最近の和白干潟
2018年6月
「和白干潟を守る会30周年・日本自然保護大賞受賞記念シンポジウム」報告(6月24日)
和白干潟のクリーン作戦と自然観察 報告(6月23日)
ラブアースクリーンアップ和白干潟会場報告(6月10日)
定例探鳥会報告 和白海岸(6月10日)
香椎保育所さくら組の和白干潟自然観察会報告(6月7日)
第21期「和白干潟の自然観察ガイド講習会(6月3日)
日 時:2018年6月24日(日)13:00~17:00
場 所:なみきスクエア2階視聴覚室
参加者:67名 守る会22名
梅雨の時期なので雨の心配をしていましたが、朝から晴れて暑い日になりました。早めに集まったメンバーは会場の鍵が開くと、早速準備に取り掛かりました。
短い時間で会場の設営を行うのは大変だろうという予想に反して、予定の時間よりも早く準備が完了しました。13時30分過ぎから参加者が到着し、みるみる人数が多くなり、会場のイスはぎっしり埋まって、開会の14時となりました。
今村さんの司会で会が始り、山本代表の挨拶ではいつも観察会で登場する手袋人形も出てきました。
挨拶の中で、「自然を守ることは命を守ることです」という話や、守る会が出来て20年までは嫌がらせがあったが、その後は嫌がらせもなくなり、最近は干潟通信を配って「お疲れ様」とねぎらいの言葉が返ってきたり、干潟通信を見て
入会される方もあるという話がありました。
来賓の紹介の後、福岡市の高島市長のメッセージを松田さんが代読し、来賓の祝辞、祝電披露と続きました。
14時30分から、シンポジウム「未来につなごう和白干潟」の第1部:山本代表の講演「和白干潟の自然と和白干潟を守る会の活動」がありました。和白干潟の植物や生き物の写真が季節ごとにたくさん出てきました。
改めて和白干潟の自然の豊かさを感じ、守る会の活動を振り返ることが出来ました。
14時50分からはシンポジウムの第2部:和白干潟の重要性についての講演で、初めに共催の日本自然保護協会自然保護室主任 安部真理子氏の講演「日本の海の保全と日本自然保護大賞」がありました。
日本では重要海域で開発行為が許されており、自然保護区の普通地域では届け出により開発ができることや、共同漁業権(漁業法)を放棄すれば開発できることを話されました。
日本の海の保全の問題点はデータ不足、人材不足なので、「日本自然保護大賞」は海の保護に取り組む団体を多く取り上げているということでした。
安部さんは昨日(23日)のクリーン作戦に参加され、和白干潟の観察をされました。和白干潟のアオサの大量発生と同じように、沖縄の泡瀬干潟ではホソエダアオノリの大量発生でサンゴや甲殻類貝類が被害を受けているということ
でした。海の保全については制度を整えるとともに、市民が参加するという市民の役割が重要だと言われました。
次は、日本野鳥の会福岡支部副支部長 田村耕作氏の講演「和白海岸の野鳥と自然環境」でした。五丁川河口、唐の原川河口、小さな川筋、クリーク(奈多)、塩生植物の写真を見ながら和白干潟の自然の様子を解説され、
鳥の写真もたくさん見せていただきました。素晴らしい鳥の姿を見ることができました。「和白干潟は鳥獣保護区であり、生物多様性の宝庫です」と話され、色々な生き物が生きている環境を大事にすることを強調されました。
3番目は熊本大学教授 くまもと水循環・減災研究教育センターの逸見泰久氏の講演「和白干潟の生きものを守るために」でした。和白干潟は自然干潟が広がっており、松林、塩生湿地、干潟があり、干潟は平野に隣接して発達していること を話されました。
また、和白干潟は前浜干潟で、干潟の砂泥は海から供給されており、多様な砂泥地があり、多様な生物が生息・生育しているということでした。カニは種類によってすむ場所が違い、多様な環境があるとカニの種類も増えるということ
