 -
  2013年2月10日(日) -晴れ-  大潮(干潮15:45 満潮10:15)
  [観察鳥種] 47種 
  [参加者数]30 名

  2日前は雪が降りましたが、今日は日差しが出て暖かくなりました。子供たちの参加が多くあり、賑やかな観察会になりました。
  9:00に山本さんが簡単な説明の後、和白海岸に向かいました。その道すがらの住宅で梅の花が8部咲きほど咲いていました。ツクシガモも少なくなったと聞き、季節の移ろいを感じます。
  9:20ごろに和白海岸に来て観察を始めました。

   


  大潮の満潮時間で、砂洲は殆ど見えませんから、海に浮かんだカモたちに望遠鏡を向けます。
  オナガガモ、ツクシガモ、マガモなどがまばらに混じり合っています。凪いだ静かな水面の上で顔を羽につっこんで、まだ眠っているようです。鉄塔で日向ぼっこをしている三羽のマガモも頭を引っ込めて
  オレンジ色の片足を羽の中に引っ込めています。まだまだ寒いのです。ウミアイサの雄のボサボサ頭が目立っていて、子どもたちの注目を引きつけます。鉄塔にはミサゴが一羽とまっていました。
  10時過ぎ、海の広場ではさらに視野を広げてみました。ススガモが1000羽ほどとホオジロガモが150羽、そしてヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリなどを見つけました。
  カイツブリはまだ冬羽で、夏羽しか知らない人は識別に迷ったそうです。それもカンムリカイツブリとハジロカイツブリと入り乱れていたせいもあります。しかしかえって大きさやシルエットの違いで見分け方を学ぶいいチャンスでした。
  遠くの雁ノ巣の対岸にはミヤコドリが10羽いました。
  暖かさのせいで陽炎が立ち、水面の反射で縦に引き延ばされて映ってペンギンのように見えました。去年から観察会で毎回見る事ができて嬉しいです。
  11時前に砂州へと移動し、アシ原を通る途中でオオジュリンやメジロやツグミなどの小鳥たちを見つける事ができました。歩きながら、多彩で元気な鳴き声が聞こえます。ウグイスはチャッチャッという地鳴きでその存在を知らせます。
  今年は前年に比べて小鳥類が多いと聞いていたので、心なしか賑やかに感じます。
  砂洲ではまだ潮が引かず、シギやチドリが見られないのが残念でした。しかし海鳥たちの行動は活発になって来ており、人工島手前でホオジロガモの求愛が盛んに見られました。
  ミサゴが2羽とユリカモメが上空を横切っていくのを見送り、11:30ごろに鳥合わせをして解散しました。
  全体的に暖かくて過ごしやすい気候で、足下に干潟の植物の芽生えを見たりと、春の移り変わりを感じました。冬鳥たちが去る前の今のうちに、姿を目に焼き付けておきたいですね。

  (N・E)

  ★ 参 加 者 の 感 想 ★
  ・ミサゴがたくさん見れて良かった。
  ・カンムリカイツブリが可愛かった。
  ・ウミアイサがよかった。
  ・カモの美しい群飛が撮れて良かった。
  ・ホオジロガモの繁殖行動がたくさん見れて良かった。
  ・ヨシガモがきれいだった。


   以上
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