最近の和白干潟

2015年4月

「春の和白干潟の自然さがし」報告(4月28日)

「干潟・湿地を守る日2015」参加「春のビーチクリーンアップ参加」・「キヤノン」参加のクリーン作戦と自然観察 報告(4月25日)

2015年春期シギ・チドリ調査報告(4月21日)

定例探鳥会報告 和白海岸(4月12日)

2015年春期シギ・チドリ調査報告(4月2日)

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「春の和白干潟の自然さがし」報告

  日 時:2015年4月28日(火)10:00~12:20
  場 所:和白干潟海の広場~アシ原~干潟
  参加者:13名 守る会10名
  講 師:山本、田中、田辺

  前日まで晴天続きの後、うす曇の空の下、初めて企画した「春の和白干潟の自然さがし」を実施しました。スタッフは9時半に集合し、準備や受付。
 初めてのため、一般参加はまったく未知数でしたが、3人の参加がありました。ちょうど声の届く範囲ですので、みんなでまとまって行動しました。
 10時に開会、山本代表の挨拶と講師紹介、スケジュール案内がありました。この「和白干潟の自然さがし」は、干潟の鳥、植物(特に塩生植物)、干潟の生き物について、まずは春の自然の様子を知り
 移りゆく季節ごとにそれらがどう変化していくのか、どのような出会いがあるのかを多くの人に伝えていくために守る会のガイドがまず学ぶこと、和白干潟の自然を知りたいと参加してくださった方々に体感して
 いただくことを目的として企画したものです。残念ながら鳥たちは少なく、開始前にミヤコドリ3羽、チュウシャクシギ10羽はいましたが、自然さがしの時には飛び立って、いませんでした。
 ウグイスがさえずり、ハリエンジュの白い花が咲き、香りを振りまいている下で、広場からスタートし、「自然さがし」を行いました。ヤマフジが白い房をたらし、ダンチクも伸びてきました。
 浜辺に向かうと芽が出たハママツナがかなりの密度で広がっています。穂が出たシオクグや自生地の南限といわれるハマニンニクの穂も出て、花も咲いていました。

    

 葉や茎がずんずん伸びているハマウドが出迎えます。アシ原にはハマエンドウの赤紫の花がちょうど見頃で、カラスノエンドウとの違いの説明がありました。ノイバラの白い花も盛りで、アキグミは花の盛りを
 過ぎていますが、濃厚な香りを発散させています。10時30分にはアシ原の中ほどの少し開けた場所に集合し、そこまでに見かけた植物の確認を行いました。和白干潟の環境は干潟だけでなく、後背地である樹林や
 湿地帯も含めた生態系があって守られているとの説明がありました。砂洲に出るとハマボウの若木が目に付きました。牧の鼻下のハマボウを見る会の案内もしました。

                             

 10時55分には干潟に出て、ウミ二ナやアサリ、オキシジミ、杭に付着したシロスジフジツボやマガキ、ユウシオガイなどを見つけました。再びアシ原に戻り、アシハラガニ、クロベンケイガニ
 クリイロカワザンショウガイを見つけました。アシハラガニはオスが多く、メスを見つけるのに時間がかかりました。水溜りには珍しくトノサマガエルがいました。広場近くまで戻り、石垣島以外では見ることのできない
 貴重なヒトモトススキを確認しました。数株は3月の火事で焼けていましたが、新芽も出ています。ヒトモトススキは、昔は神社の祭で「茅の輪くぐり」に使用されていたそうです。  

              

 11時45分には全体の確認とまとめを行いました。参加してくださった皆さんからの感想では「色々な植物、生物の名前を知ることができて良かった。干潟を守ってほしいと思った」
 「干潟の近くに40年も住んでいるが 昔はカブトガニやカメもいた。ミサゴが近くで見られるのが楽しみ」「宗像に住んでいるが、今日はぜいたくな観察ができた。色々な名前を覚えられて良かった」
 「これから、ボツボツと名前を覚えていこうかな」など、楽しみながら学んでいただけたようでした。
 守る会のメンバーも一堂に会して生態系を学ぶことができ、知識の共有化が図れました。季節ごとの変化を調べる楽しみが期待できます。

 (E・I)