でした。
和白干潟の問題点は閉鎖性が高く、河川から流入した有機物がたまりやすいことだそうです。干潟や海水をきれいにする動物たちとして、ハクセンシオマネキ、コメツキガニ、チゴガニ、アシハラガニの動画を見せていただきました。
それぞれ動きに特徴があり、見ていて面白いものでした。最後に干潟のネットワークの重要性について話されました。博多湾内の今津干潟、室見川、多々良川、香椎潟、和白干潟で鳥や植物が移動するので、どれか1つでもだめになると
ほかのところにも影響するということでした。
最後に九州産業大学教授 工学部(環境生態工学) 内田泰三氏の講演「和白干潟の植物」がありました。講演をするにあたって、和白干潟に足を運んで現状を見てこられたそうです。「和白干潟で見られる種」の話では、クロマツの
高木林、低木群落、多年草群落、一年草があり、植物のリストをあげられました。「注視していくべき種(前編)」ではシバナ、フクド、ハマボウ、ハマサジ、ハマニンニク、イソホウキギ、ヨシ、ハマゴウなどの名前をあげられました。
「注視していくべき種(後編)」では外来植物としてネズミムギ、ナルトサワギク、ウチワサボテン、オオキンケイギク、メリケンムグラ、アカバナルリハコベなどの名前をあげられました。
和白干潟(雁ノ巣)において外来植物が増え、原風景がなくなりつつあるので、外来種から和白干潟をどうやって守っていくかが課題であると話されました。
植物の分布境界線として「和白線」を紹介され、立花山がクスノキの北限、ハマニンニク、イソホウキギ、ハマアカザ、フトイはいずれも南限であるということを聞きました。
各講師の講演はわかりやすく、充実した内容で、和白干潟の重要性を再認識できました。まとめてこのような話を聞ける機会は滅多にないと思いました。お話の時間が短く、もう少し聞きたいと思いました。
講演終了後、守る会のメンバーで「ミヤコドリ」の合唱をしました。前日の定例会議の時の練習ではCDの音が小さくてテンポを合わせるのに苦労しましたが、今日は会場の音響機器でCDの音が大きかったので、うまく歌い終えることが
出来ました。
16時に山之内さんが閉会の挨拶をしてシンポジウムを終わりました。引き続き、参加者全員で記念撮影を行いました。
その後、懇親会準備のためにテーブルと椅子の配置換えを行い、16時10分から懇親会を行いました。私の司会で始め、山本代表の挨拶に続き山・川・海の流域会議、楽友会の舩越さんの音頭でお茶で乾杯しました。
参加者がお菓子を食べ、飲み物を飲んでいる時、山本さんがマイクを持って回り、何人かの方にスピーチをして頂きました。講演についての質問が出て、講師の先生がそれに答えたり、感想をお話しされたりして和気あいあいとした雰囲気 で会が進みました。
16:40に私が閉会の挨拶をして懇親会を終わり、参加者の皆さんは帰途につかれました。会場の使用時間が17時までだったので、守る会のみんなと参加者の何名かも手伝って素早く会場の片付けをしました。
みんなで協力して行った今日のシンポジウムはとても充実していて、楽しい会でした。参加された皆様から励ましの言葉を頂き、これからの活動の意欲につながっていくと思いました。シンポジウムが無事終わったことに安堵して、会場の なみきスクエアを後にしました。
なおシンポジウムには毎日新聞記者の取材があり、翌日(6/25)の朝刊に掲載されました。
(K・A)
以上
ページのトップに戻る
●日 時:6月23日(土)15:00~17:00
●参加者:22名 : 一般5名(西日本シティ銀行和白支店3名、他2名、) 守る会17名
●回収ゴミ:18袋、可燃ゴミ:17袋(殆ど人工ゴミ) 不燃ゴミ:1袋
●粗大ゴミ:0
●観られた鳥:ミヤコドリ9羽、ミサゴ1羽、トビ1羽、アオサギ5羽、コサギ2羽、カワウ、カワラヒワ数羽、ウグイス2羽(声)
