最近の和白干潟


2017年8月

和白干潟のクリーン作戦と自然観察報告(8月26日)

2017年度 秋期シギ・チドリ調査 報告(8月22日)

ラムサール条約登録に向けての請願審査報告(8月21日)

定例探鳥会報告 和白海岸(8月13日)

自然しらべ2017「うなぎ目線で川・海しらべ」(日本自然保護協会)参加報告(8月8日)



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  和白干潟のクリーン作戦と自然観察報告

  ●日時: 8/26:15:00~16:20
  ●参加:27名 : 一般10名、内(西日本シティ銀行和白支店6名)守る会17名 
  ●回収ゴミ71袋: 可燃ゴミ:70袋、(アオサ60袋、人工ゴミ10個)不燃ゴミ:1袋
  ●粗大ゴミ:発泡スチロールケース1個、ウレタン切れ1個、プラスチックケース1個
  ●見られた鳥:ミサゴ1羽、サギ類13羽、ダイサギ、アオサギ、コサギ、カワウ約50羽

  和白干潟沿岸では、アシが伸びて新しい穂を出し始めたのも有ります。やがてはアシ原一面穂を出し、緑と穂の淡い色とのコントラストが素晴らしくきれいで、見ていても飽きがきません。
  周りでは、可憐なシロバナサクラタデが咲いていて、奥の湿地帯にはヒトモトススキが、おおきな赤茶色の穂を付けています。

     

  海の広場付近には、ナンキンハゼが緑色の実をつけ、ハマゴウの薄紫の花、ハマサジの花や、アキノミチヤナギ、ハマナデシコも遅咲きの花が残っていました。

     

  広場前には、大きくなったハママツナも負けずに枝を広げ始めています。伸びた草の中には今年もクサネムが花を付けていました。和白干潟の周りにはこうした自然がいっぱいです。
  クリーン作戦では、朝は雨が降っていましたが、天気予報では午後からは晴れるとのことでした。久し振りに降った雨で良い潤いになったかと思いますが、人工ゴミも多く流れ込んでいます。
  特にペットボトルが多く、食品の袋やカップ類などが有りました。今年の8月も気温も高く雨も少ないのですが、それにも負けずアオサが育っており、広場前の波打ち際には沢山のアオサが打ち上げられていました。
  今回は何時も参加して下さる学校関係が夏休みでほぼ参加が有りませんでした。それでも大野城市からの高校生や、留学生が個人で参加し、又、先月より参加頂いている西日本シティ銀行の皆さんも今月も6名で来て下さり、嬉しいことに
  思いの外、人が多く集まりました。それぞれが一輪車、ソリ、リヤカーなどで運び、約1時間の清掃でしたが予定していた広場前が見違えるように綺麗になりました。

     

  感想でも、清掃前より綺麗になっていくところを見ると嬉しいとの感想が多く聞かれました。参加された皆様有難うございました。お疲れ様でした。

  (S・T)

   以上


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  2017年度 秋期シギ・チドリ調査 報告


                                              山本 廣子

  今津では8/6(日)午前中に1回目の調査を行いました。コチドリ5羽、アオアシシギ19羽、キアシシギ7羽、アカアシシギ1羽など、6種35羽がカウントされました。
  博多湾東部では8/22(火)午後に1回目の調査を行いました。ミヤコドリ3羽、アオアシシギ7羽、キアシシギ27羽、オオソリハシシギ1羽など、5種42羽がカウントされました。他にはミサゴ6羽が観察されました。
  8/22の博多湾東部は晴れて猛暑でした。潮干狩りや磯遊びの人は少なく、和白で7名、名島で2名、多々良川で釣り人が3名でした。
  秋の渡りの時期で、キアシシギ、アオアシシギなどが見られました。越夏したと思われるミヤコドリ3羽もいました。和白海域では奈多のクリークや護岸の海側にキアシシギが集中していました。

                 

  和白川河口や海の広場付近にはサギたちが目立ちました。アオサギとダイサギが多いようです。カワウは奈多や雁ノ巣に多くいました。和白と奈多、雁ノ巣海岸にはアオサがたくさん発生して、高温のためか腐って少し匂いがしました。

     

  多々良川や名島にはアオサが見られませんでした。
  調査参加者は今津が2名、博多湾東部が9名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。

