最近の和白干潟
2019年7月
山之内 芳晴
日 時 :2019年7月28日(日) 13:00~15:00天候:晴れ
場 所 :和白干潟
参 加 者 :14名(子ども9名+大人5名)
守る会ガイド:2名(山本、山之内 カメラ:山口)
長かった梅雨もようやく明け、強烈な夏の日差しの中での観察会でしたが、海の中は涼しい風が吹いていました。
今回のグループは、山や海など色んな自然を体験しようとの主旨で集まった小学生と幼児の子どもとお世話係の大人の集まりで、私たちが海の広場に来たときには、既に自分たちで干潟を散策されていたようでした。
海の広場にはセンスオブネイチャーの方たちが大きな二重のテントを設営されており、干潟の話は、テントの中で行いました。
自己紹介をした後、山本さんが干潟を守る活動を始めたきっかけや、紙芝居を使って干潟とはどんなところか、干潟の役割などを話しました。
その後、海の広場のハマボウやハマナデシコなどの干潟の植物を紹介した後、バードウオッチングへ。干潟にはダイサギ、アオサギ、カワウなどがいましたので、望遠鏡で見てもらいました。
望遠鏡の操作方法を教えて自分たちで見てもらいましたが、自然を体験しようと集まった子どもたちだけあり、ふざけることもなく、自分たちで望遠鏡を操作して干潟のサギたちを見ていました。
アサリ役をセンスオブネイチャーの方にお願いし、干潟の生きもの観察へ。ウミニナや火山の噴火口に似たゴカイの巣穴などを観察しながら沖合いへ。
沖合いではアサリ掘りを体験してもらいました。スコップで掘るのではなく、手で探れば手に当たった感触で判ると説明すると、手でアサリを探していました。
今年はアサリの生育がいいようで、浄化実験用のペットボトルは直ぐにいっぱいになりました。
次にアシ原を目指して干潟を移動。移動中タマシキゴカイの糞塊を発見。子どもがどのような生きものがいるのか探してみようとスコップで挑戦しましたが、見つかりませんでした。途中の砂州でコメツキガニ観察へ。
夏真っ盛りということもあり、砂州はコメツキガニの砂団子がびっしりあり、コメツキガニは次々につかまりました。
アシ原ではアシハラガニ探し。カニの捕まえ方を教えた後、10分間ほどみんなにアシハラガニ探しを体験してもらいました。
都会の子どもなので自分で捕まえる子どもは少なかったですが、熱心な子どもはカニ探しに夢中になっていました。この後、海の広場前の干潟でまとめの話へ。暑くて、のどが渇いたという子どももいました。
センスオブネイチャーのスタッフの方が、全員に氷入りの清涼飲料水を提供し、のどを潤した後、まとめの話に入りました。氷入りの清涼飲料水は、冷たくてとてもおいしかったです。
みなさんに、今日の観察会で見つかった生きものや海草を見てもらい、カニのオスとメスの見分け方などを説明しました。
質問では「干潟はどのようにして出来るのか」「和白干潟で一番大きなカニは」「アカエイはいるのか」などたくさんの質問がありました。アサリとウミニナの海水の浄化実験もうまく行きました。
干潟に全員があつまり記念撮影した後、子どもたちと一緒に今日捕獲したカニたちを元の場所に返しに行きました。センスオブネイチャーのみなさんは、事前に色々勉強されているようで、子どもたちも熱心で良かったです。
見られた鳥
ダイサギ(10)、アオサギ(7)、カワウ(5)、ウグイス(声)
観察された生きもの
コメツキガニ、マメコブシガニ、クロベンケイガニ、アシハラガニ、アサリ、オキシジミ、マガキ、タマシキゴカイの糞塊、ハマトビムシ、ウスバキトンボ、ショウジョウトンボ(?)、クマゼミ、アゲハチョウ
海そう アオサ
観察された植物
ハマボウ(花)、ハマナデシコ(花)、センニンソウ(花)、ツルナ(花)、ヒトモトススキ(穂)
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今村 恵美子
●日 時:7月27日(土)15:00~16:40
●参加者:60名 一般49名(福岡工業大学38名、筑紫女学園高校2名、個人4名、西日本シティ銀行5名)守る会11名