今日のクリーン作戦は、早朝降っていた雨も止み風も少しあって気持ち良かったです。先月のクリーン作戦では300名以上の参加者が有ったことと、今月初めにはラブアースクリーンアップが有り、その後に大雨や、強い西寄りの風など も無くて、人工ゴミが少なく水際はとてもきれいでした。それでも探せば有るものですね、ゴミ袋18袋にはなりました。
今回は、明日の守る会30周年記念イベントの為に来福された、「日本自然保護協会の自然保護室主任の安部真理子」さんが和白干潟観察に来られたので、山本さんに対応して貰いました。
清掃の後には何時もの様に、回収したゴミの数や、水質、砂質の結果など報告して、参加者の感想を聞きました。9羽のミヤコドリも観て貰いました。最後に全員で記念撮影をして散会しました。
坊園さんは唐原川左岸のアシ原付近のゴミが余りにも多かったので、今回はそちらを清掃したそうです。
今、和白干潟では生きものたちが活発で、干潟中を動き回っています。コメツキガニの砂団子は先月よりもさらに増えて広範囲に広がっており、少し乾いた砂地には足の踏み場もないくらいです。
ミヤコドリも9羽観られました。海の広場のハリエンジュには、カワラヒワが数羽飛んできて動き回っていました。アシ原側にはヤマアワの穂が出そろっており今見頃です。
可愛い花たちも咲いています。ピンクのハマナデシコ、ネジバナ、シロバナサクラタデ、少し離れた空き地にはハナハマセンブリ、ハハコグサなど沢山咲いています。
砂洲の側にはネムのピンクの花が涼しそうに見えます。
後背地には、ナンキンハゼの緑に黄色の花芽が付いており、マサキやトウネズミモチの花も満開でした。
アカメガシワの雌花が赤い色だと初めて知りましたが、結構目立っていました。生きもの、花、鳥とたくさん楽しめます。
参加された皆様ありがとうございました。お疲れ様でした。
(S・T)
以上
ページのトップに戻る
雨の心配もありましたが、幸い薄曇りの蒸し暑い梅雨の晴れ間、和白干潟会場では8時半頃から準備に取りかかりました。ラブアースのノボリを3本たて、受付を倉庫の前にセットしました。
和白4区町内会は入り口付近で別に用意されていました。9時からの開会式では、市長のメッセージを田浦さんが代読、山之内さんが今日のゴミの分別について説明しました。
いつもと違い、燃えるゴミは紙類、ペットボトルや発泡スチロール、ビニール袋が1つで黄色い袋です。
早速ゴミ拾いにかかりましたが、先月末のクリーン作戦でかなり徹底的にゴミを拾ったことも影響しているのか、ゴミは少なく、クラゲの死骸が足の踏み場も無いほど打ち上げられていました。
アオサもところどころ打ち寄せられていました。
1時間半ほどで終了し、ゴミを集めるとペットボトルなどの黄色い袋が5袋、燃えるゴミが7袋、空き缶・ビンなどのゴミが2袋、陶器のかけらの土嚢袋が1袋、炊飯器も1台ありました。お互いお疲れさまの挨拶で終了しました。
雨も降らないうちに終えることができ、ほっとしました。参加者の中には和白中学校の2年生女子がお母さんと参加していて、中嶌さんの孫や田浦さんの娘と同級生と言うことで話が弾んでいました。
(E・I)
以上
ページのトップに戻る
和白川河口→塩浜護岸→五丁川河口→奈多護岸
2018年6月10日 -晴れ時々曇り-
【観察鳥種】26種
【参加者数】11人 守る会5人
梅雨で雨の予報でしたが、雨は降らず晴れ間もあり蒸し暑い日でした。集合地の公園で電柱にハシブトガラスの巣を見つけて望遠鏡で見ますと、巣の中のヒナの顔がのぞいていました。
今朝は「ラブアースクリーンアップ」の海岸清掃が行われており、海の広場や唐原川方面は人々が清掃活動をしていました。探鳥会は奈多方面に向かいました。
