最近の和白干潟
2015年9月
国際ビーチクリーンアップ参加の和白干潟のクリーン作戦と自然観察報告(9月26日)
ちどり保育園くじら組(年長児)の和白干潟自然観察会報告(9月8日)
山本 廣子
●秋期シギ・チドリ調査3回目を行いましたので報告します。
今津では9/24(木)昼頃に3回目の調査を行いました。
メダイチドリ3羽、アオアシシギ8羽、オオソリハシシギ2羽など、7種25羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ2羽、ミサゴ3羽が観察されました。
博多湾東部では9/29(火)午後に3回目の調査を行いました。
ミヤコドリ2羽(初認)、キアシシギ16羽、ダイシャクシギ2羽など、4種35羽がカウントされました。他にはミサゴ2羽が観察されました。
9/29の博多湾東部はアオサが干潟全体にたくさん堆積していました。潮干狩りの人は少なく、博多湾東部全体で8名でした。博多湾東部全体にシギ・チドリたちは少なかったですが
ミヤコドリ2羽の初認が嬉しいニュースでした。サギ類やウミネコは多く見られました。また冬鳥の淡水ガモ(マガモ、オナガガモ、ヒドリガモなど)が飛来していました。
和白に150羽、奈多に100羽程を確認しました。
調査参加者は今津が2名、博多湾東部が7名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。
以上
●日時:9/26(土)15:00~17:00
●参加者:38名、一般参加7名(福岡ECO動物海洋専門学校生2名ほか)九産大生19名(含先生1名) 守る会12名
●回収ゴミ合計180袋: 可燃ゴミ:175袋(人工ゴミ11袋・アオサ164袋) 不燃ゴミ:5袋)
●粗大ゴミ:車のタイヤ2個、(24日の観察会で回収分)
●見られた鳥、ホウロクシギ2、ダイサギ22、コサギ1、アオサギ14
今和白干潟では、アシやキンエノコロが穂を出しすっかり秋の気配です。アシ原中道側には、ナンキンハゼ、シャリンバイ、ノイバラ、センダンと色んな木の実が美しく色を付けています。
花では、小さなピンクのウナギツカミや季節外れのハマエンドウに、白いハマサジ、クコが小さな紫色の可愛い花を付けています。
広場前のハママツナも早いのでは紅葉がはじまった様です。クリーン作戦では、国際ビーチクリーンアップ参加で、世界中で人工ゴミを何が何個有るかを分別する催しです。
今回は九産大宗像ゼミの先生と学生18名が参加され、専門学校生2名も加わり若者が多く、アオサ班と人工ゴミ班に分かれて行いました。広場前の濡れたアオサを沢山回収することが出来ました。
アオサの下は真っ黒な砂になっていましたが、ソトオリガイが多くいました。アサリや小さいオキシジミも見つかりました。
分別ではやはりプラスチック類が最も多く、分解しない食品包装袋は捨てる人がいる限りいつまでたってもなくなりません。人工ゴミの分類は30種になりました。
参加された皆様お疲れ様でした。有難うございました。
(S・T)
以上
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日時:2015年9月24日(木)10:10~14:30 中潮 満潮6:00 干潮12:49 晴れのち曇り
場所:和白干潟、アシ原、牧の鼻下
参加:筑陽学園中学校3年生69名、先生5名、カメラマン1名、守る会7名
夜明けまで雨が降った後の海の広場はまだ水溜りが残り、草原はびっしょり濡れていました。筑陽学園中学校は今年で23回目の校外理科学習で和白干潟の観察、調査を続けています。観察会の挨拶、説明に続き、野鳥観察から始めました。
ちょうど、RKB鉄塔の左下の杭にミサゴが止まって、ボラらしき餌を食べていました。ミサゴが食事を終えるのと、観察のタイミングが間に合うのか気をもみました。
アシ原の先の砂洲に今秋初飛来のクロツラヘラサギがアオサギと並んでいるのを、全員見ることができました。その後アシハラガ二を観察しますが、男子でもカニを捕まえることには臆病です。
コメツキガニは可愛い、と女子から声が上がります。
アオサが敷き詰められたような干潟を先に進んで、アサリの手掘りをしました。アサリの数が減少してきていたのを心配していましたが、また復活してきたようで、浄化実験容器にはすぐいっぱいになりました。
海の広場前の砂浜に戻って、今日の観察会で見ることのできた生き物や海藻を見せ、時間は短かったけれどもかなり浄化が進んだ浄化実験結果を見せました。
