最近の和白干潟
2014年6月
第17期「和白干潟の自然観察ガイド講習会」報告(6月29日)
アクアソーシャルフェス共催の和白干潟のクリーン作戦と自然観察報告(6月28日)
日 時:2014年6月29日(日)14:00~17:00 場所:和白干潟を守る会事務所、和白干潟
講習テーマ:「干潟の生きものの役割を学ぼう」
講 師:藤井 暁彦 氏(九州環境管理協会)、助手:藤井和己 君(5年生)、藤井正太 君(3年生)
参 加 者:21名(講師・助手含む) 守る会15名、新規3名
真夏のような暑い昼下がり、第17期「和白干潟の自然観察ガイド講習会」が開催されました。講師の藤井さんは海の生きものの専門家で、ガイド講習会や和白干潟まつり、和白干潟保全のつどいのイベントなどで長年お世話になっており 今回は助手としてお二人の御子息連れで御指導いただきました。
はじめに事務所にて、藤井講師から①生きもの(貝:アサリ・ウミニナ)による浄化 ②鳥の餌の量 ③カニから見た干潟の多様性の3項目で習得すべき内容について講義がありました。
その後、干潟に移動し、2班に分かれ、フィールド学習となりました。まず、浄化実験のためにアサリ、ウミ二ナを採取。スコップで25cm四方に面積を区切って数を数えます。
これまでアサリなど二枚貝による実験はしていましたが、ウミ二ナは初めての経験で、浄化実験の結果が待たれました。にごり水のみの容器、にごり水にアサリ(50個:およそ25cm四方の個数に相当)を入れた容器、にごり水に
ウミ二ナ(80個:同)を入れた容器、を持ち帰りました。次に、同様に面積を区切ってスコップで砂を掘り起こし、ふるいにかけ、ゴカイの数を数えました。最後に、干潟やアシ原のカニを助手の活躍で採取し、6種類のカニを確認し
再び事務所に戻ってまとめの学習をしました。
①貝による浄化」は、1㎡に換算するとウミ二ナは1300個体、アサリは500個体いることがわかりました。浄化実験では30分ほどの間に、一番きれいに浄化したのはウミ二ナ(大)で、和白干潟ではあまりにたくさんいるため
見過ごしてきたウミ二ナの存在を高く評価し、感謝しなければならないことに気づきました。また、短時間の実験では小さなアサリの方が大きなアサリよりも水をきれいにしたことにも驚かされました。みんながんばっているのですね。
②鳥の餌」の量については、鳥の餌であるゴカイや、貝の数を大きさ別の重さに換算します。調査をした場所では1㎡に約80gのアサリがいたので、干潟に同じようにいたとすると、鳥たちの利用する20haの干潟には
16トンの餌が存在していると見積もることができます。カモ類の1日の餌の量を200gとすると渡り鳥約900羽が約3ヶ月和白干潟で暮らすには、大丈夫な量ではないかと言うことでした。
小さな生き物たちが実にたくさんの鳥たちの命を支えていることに気づかされました。
③カニは、干潟のコメツキガニ、マメコブシガニ、オサガニ、アシ原のアシハラガニ、クロベンケイガ二、アカテガニの6種を見ましたが、ハマガニとハクセンシオマネキは時間がなく、観察に行くことができませんでした。
カニのすむ栄養の高い餌場である波打ち際はゴミも溜まりやすい場所でもあるので、守っていく価値があり、私たちの保全活動の意味を再認識できました。今回の講習会は、浄化力、生態系の豊かさなどについて、根拠となる数字に
裏付けられた「干潟の価値」を学ぶことができました。これからいっそう、実感を持って語ることができるようになったのではないでしょうか。
最後にお茶とお菓子で自己紹介しながら交流しました。今回初めて参加された方には、N新聞社の記者もおられました。ラムサール登録を目指す佐賀県東与賀の方、最近和白干潟近くに転居して来られた2名の方は、残念ながら
交流会まで 残られなかったのですが、これからも関心を持って和白干潟に来て、活動に参加していただけるよう期待しています。
(E・I)
以上
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田辺 スミ子
●日時:6 /28 (土)15:00~17:00
●参加者全員:109名の内・アクアソーシャルフェス関係82名(内スタッフ10名)、九産大生14名、一般3名、守る会10名
●回収ゴミ合計110袋: 可燃ゴミ:107袋(人工ゴミ20袋・自然ゴミ90袋)不燃ゴミ:3袋。粗大ゴミ:車のタイヤ1個、
●鳥は、ダイサギ、カラシラサギ1羽、コサギ、カワウ、多数のカラス、ウグイスの声