  以上


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  ラムサール条約登録に向けての請願審査報告

  日 時:2017年8月21日(月)10:00~12:10
  場 所:福岡市議会第5委員会室
  傍聴者:守る会9名、別室にて音声傍聴者数名あり

  和白干潟を守る会が3月議会に提出した請願「博多湾・和白干潟のラムサール条約登録について」の審査が、第5委員会(環境局他)でありました。

                             

  紹介議員は11人の議員に受けていただいていましたが、第5委員会所属はそのうち2名(緑ネット森文子議員と共産党の比江島議員のみ)筆頭紹介議員として荒木議員(緑とネット)が委員外の議員ですが出席し、請願の趣旨説明と質疑
  の応答を担当されました。
  委員会に先立ち、山本代表が請願の趣旨について意見陳述を行いました。簡潔にとはいえ、委員会の議員たちに思いが伝わるよう練り上げた熱意のこもった陳述でした。
  最初に荒木議員が「ラムサール条約は人と自然の共存を図るものでワイズユース(賢明なる利用)として開発行為を一切禁じているものではないこと、メリットとして大都市でありながら貴重な自然を残すことは、市の発展に更なる価値を
  付与するものである」と説明されました。
  2時間にわたり、熱心な質疑が交わされ、請願項目の
  ①和白干潟のラムサール条約登録に向けての手続きを進めること
  ②ラムサール条約についての正しい理解を深める機会を設け、地元住民の和白干潟のラムサール条約登録に対する意見を集約し、登録への賛意が得られるよう努力すること
  ③国指定鳥獣保護区の特別保護地区にむけての手続きを進めることについて
  の3項目を協議しました。
  その結果、項目①と③の手続きは、②が整ってからと言うことで、地元住民の理解が不足している、ことを主な理由として請願は「継続審査」となりました。賛成が3(公明、共産、緑とネット)反対が1(自民)、継続が3(未来、維新
  無所属)、民進党は委員長のため賛否を表明できませんでしたが、委員長の調整判断で「継続審査」の結論に達しました。
  質疑の中で、野鳥による農作物の被害がある、との説明には被害そのものの生データも無く、野鳥とは渡り鳥ではないこと、市としての実態調査もしていないこと、複数からの意見ではないことなどが次々と明らかになりました。
  付近住民の賛意が得られないという点も干潟を守る会会員にも付近住民が多いこと、反対意見は無いことなどを考えれば、市の説明には信頼が置けないとしか言いようがありません。
  福岡市が和白干潟を本当に重要で、保全が必要と考えているなら市民への啓発をもっともっとやるべきであったと思われます。これまで放置してきたのは何だったのでしょうか?
  守る会は、委員会審議の様子を報道各社に取材と報道するよう要請していましたが、西日本新聞社とRKBTVが取材し、西日本新聞には翌日朝刊に掲載されました。

  ◆請願に対する意見
   自民党:干潟保全は大切。アオサの問題の解消など良好な居住環境が優先する。請願は「不採択」
   公明党:地域住民の理解が必要で、啓発を進めること。「採択」
   共産党:「採択」
   未 来:「継続」
   維 新:地元住民の理解が必要。「継続」
   緑とネット:「採択」
   無所属・新村:「継続」
  ◆結論
  意見が3つに分かれたため、委員長(民進党・栃木議員)の判断で「継続審査」となった。 

  (E・I)


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定例探鳥会報告 和白海岸

  -和白川河口→塩浜護岸→五丁川河口→奈多護岸-
  2017年8月13日(日) -晴れ - 
  [観察鳥種] 23種 
  [参加者数] 7人

  集合地の和白公園ではサンゴジュが赤い実をつけ、クマゼミの大合唱です。お盆の探鳥会で、参加者は少なめです。和白川河口にあった大きな木が切られて、畑も刈り取られていました。
  そこから和白川河口の砂洲が良く見えて、ハクセンシオマネキがたくさんいました。上からのぞくので、カニたちは警戒しません。川の中ではエイが泳いで近づいてきました。ヒラヒラと泳ぐエイを初めて見ました。

     

  護岸下にはヘビが上ってきていました。RKB鉄塔付近の海では、ミサゴがタイヤの上で大きな魚を食べていました。ダイサギやアオサギ、コサギも見られました。護岸の道の生け垣ではエノキの実が赤くなっており、
  食べてみたら甘かったです。生垣が茂っておりクリークの中はほとんど見えませんでしたが、ほんの少し見えた隙間からイソシギが見えました。

     