 以上

 ● 観察された鳥  11種
   ダイサギ、カルガモ、ミヤコドリ3、チュウシャクシギ10、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトカラス、ツバメ
 ● 観察されたカニ類 5種
   アシハラガニ、クロベンケイガニ、ケフサイソガニ、コメツキガニ、ヒライソガニ
 ● 観察されたゴカイ類 1種
   ゴカイの仲間
 ● 観察された貝類  11種
  アサリ、ウミ二ナ、ホソウミ二ナ、オキシジミ、クリイロカワザンショウガイ、ソトオリガイ(殻)、ホトトギスガイ、マテガイ(殻)、シロスジフジツボ、ユウシオガイ、マガキ
 ● 観察された植物  55種
  アキグミ、アキニレ、イヌビワ、クコ、クスノキ、クロマツ、シナサワグルミ、シャリンバイ、センダン、ツルウメモドキ、テリハノイバラ、ノイバラ(花)、ナワシログミ、ナンキンハゼ、ヌルデ、ハマボウ
  ハリエンジュ(花)、マサキ、ヤマハゼ、シロバナヤマフジ(花)、スイカズラ、センニンソウ、イソホウキギ、オオジシバリ、オカヒジキ(芽)、コマツヨイグサ(花)、シオクグ(穂)、シロバナサクラタデ
  ダンチク(穂)、ハタザオ(花)、ハマウド、ハマエンドウ(花)、ハマサジ、ハマダイコン(花)、ハマナデシコ、ハマニンニク(穂)、ハマヒルガオ、ハママツナ(芽)、ヒトモトススキ、ホコガタアカザ
  ホソバノハマアカザ、メマツヨイグサ、アシ、アカメガシワ、チガヤ(穂)、キショウブ、ノジシャ、ニワゼキショウ、カラスノエンドウ(花)、ムラサキカタバミ(花)、セリ、コナスビ(花)、タブ、ヨモギ
  トゲミノキツネノボタン
 ● 観察された海藻類 1種
  オゴノリ

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「干潟・湿地を守る日2015」参加「春のビーチクリーンアップ参加」・「キヤノン」参加のクリーン作戦と自然観察 報告

  ●日時:4/25(土)15:00~17:00
  ●参加者:190名、一般参加3名、キヤノン6名、城東高校生154名(内教師8名)、和白4区子供会15名(内大人3名)、守る会12名

  今和白干潟では、春の渡りの季節でシギや、チドリが多く見られる様になってきました。毎日変化が有ります。干潟の生き物たちも活発になり、アシ原や後背林の緑も濃淡の差が出てきています。
  ヤマフジが満開になり、中道には紫のハマエンドウ、黄色のオオジシバリにハタザオなども見ることが出来ます。ハマニンニクの穂も出そろい、広場入口のハリエンジュの白い花も咲き始めました。
  本日のクリーン作戦は、まず初めに「干潟・湿地を守る日宣言」を読みあげてから清掃を始めました。JAWAN(日本湿地ネットワーク)の方も千葉県より参加されていました。

                  

  久し振りに城東高校生が大勢で参加して下さり、二手に分かれて唐原川河口右岸~広場、何時も出来ていない和白方面のアシ原の中の人工ゴミを沢山拾うことが出来ました。
  ゴミのほとんどが人工ゴミでした。人々が如何にゴミを所定の場所以外で捨てているかを如実に物語っています。大きな犬小屋を見た時には本当に情けなくなりましたが、お陰様で見違えるように綺麗になりました。
  参加された皆様有難うございました。お疲れ様でした。清掃終了後、本日参加いただいていたJAWAN事務局長の中山さんが守る会事務所まで来ていただき、少し懇談しました。
  
  (S・T)

  以上


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  2015年春期シギ・チドリ調査報告

                            山本 廣子

  ●春期シギ・チドリ調査2回目(全国一斉調査)を行いましたので報告します。

  今津では4/18(日)午前中に2回目の調査を行いました。
  コチドリ11羽、ハマシギ70羽、オバシギ8羽、アオアシシギ16羽など、12種125羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ7羽、ヘラサギ2羽、ツクシガモ1羽、カンムリカイツブリ1羽、チュウサギ1羽
  ミサゴ2羽が観察されました。

  博多湾東部では4/21(火)午後に2回目の調査を行いました。
  ミヤコドリ4羽、メダイチドリ16羽、ハマシギ97羽、ソリハシシギ24羽など、15種235羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ18羽、カンムリカイツブリ3羽、ミサゴ1羽が観察されました。
  4/21の博多湾東部は晴れて暖かく、潮干狩りや磯遊びの人が和白海域と香椎で114名いました。和白海域の海の広場沖合(和白干潟中心部)と奈多には貝堀りの人がほとんどいませんでした。
  潮干狩りの人は主に和白川河口と雁ノ巣にいましたが、例年に比べると20分の1くらいでした。やはりアサリが少なかったためだろうと思います。
  おかげでシギ・チドリたちは、干潟がとても良く引いていて人がいない奈多に多種の鳥がいました。ミヤコドリ4羽、キョウジョシギ2羽、ソリハシシギ21羽、ダイゼン7羽などとクロツラヘラサギも和白海域で
  12羽が移動しつつ見られました。