今和白干潟では、干潟の生き物たちが活発で、特にコメツキガ二の放浪が見られ、一斉に同じ方向に移動する姿は見ごたえがあります。近くの巣穴に逃げ込みますが、同じ巣穴に2匹入ったりしています。卵を抱いたアシハラガ二や
マメコブシガ二、ケフサイソガ二、ハクセンシオマネキ、場所によっては大きなハマガニも見ることが出来ます。ウミニナも大きな群れで集まっています。
本日のクリーン作戦は「アクアソーシャルフェス」で、西日本新聞社主催、守る会共催、トヨタ自動車後援で行われました。トヨタは今年で3年目になり、日本全国50箇所で行われている水をテーマにした地域社会貢献活動です。
200回になり、2万人の参加が有ったとのことでした。福岡のトヨタ自動車販売店の3店舗と家族が参加されていて、小さな子供さんも多かったです。
清掃では、唐原川右岸、アオサ取り、和白側と3班に分けましたが、アオサ班では、水を含んだアオサは重く運ぶのも大変だった事でしょう。
1時間清掃した後に、希望者の参加で観察会をしました。植物や干潟の生き物、野鳥観察と分け、干潟の生き物観察では沢山のカニや、海草を観てもらい、アサリなど2枚貝の浄化実験もしました。
又沖には沢山のアオサやアサミドリシオグサもマット状に広がっていました。清掃後は参加者の感想と関係者のまとめの言葉、守る会の結果報告の後で散会しました。
参加の皆様ありがとうございました。お疲れ様でした。
以上
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日 時:2014年6月25日(水) 14:00~16:10 中潮 干潮14:42
参加者:117名と先生4名 天候:晴れのちくもり
守る会自然観察ガイド:8名
和白小学校から歩いて来た子どもたちのほとんどは長靴を履いていました。干潟では、数日前から飛来してきているカラシラサギ・アマサギ・ダイサギ・アオサギ・コサギが、遠い水辺に並んでいました。
子どもたちにとっては区別が付けにくいようでした。
干潟のお話を聞いたあとは浜に出ました。アシハラガニはすぐ見つかるが捕まえるには勇気がいります。いたるところにコメツキガニの巣穴があります。水たまりに取り残されたマハゼの稚魚。貝の掘り方を教えましたが、
アサリよりオキシジミの方が多く見つかります。しかし捜す人が多いと浄化実験用の二枚貝も多くとれ、浄化実験は大成功。
和白川河口にいるハクセンシオマネキの大群も見てもらいたいが、100余名で干潟を歩いて行くのはなかなか遊びが入り進みません。干潟では一段と元気が出るようです。
無事に和白川河口までついて、ハクセンシオマネキの大群を見ることができました。
観察後の子どもたちの質問も多く、「ぼくたちが和白干潟を守って行きます」とあいさつで言ってくれました。地元で育った子どもたちが、地元の海を愛し大切にしてくれる大人になってほしいと切に思いました梅雨さなかの午後。
初めは晴れていたが後は照らず降らずで良かったです。
(S・T)
以上
野 鳥:カラシラサギ(3)・アマサギ(3)・コサギ(1)・ダイサギ(5)・アオサギ(3)・カワウ(1)・ウグイス(上手に鳴いた)
生き物:コメツキガニ・ツメアカベンケイガニ・ケフサイソガニ・マメコブシガニ・アシハラガニ・クロベンケイガニ・ハクセンシオマネキ・アサリ・オキシジミ・サルボウ・ユウシオガイ・マガキ・アラムシロガイ・ウミニナ
ホソウミニナ・ヤドカリ・アカニシ・ゴカイ・マハゼ・クルマエビ・ミズクラゲ・ヤドカリ・イトゴカイ
海 草:オゴノリ・ボウアオノリ・アオサ・アサミドリシオグサ。
植 物:ハママツナ・ハマサジ・ハマニンニク
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日 時:2014年6月24日(火)11:00~12:00
場 所:香椎西鉄高架下~キラキラ通り周辺
参加者:5名
梅雨の晴れ間の強い日差しの下、香椎で署名を呼びかけました。晴天になったため買い物客は多かったのですが、思ったより署名に応じる人は少なく、高齢者がほとんどでした。これまで署名板の下部に「ラムサール条約を求める署名」と
表示したパネルをつけていましたが、かえってわかりにくいのでは、と「和白干潟を守る署名活動」と変えてみました。「ラムサールって何ね?」と胡散臭そうに尋ねられ、説明すると「もうよか!」と断られたりしていたので、
その点よかったように思われます。ベンチに腰掛けて署名して下さる高齢の方々は病院通いや買い物帰りが多く、バスや電車の便が悪い、近くのスーパーが閉店したなど、年取ってから不自由な思いをしなければならない不安を語りつつ、