昼食後、9班に分かれて調査開始です。守る会のガイド5名は各班に分かれて調査の指導をしました。1班は砂地の生物(田辺さんと先生)2班は砂泥地の生物(山之内さんと先生)3班は泥地と岩場(山本さん)
4班はカニ巣穴(先生)5班はアオサと干潟の汚染(今村)、6班は沿岸の植物(田中さん)7,8,9班は干潟の汚染と浄化能力(先生)でした。
調査を終えて、広場前の砂浜に戻り、まとめをしました。昼食前にはウミ二ナが先に浄化が進んでいましたが、最終的にはアサリの浄化がよかったように見えました。最後に生徒代表が生き物のたくさんいる干潟を観察できてよかったと
挨拶し、終了しました。今年は生き物も多く、アサリも多かったこと。調査対象のアオサも適度にあり(以前はアオサがあまりにも少なく困ったこともありました)全体的には良かったと思います。
アオサの堆積で沿岸近くは腐った匂いがしていました。アオサの回収の必要性についてはしっかり話したので、お掃除に来たいという生徒たちもいました。
干潟についての事前学習はされていますが、調査の目的や、自分たちの役割をしっかりと把握していない斑も見受けられ、こちらが改めて担当を決めさせた班もありました。
学校側には終わってから、その旨伝えました。岩場で転んで、手を切った生徒がいたので、各ガイドが救急バンを携帯しておくことを確認するとともに、学校側には軍手の用意も必要であることを伝えました。
(E・I)
以上
<観察できた鳥・生物・植物など>
鳥:クロツラヘラサギ1、ミサゴ2、ホウロクシギ2、カワウ30、カルガモ20、ダイサギ5、アオサギ10、小サギ5、キアシシギ4、ソリハシシギ5(足輪F7)、イソシギ1
生き物:コメツキガニ、アシハラガ二、オサガニ、ヤマトオサガニ、モクズガニ、ハクセンシオマネキ、ケフサイソガニ、アカテガニ、ヒメアシハラガニ、アサリ、オキシジミ、ホトトギスガイ、ソトオリガイ、
ユウシオガイ、マガキ、ウミ二ナ、ホソウミ二ナ、アラムシロガイ、アマガイ、イシダタミ、ケハダヒザラガイ、ツボミガイ、シロスジフジツボ、ゴカイの仲間、ハマトビムシ、ヨコエビ、ミズクラゲ、
ハゼの子、エビの仲間
植物:花:ハマサジ、ハマゴウ、ハマナデシコ、シロバナサクラタデ、ハマエンドウ、アキノミチヤナギ、穂:キンエノコロ、アシ、クサヨシ、ヒトモトススキ、実:センダン、シャリンバイ、ハリエンジュ(花も)
ネムノキ、海そう:オゴノリ、アオサ
-和白川河口→塩浜堤防→五丁川河口→奈多入口-
2015年9月13日(日) -晴れ- 大潮(干潮 15:45 満潮 9:42)
[観察鳥種] 24種
[参加者数] 17名
このところ雨が多い天候が続きましたが、今日は晴天です。気温は少し下がり、秋の気配が感じられます。セミの声に代わってコオロギなどの虫の声が聞こえます。和白川方面に向かいました。
通り道の家の庭の大きな木に大きなザクロの実がたわわに生っています。トンボはウスバキトンボに代わってシオカラトンボが飛び回っています。
今日は大潮の満潮時で海水もクリークの水もいっぱいでした。近くの鉄塔にはミサゴが休みに来ました。遠くの唐原川河口付近にはホウロクシギ、牧の鼻付近にはウミネコの一群が浮かんでおり、岩の上や護岸にはサギの仲間やカワウが
休んでいました。堤防の道端にはアレチヌスビトハギやメドハギ、クズなどの秋の花が咲いています。
ススキやセイバンモロコシ、キンエノコロなどの穂もついています。トベラやスダジイの実も生って、実りの秋ですね。
しかし、生垣の中にスズメバチの巣ができており、八チが飛び回っていました。「スズメバチに注意!」の張り紙もしてあり、注意して通りました。危険なので、区役所に駆除をお願いしようと思います。
五丁川河口では木の上でに黒目が真ん丸のコサメビタキが止まり、望遠鏡でも見ることができました。電線に止まったツバメの幼鳥が、色もきれいでとても可愛かったです。
川の中にはカイツブリの幼鳥が1羽泳いでいました。人を恐れない様子で、近くで観察できました。
奈多の護岸には、カワウとサギの仲間が休んでおり、イソシギが動き回っています。奈多のクリークの柵の上にキアシシギ4羽が止まっていましたが、飛び立ってしまいました。奈多の護岸の道は土のままです。
道端にはツルボの紫の花がどこまでも続いていて、さわやかでした。参加いただいた皆さま、お疲れ様でした。
(山本 廣子)
以上
【参加者の感想】
・コサメビタキが可愛かった。 ・ミサゴが良かった。
・ツバメが可愛かった。 ・カイツブリの幼鳥が無事に育ちますように!