                     

  香椎ではメダイチドリやアオアシシギの最盛期のようでした。ハマシギが多かったのは多々良川河口や名島でした。奈多の護岸上にはアキグミの花が満開で香りがムンムンしていました。

                             

  調査参加者は今津が3名、博多湾東部では7名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。

  以上


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定例探鳥会報告 和白海岸

  -和白川河口→塩浜堤防→五丁川河口→奈多海岸-
  2015年4月12日(日) -晴れ- 小潮(干潮 8:28 満潮 14:54)
  [観察鳥種] 38種 
  [参加者数] 19名

   今日は晴れて風も無く気持ちの良い一日でした。干潮時で、和白川河口から奈多方面に向かいました。和白川にはボラの子どもがたくさん泳いでいました。アカミミガメも日なたぼっこをしています。
  和白川河口の砂洲にコチドリとシロチドリとイソシギ、コサギなどがいて、幸先の良い始まりでした。
  道端にはホトケノザ、セイヨウタンポポ、シロツメクサ、マツバウンラン、コメツブツメクサなどが咲いていて、春を歌っています。ベニシジミ(チョウ)も飛んでいます。ツバメも飛んでいます。

     
  
  ヒバリも鳴きながら上がります。干潟ではダイシャクシギが近くで見られました。遠く唐原川河口にはオオソリハシシギやオバシギが餌を食べながら忙しく動いています。ホウロクシギも見えます。
  淡水ガモではオナガガモ、カルガモ、マガモなどが少数いました。潮干狩りの人たちも出ていました。のどかな干潟の風景です。牧ノ鼻の山も緑が萌えて生き生きと見えます。上空をトビやミサゴが飛んでいます。
  沖合では夏羽のカンムリカイツブリやウミアイサもいます。塩浜堤防ではアキグミが花盛り、奈多堤防ではクロマツの花盛り。ハマエンドウも咲き出しています。
  五丁川河口先では、廃船にカワウが羽を広げたりして休んでいました。五丁川河口の水たまりではカワセミが2羽、魚を取ったり木の枝に止まったりしていて、良く見ることができました。バンも急いで渡って行きます。

     

  上空を100羽程のヒヨドリが群れで素早く飛んで行きました。五丁川河口先からは、和白干潟に集まってきたスズガモの群れが見られました。奈多のクリークではコガモ14羽が休んでいました。
  子供たちも参加してタンポポの花を摘んだり望遠鏡をのぞいたり、ゆったりとしたハイキングのような探鳥会でした。

  (山本 廣子)

  【参加者の感想】
    ・カワウが羽を広げているところが良かった。 ・カワセミがきれいだった。  
    ・コガモを良く見たのは初めて。 ・スズガモの群れが良かった。 
    ・コチドリが可愛かった。  ・カワウの腹が良く見えた。   
    ・鳥の種類が多いのに驚いた。 ・気持ちがよくて、楽しい探鳥会だった。


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2015年春期シギ・チドリ調査報告

                             山本 廣子

   ●春期シギ・チドリ調査1回目を行いましたので報告します。

   今津では4/5(日)午前中に1回目の調査を行いました。
   ハマシギ63羽、アオアシシギ13羽、セイタカシギ1羽など、9種91羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ2羽、ツクシガモ1羽、ズグロカモメ2羽、ミサゴ2羽、オオハクチョウ1羽が観察されました。
   博多湾東部では4/2(木)に1回目の調査を行いました。
   ミヤコドリ6羽、ハマシギ30羽、ホウロクシギ4羽など、6種47羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ16羽、カンムリカイツブリ6羽が観察されました。

      

   4/2の博多湾東部は晴れて暖かく、潮干狩りや磯遊びの人が和白海域と香椎で198名いました。シギ・チドリたちは全域で少なかったです。香椎にはヒドリガモが100羽程浮かんでいました。
   香椎花園ではカルガモが20羽程浮かんでいました。カモが好きな場所が、それぞれあるのかもしれませんね。雁ノ巣の砂浜では、たくさんのコメツキガニが砂団子を一面に作り、動き回っていました。

                              

   雁ノ巣と人工島の間の海域ではウエイクボードが何度も言ったり来たりしていました。港湾局理財課に注意してほしいと伝えましたら、海岸から遠くて声が聞こえないという回答で残念でした。
   調査参加者は今津が3名、博多湾東部では7名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。

   以上


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