和白川河口では、カワウやダイサギ、カルガモなどが近くで見られました。遠く海の広場方面にはダイサギやコサギが並んで休んでいました。塩浜護岸の植え込みではエノキやトベラに緑色の実が生っています。
ツバメの幼鳥が電線に並んで止まっており、可愛かったです。
五丁川河口のカネンテ(池のように水がたまったところ)で、オオヨシキリの声が少しだけ聞こえました。向こう岸にいるクロベンケイガニが望遠鏡で見えました。河口の植え込みや護岸にはハマナデシコやハマヒルガオ、テリハノイバラ などの花が咲いていました。
ハマナデシコなどにはゴマダラカミキリが5~6匹ついていました。川床ではハクセンシオマネキがハサミを振っていました。
河口先の見晴台からは廃船にカワウたちが休んでいました。
奈多の護岸ではヒメジョオンの花に止まるベニシジミやトンボなどの虫たちも見られました。モズやミサゴも確認。いい声で鳴いていたホオジロがフェンスに止まりました。
カモが1羽何だろうと話題になりましたが、アイガモということになりました。ヒナギキョウやネムの花が涼しげに咲くそばで、鳥合わせをしました。
参加した小学1年生のK君が鳥に関心があり、これからが楽しみです。
(山本廣子)
【参加者の感想】
◇カモが見れて良かった。
◆干潟を見たのは初めてで、楽しかった。
◇ツバメの幼鳥が可愛かった。
◆季節によって植物や虫やカニなど、変化があっていいと思った。
以上
ページのトップに戻る
日 時:2018年6月7日(木)9:55~11:20
小潮 満潮4:13 干潮9:54
参加者 40名と先生6名 保護者8名
天候:薄曇り
守る会自然観察ガイド:4名
5月23日の観察会が雨で延期になり、予備日の実施となりました。今日は梅雨の間の晴れ間で、雨の心配もなく安心して観察会ができました。山本さんの干潟の話を聞いたあと、バードウォッチングをしました。
望遠鏡でミヤコドリ、ダイサギ、コサギなどを見ました。望遠鏡に慣れていない子どもは「見えーん」と言っていました。その子どもを見ると両目ともつぶって望遠鏡を見ていました。
他の子が「ウインクみたいにするといいよ」と教えていました。何度か挑戦して何とか見ることができました。保護者の方にも見てもらうと「あっ、動いている!」と感激してありました。
干潟に入ると早速手に持ったスコップで砂を掘り始めていました。「どこにカニがおると?」「先生、カニがおった!」と立ち止まっています。
沖のアサリ掘りの場所まではなかなか行き着きそうにありませんでした。やっと沖まで行くと、水の中の砂を触って、「この水は冷たいね」と感触を楽しんでいました。
「アサリを一人3個見つけようね」と山本さんから言われましたが、すぐには見つかりませんでした。私が見つけたアサリを近くにいた子に渡すと大切そうに受け取っていました。
また、他の子は見つけたアサリをわざわざ私に見せに来ていました。みんなでがんばってアサリを見つけ、浄化実験用のアサリが何とか集まりました。
コメツキガニのいる砂洲に着いて穴を掘ると、コメツキガニがよく出てきました。一つの穴に2匹いることも多く、全員コメツキガニを見つけることが出来たようです。
出てきたコメツキガニを子どもたちは素早く捕まえていました。
アシ原付近に行くと、あちらこちらでアシハラガニが出迎えてくれました。「おったおった!」「OK!ゲット!」と意欲的にカニを捕まえていました。
1匹捕まえてバケツに入れると、またすぐに引き返してカニを探していました。やはりアシハラガニはみんな大好きです。
アシ原から少し離れたところでまとめをして、とった生き物をみんなに見てもらいました。
貝の浄化実験は大成功で、子どもたちはきれいな水になったアサリとウミニナのペットボトルを感心して見ていました。