●回収ゴミ:144袋:可燃ゴミ142袋(アオサ:そり・一輪車・リヤカー135袋、ペットボトルなど人工ゴミ:7袋)不燃ゴミ2袋
●粗大ゴミ:大きな植木鉢1、コーン1、草木
●観られた鳥:ミサゴ1羽
今日は、梅雨が明け、暑さも厳しくなって最初のクリーン作戦でしたが、汗を滴らせてのアオサとの戦いでした。今年は早くから寄ってきた大量のアオサは、緑色が雨や太陽で白化し、砂浜ではカリカリに乾いて広がっていました。
参加者の中には事前連絡が間に合わないまま福工大のラグビー部学生が38名参加(ボランティア証を発行)。先生の指示で参加したそうですが、たくましい肉体がずらりと並び、なんとも頼もしい助っ人たちの参加に
驚くやらうれしいやら。初めての参加なので、アオサの清掃についてレクチャーが必要でした。空き缶やペットボトルを拾うイメージできたのでしょうが、初体験にカルチャーショックを受けていたようでした。
だんだん慣れていき人数の割には体力勝負の彼らの参加で海の広場前のアオサは片付きました。
反省会で感想を聞くと、ソロモン島やトンガ出身の学生が「楽しかった」と照れながら言ってくれました。
美しい南太平洋の海で育ってきた彼らに、海洋ごみの問題などどんな風に感じているかもっと聞きたかったですね。「何気なく生活していると気づかなかったが、干潟の清掃などの活動があって成り立っていることに気づかされた。
ありがとうございました」という学生の声がありました。
西日本シティ銀行の方で初めて参加された方は「和白干潟は世界的にも有名な干潟なので清掃に参加できてよかった。空き缶が多いと思っていたが、アオサがたくさんあって驚いた」そうです。
今日は国際色豊かなクリーン作戦で、にぎやかに写真撮影して解散しました。
熱中症対策に蓄冷材やタオル、うちわなども冷茶と一緒にクーラーボックスに用意していましたが、熱中症にもならずによく頑張りました。
参加者が少ないと思っていたので、お茶の用意が少なくて不自由な思いをさせてしまいましたが、帰宅まで皆さん大丈夫だったでしょうか?これからはテントに、お茶は多い目に用意しておくべきですね。
海の広場にはハマボウのレモンイエローの花がまだたくさん咲いています。ごみ置き場のそばのハマゴウも薄紫の花をたくさん咲かせています。
ハマナデシコも、ハマユウも夏らしく咲き誇って、ヒトモトススキの穂も出てきました。カニなどの生きものたちは暑さに鳴りを潜めているようでした。鳥はミサゴを観察できました。
学生の皆さんは楽しく望遠鏡をのぞいていました。参加者の皆さん、お疲れさまでした!!
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今村 恵美子
日時:2019年7月22日(月)13:00~14:00
場所:福岡国際会議場 大ホール(福岡市博多区)
参加者:山本、山之内、有江、今村
7月22日、和白干潟を守る会は長年にわたる海の清掃活動に対して、国土交通大臣から表彰を受けました。
山本代表には、7月23日に東京で国土交通大臣から表彰を受けるかどうかを聞かれましたが予定があり行けませんでしたので、7/22の福岡市での「海の日式典」で受けることになりました。
正式には福岡市と海の日の協賛会(会長は福岡市長)とが主催する「海の日記念式典・海事関係功労者表彰」でした。
多くの博多港関連の建設や倉庫、運輸などの企業経営者、船舶関連社員や海上保安庁関係の福岡県水難救済会などとともに表彰を受けました。
一般関係者としては和白干潟を守る会だけで、山本代表は国交省大臣代理の九州地方整備局長から表彰状を受け取りました。企業関係と海上保安部の白い制服組ばかりの中で女性はただ一人でした。
表彰の言葉の中に「奉仕活動」という言葉があり、何となく違和感を覚えてしまいました。全国の海岸清掃の団体・グループは、24団体が国土交通大臣表彰を受けています。九州では7団体です。
守る会は2006年(平成18年)にも海の日表彰を受けていますが、この時は国土交通省九州地方整備局長名で表彰を受けました。
今回は国土交通大臣の表彰でしたので、さらに大きな表彰状をいただきました。