「がんばって」と励ましてくださいました。和白干潟を報道などで知っているという北九州の壮年の男性や、干潟にバードウォッチングに行ってみたいという中年男性もおられ、リーフレットが役に立ちました。
全体で、42名分の署名が集まりました。 余談ですが、環境大臣あての署名をお願いすると、かなりの方々から「あの金目発言の~」という言葉が出ていて、皆さんよくニュースも知っておられるのだな、と感心しました。
キラキラ通り入り口付近の福銀前の道路で署名活動をしましたが、買い物や銀行行きの方々が比較的に良く署名してくれました。
高校生男子2名や会社員の若い女性グループなども良く話を聞いてくれました。ほとんどが東区の方で、知り合いの方もありました。
(山本)
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日 時: 2014年6月8日(日)9:00~10:20
場 所: 和白干潟海の広場周辺
参加者:91名 和白干潟を守る会:6名 福工大付属城東高校:76名(先生5名、生徒71名) 株式会社環衛サービス:7名 一般参加者:2名
回収したゴミ:52袋 赤(燃えるゴミ):30袋 黄(プラスチックゴミ):17袋 青(空き缶、空き瓶):3袋 麻(割れ物、不燃物):2袋
今年で23回目を迎えたラブアース・クリーンアップですが、朝の梅雨らしい霧雨から開始前にはうす曇りとなり、暑さも気にならず清掃活動に励むことができました。
まず、ラブアースののぼりを立て、付近5箇所に山之内さんがポスターを掲示した後、海の広場でテントを張り、準備しました。
ラブアース・クリーンアップは地域ごとの取り組みとなっているところも多く、また、探鳥会とも重なり、参加者は期待できないと思っていましたが、
福工大附属城東高校生が先生に引率されて多数参加してくださって、一気に干潟に活気があふれました。
担当の山之内さんによる開会挨拶、実行委員会名誉会長の市長からのメッセージを今村が読み上げ、ゴミの分別の仕方、範囲などの説明の後一斉に清掃活動に取り掛かりました。
高校生の取り組み姿勢はきびきびしており、未来遺産登録証伝達式にも出席してくださった城東高校の先生方の熱意が生徒にきちんと伝わっていると感じました。
また、環衛サービスの皆さんも、おそろいのユニフォームで、てきぱきと取り組んでいただきました。先日福工大で開催された大学生向けボランティア説明会に出席していた福工大生も1名参加され、これからが期待されます。
最後に山之内さんがゴミの集計を発表し、参加者の皆さんにお礼を述べました。また、高校生からもお礼の挨拶をいただき、無事今年のラブアース・クリーンアップを終えることができました。
参加者の皆様お疲れ様でした。
(E・I)
以上
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- 和白川河口→塩浜護岸→五丁川河口→奈多入口 -
2014年 6月8日(日) -霧雨のち晴れ- 小潮(干潮 12:05 満潮5:30)
[観察鳥種] 29種
[参加者数] 9名
6月8日はラブアースの日と重なり、参加者は少なかったです。京都からの方が同窓会のついでによられて、ミヤコドリを初めて見たと喜んでありました。脚に傷があるのでしょうか、カラシラサギ1羽とコサギ1羽が
共に行動していました。どちらも餌は食べていますがあまり遠くへは飛べない様子です。回復を祈っています。(あとで近くでカラシラサギ2羽だと確認しました。)
和白川河口の砂浜にはハクセンシオマネキやコメツキガニが多くいました。シロツメグサやアレチハナガサの花が咲いていて、モンシロチョウや黄色いチョウ、ルリ色のかわいいチョウが飛び交っています。
松ぼっくりが生っていて、キリンが首を伸ばしているようでした。ツバメとスズメのヒナが畑にいて親鳥がせっせと餌を運んでいました。またツバメの空中給餌を見た人もいました。
トビも畑でゆっくりと餌を食べていて、近くをコチドリが歩いていました。だんだん晴れて暑くなりましたが風が気持ちよく吹いていて、快適な探鳥会でした。
ラブアースに参加した2人の方が、途中から探鳥会にも参加されました。
(T・K)
【参加者の感想】
・ブイの上にとまっているコアジサシがかわいかった。
・コチドリの姿を近くで見てきれいだった。
・カワセミを見たかった。
・塩浜護岸から唐の原川付近のカラシラサギを見て、京都の方は「距離を感じた」そうです。
以上
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