・植物の花が色々見れて、良かった。
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山本 廣子
●秋期シギ・チドリ調査2回目(全国一斉調査)を行いましたので報告します。
今津では9/6(日)午前中に2回目の調査を行いました。
トウネン12羽、タカブシギ15羽、ソリハシシギ8羽など、10種58羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ1羽が観察されました。
博多湾東部では9/13(日)午後に2回目の調査を行いました。
アオアシシギ14羽、キアシシギ17羽、ホウロクシギ3羽など、6種43羽がカウントされました。他にはミサゴ3羽が観察されました。
9/6の博多湾東部は良く晴れていました。潮干狩りの人は少なく、博多湾東部全体で21名でした。和白海域全体でアオサが多くなり、干潟にたくさん堆積していました。
全体にシギ・チドリたちは少なかったです。カワウやサギは多く見られました。
調査参加者は今津が2名、博多湾東部が8名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。
以上
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日 時:2015年9月8日(火) 9:55~12:00 若潮 満潮6:08 干潮12:55
参加者 35名と先生4名
天候:くもり
守る会自然観察ガイド:4名、カメラ1名
「ヤッホー」と手を振りながら元気にやってきた子ども達は、事前に保育園で干潟のDVDを見てきていたので、開口一番「カニはどこにいるの?」と聞き、
たくさん飛んでいたトンボを帽子でつかまえながらも、「つかまえたかったのはカニ」と言っていました。海の広場の草むらでアカテガニをつかまえて大喜びしていました。
干潟の話が始まると、カニの写真や鳥の絵を食い入るように見ながら話を聞いていました。バードウォッチングではカワウの群れを見ました。
望遠鏡で鳥を見てから、子どもたちは早速干潟に繰り出して行きました。干潟では思い思いに砂を掘り、貝やカニを見つけていました。小さいながらもたくさんアサリがいました。
少し沖の方には台風の後アオサが堆積しているところがあり、へドロ状になっていて、貝類が死んでいました。
貝殻だけを大事そうに集めている子もいました。ズボンがびっしょり濡れても気にせず、活発に水の中を走り、「長靴に水が入って気持ちいい」と言っていました。
「水がしょっぱい」と自主的に確かめる姿もありました。「アシハラガニを見に行こう」とアシ原に誘いましたが、砂を掘るのに夢中な子は中々前に進みませんでした。促されてやっと腰を上げていました。
アシ原でカニをつかまえる時「カニの甲羅を上から押えて両端を持つとよい」と教えると、子どもたちは上手にカニをつかまえていました。大きなハマガニを見つけ、連携プレーで首尾よくバケツに入れることができました。
最後に集まってみんなでとったものを見ました。アシハラガニのオスとメスの違いを見ることができました。貝の浄化実験ではアサリなどがたくさんとれたので水が透明になりました。
「カニはどうやって生きていくのですか」「なぜ鳥はカニをエサにしているのですか」などの質問が出ました。「楽しかった」「カニがいて嬉しかった」と観察会の感想を言っていました。
とった貝を戻す時、名残惜しそうに「遊んでいてね」とそっと砂の上に置いている子がいました。濡れた服を着替えた子どもたちは、また望遠鏡をのぞいていました。
みんなの帰りの支度ができると、満足した顔をして帰って行きました。天候が心配されましたが雨は降らず、服が濡れても寒くなく、ちょうどよい観察会日和でした。
(K・A)
以上
観察されたもの
野 鳥:ミサゴ・カワウ(90)・カルガモ(20)・ダイサギ・アオサギ・コサギ・ハシボソガラス
生き物:アサリ・オキシジミ・ソトオリガイ・ユウシオガイ・アラムシロガイ・マガキ・ヤドカリウミニナ・ホソウミニナ・コメツキガニ・アカテガニ・アシハラガニ・ハマガニ
海そう:オゴノリ・アオサ