子どもから「なぜアシハラガニは大きいのですか?」「魚は速く泳げるのですか?」、担任の先生から「海水は満潮の時どこまで来るのですか?」、保護者から「砂の下の方が黒いのはなぜですか?」などたくさん質問が出ました。
海の広場に戻るために歩いていると、保護者の方が率先してゴミを集めてくれました。山本さんのカモ笛が人気で、帰る時に吹かせてもらって喜んでいました。
平松さんは先日のガイド講習会の時に習った草笛を披露してくれました。子どもも大人も干潟で宝物を見つけて楽しいひとときを過ごせたようでした。
(K・A)
以上
観察されたもの
野 鳥:ミヤコドリ(2)・マガモ(1)・ダイサギ(8)・コサギ(4)・アオサギ(2)・カワウ(4)ハクセキレイ(1)・ウグイス(声)
生き物:コメツキガニ・マメコブシガニ・アシハラガニ・アカテガニ・スナガニアサリ・オキシジミ・ユウシオガイ・ウミニナ・ホソウミニナ・ヤドカリ・アラムシロガイアカクラゲ・フナムシ
海そう:アオサ
植 物:アシ
拾ったゴミ 1袋
ページのトップに戻る
日 時:2018年6月3日(日)13:00~17:10 中潮 満潮11:48 干潮18:33
講 師:堀 謙治 氏:日本自然保護協会 自然観察指導員
天候:晴れ
参加者:20名 守る会17名/一般 3名
きりえ館に参加者が次々と集まってくる中、講師の堀先生が持参されたギターを弾きながら「500マイル」、「さとうきび畑」、「一人の手」、シャンソン「ろくでなし」、「恋心」など
私たちに聞き覚えのある歌を歌ってくださり、和んだ雰囲気で講習会の開始の時間が来ました。
山之内さんの司会で始まり、山本さんが「私たちは自然観察会を続けてきました。ガイドを育てる講座を毎年開いています。ガイドには古い人、新しいがいます。観察会の心構え、年齢の違う参加者に対する気遣いなど
ガイドの心構えを教えてもらいたいと思います」と挨拶し、講師紹介がありました。
講師の先生から、自身の野鳥の会会員や自然保護協会自然観察指導員としての経歴を紹介しながら、「継続は力になっている」、恥をかきながら、踏まれても立ち上がり、「あきらめない」ことが大事で、
「五感を使う」ことを子どもから教えられた話を伺いました。「今回紹介する遊びは、そのままコピーするのではなく、自分でかみ砕いて観察会で応用してください」ということでした。
紹介された遊び
①ムクロジの天然石鹸
漢字では「無患子」(反対から読むと<子どもが患わない>と書き、昔、石鹸として使っていました。殺菌作用があり、中国奥地やインドでは現在も使われています。
【実演】てのひらに油性マジックをつける。→ムクロジの皮を割って中身を出し、皮を水につけ、皮の内側でてのひらをこすると、マジックの色がとれる。
話を聞くだけでなく、体験することが大事です。なぜ、マジックの色が落ちるのかは、ムクロジは英名ではIindian soap berry(インディアン
ソープ ベリー)、ラテン語ではサピンタス ムクロジ。
サピンタスとはサポニンのことで、界面活性作用があり、石鹸と同じ作用です。ムクロジの黒い実は羽根つきの玉になったり、数珠になったりします。
②「蓼食う虫も好きずき」
ヤナギタデの葉は柳の葉に似ています。
【実演】タデの葉を噛んでみるとピリッと辛い。
鮎の塩焼きを蓼酢で食べます。刺身のつまについているものはタデの品種改良されたものです。英名はwater pepper(ウオーター ペッパー)です。虫などに食べられないように辛いのです。
③飛ぶバッタ ウラジロバッタ
実物を見せてもらいました。【実演】指で押すとぴょんと飛びました。
④見るバッタ シュロバッタ
【実演】作り方を紹介してもらい、何人かが作ってみましたが、難しいようでした。作り慣れるまで時間がかりそうでした。
「自分の好きな分野をたくさん作ることが大事です」と話されました。他にも「ドクダミの匂い」を観察会でどう展開するかという話をしていただきました。工夫することで子どもたちが面白くなるということでした。