  五丁川河口を過ぎて海辺の見晴らし台からは、遠く雁ノ巣海岸にいるミヤコドリ3羽を見つけました。ミヤコドリは越夏したようですね。まわりはカワウの群れでした。奈多海岸の廃船上にはやはりカワウが休んでいます。
  奈多のクリークでは、キアシシギ1羽に会いました。また「ピューイ」と鳴いて2羽が飛びました。奈多護岸では、ネムのピンクの花がやさしげに咲いていました。

                

  松の木陰で鳥合わせをして終了後に、奈多駅に向かいましたが、奈多護岸の海側に30羽以上のキアシシギの群れを背の高いK.さんが見つけました。護岸から覗くと飛びますが、また戻ります。その中にはソリハシシギもいました。
  秋の渡り鳥に会えて、嬉しい探鳥会でした。 

  (山本廣子)

  【参加者の感想】
   ◇ミヤコドリに会えてよかった。
   ◆キアシシギがいて嬉しかった。
   ◇エイやハクセンシオマネキをられ見て良かった。
   ◆ミサゴが食べている魚が鳥に見えた。

   以上


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自然しらべ2017「うなぎ目線で川・海しらべ」(日本自然保護協会)参加報告

  日 時:2017年8月8日(火)14:00~18:00
  場 所:唐原川・和白川・五丁川
  参加者:6名


  日本ウナギはマリアナ諸島沖で生まれます。幼生は、海流に乗って日本などの沿岸に向かい、シラスウナギと呼ばれる稚魚に姿を変えたあと、川を登って成長するそうです。
  今回の調査は唐原川・和白川・5丁川の3河川の堰の高さや魚道の有無、周辺の自然の状況についての調査を、和白干潟を守る会でいたしました。
  1)唐原川 
  和白干潟は立花山から流れ下る水、唐原川の水に恩恵を受けていますが、戦前・戦後を通して田畑が多かったところが最近は住宅街になりました。その当時からの川は下原橋の傍に3段に構えた堰があり、そのすぐ下には可動堰も
  ありました。3段堰には、たくさんカワニナがいました。国道495号線まで下ると「柳が坪橋」のところにはもっと高い(120cm)可動堰がありました。川全体は2面側溝が多く、一部には3面側溝もありました。

                        

  水がよどんだところ、大きな魚が泳いでいるところ、ガマやダンチク、ブタクサまで茂っているところと様々でした。また川底に水が流れていない場所もありました。海岸に出ると大きく開け、干潟が広がっていました。
  干潟には、遠くに50羽ぐらいのカワウが休んでいました。アオサギ・ダイサギも転々として見え、遠く沖合の潮の引いた海岸線には薄緑色の帯を思わせるようなアオサの堆積した様が見られました。

              

  アシハラガニ・コメツキガニ・ハクセンシオマネキがいて、フクドの生えた一角は紐で囲われ、今年の秋には花が見られるのではと、楽しみが増えました。
  2)和白川
  和白川は海岸に近い河口の橋のところから水源と思われる方へ向かいました。海岸の橋近くは木が切られて整地されて、三角洲は真上から見られるようになっていました。いつもハクセンシオマネキが居るところです。
  覗き込むだけの状態で見られるので、たくさんのハクセンシオマネキも平気で動き回り、メスの姿も見られました。国道495号線をくぐるところまで3面側溝で、側面にはところどころカキが着いていました。
  それから上は暗渠になっており、車道と平行の歩道・自転車道となっていました。高美台の高美池までは暗渠になっており、流れ出す口も分かりませでした。

                         

  3)五丁川
  五丁川は、水源を一箇所に絞るのにぐるぐると回りました。美和台6丁目の相浦池(四十ヶ浦池)が一番大きいのでここが水源かと思いました。ここも流れ込む川はありません。余水口から直ぐに暗渠になっていましたが
  200m程下流から下は3面側溝です。以前は畑中の用水路でした。和白ケ丘の住宅街では、ホテイアオイやヒシが多く浮かんでいます。和白干潟まで出るのに、大きな道路の傍を流れたりして海に出ますが
  海岸に近い河口の橋の下に大きな可動堰があり2mの高さがありました。これはよく働いているようです。潮の引いた5丁川河口干潟にはカニ・フナムシ・ウミニナ・カキなどが見られ、長いこと係留された小船が4隻ありました。

              

  どの川にも魚道はありませんでした。

  (S・T)

  以上


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