14時からフィールドワークの為、海の広場に向かいました。海の広場へ行く道すがらでも植物を見ながら講師の先生のお話は続きました。草笛の吹き方や、葉っぱを握りしめた手の上に広げて、もう一方の手で叩くと音がすることや、
両手を組み合わせたものを口で吹くと音がする(フクロウ笛)ことも教えていただきました。挑戦した参加者が上手に音を出して、「免許皆伝!」と先生からお墨付きをもらいました。
海の広場で「カモフラージュゲーム」をしました。ひもを張って、スタート地点からゴール地点の間に目立つものと保護色のものを置き、見つけた数を聞くものです。このゲームをした後バッタを見つけるとよく見つかるそうです。
次に「ミクロハイク」をしました。1mぐらいの長さの糸に沿って虫眼鏡で地面を見るといろいろなものが見えました。オオバコ相撲もしてみました。
湿った砂地のところにあるカニの巣穴に白い乾いた砂を入れ、砂を掘ってみると穴の部分が白くてよくわかりました。砂地にいたクラゲがいると、「クラゲなども触ってみることが大事です」と言われました。
「危ないかもしれないけれど、肥後守や火などは触ってみて怖さを知ることができます。子どもにはナイフの使い方、火の扱い方、ロープの使い方を教えていたほうがいいです」と話されました。
「子どもには遊びをちょっと指導し、あとは広いところで遊ばせることが大事です。地域の大人の教育力が低くなっています。ここで生きている生き物は苦労しながら生きています。とったら腐らせないで食べるのが供養と思います。
和白でできることを考えてください。観察会では、表面は楽しく、明るくし、子どもが家に帰ってから生き物のことを考えてくれるようになってほしいと思っています。
小さい子には漢字を使わないで、相手によって話す言葉を変えることを大事にしてほしいです。自分の生活圏で自然のことがわからないといけません。知識を教えるのではなく、子どもとの言葉のキャッチボールをしましょう。
わからないことは、いつかわかるかもしれません」など観察会で大切なことをたくさん教えていただきました。
アシ原の方に歩きながら、干潟の砂はどこからきているかということから、山の石の話、地球の成り立ちの話など先生の話はどんどん広がっていきました。
アシ原の少し手前で写真撮影をして16時ごろきりえ館に戻りました。
きりえ館でも引き続き、マテバシイのトトロの作り方や、ゲーム・七五三の遊び方を教えていただきました。「自然界はつきあえばつきあうほど面白く、知らないことが多いと思います。
怖いけれど、近づいてみると怖いと思わないこともあります。偏見をなくすことも自然観察会の役割です。偏見を打ち破っていくことは生き方にとって大事です」と先生にまとめていただきました。
お茶を飲みながら自己紹介をして交流をし、「ムクロジ石鹸の実験をしたことがなかったからよかったです」という感想や「観察会の時間が短い時はどうしたらいいでしょうか」という質問もでました。
今村さんが「今日はちょうどいい天気でした。初心に返ってというテーマでしたが、子どものころに返った思いで体験させていただきました。今日のことを思い出して子どもに接していきたいです」と閉会の挨拶をして終わりました。
紹介された遊びが楽しく、講師の先生の話が多岐にわたっていて、観察会のガイドとしての視野を広げていただいた講習会でした。
(K・A)
以上
観察されたもの
野 鳥:ミヤコドリ(10羽)・カルガモ・マガモ・ダイサギ・コサギ・アオサギ・カワウ・ウグイス(声)
生き物:ミズクラゲ・アカクラゲ ・カニの巣穴・ハマトビムシ・ウミニナ・ホソウミニナ・ヤドカリ
植 物:オオバコ
拾ったゴミ 大1袋 (山下さんが拾ってくださいました)
ページのトップに戻る