最近の和白干潟
2022年5月
「環境省モニタリングサイト1000」2022年度 春期シギ・チドリ調査3回目 報告(5月16日)
第24期 和白干潟の自然観察ガイド講習会「和白干潟の海底湧水を調べよう」報告(5月1日)
「環境省モニタリングサイト1000」2022年度 春期シギ・チドリ調査2回目 報告((5月1日)
田辺スミ子
●日 時:5月28日(土)15:00~16:45
●参加者:161名 一般:148名、(城東高校130名は午前中に実施、九産大宗像ゼミ4名、東福岡高校2名、博多清松高校1名、ボーイスカウト8名、積水ハウス1名、他2名)守る会:13名
●回収ゴミ:31袋: 可燃ゴミ:28袋(人工ゴミ:17袋、草木11袋) 不燃ゴミ:3袋
●粗大ゴミ:、柱や杭など3、プラスチック籠1、
●見られた鳥:クロツラヘラサギ5羽、コサギ1羽、ダイサギ2羽、ハクセキレイ1羽、ウグイス(声)、カラス集団
●見られた植物
花:ハマヒルガオ、テリハノイバラ、ネズミモチ、ノイバラ、ハマウド
穂:ハマニンニク、チガヤ
本日のクリーン作戦は、晴れていましたが風もあり涼しく感じました。ゴミは雨が少ないせいか、人工ゴミも草木も少なく、午前中に城東高校生がゴミ拾いを済ませたことも有りますが、見た目はきれいでした。
2mほどに伸びたアシの中に分け入ると、唐原川河口右岸にはプラスチックゴミが多くありました。何時も清掃できていない和白側のアシ原も、今回は2~3名で清掃しました。
嬉しいことに守る会会員以外の参加が多くありました。企業や、高校生が個人で参加して下さいました。人数の割に回収ゴミが少ないのは、午前中に行われた清掃時には潮が満ちていたことや、
海辺なのでゴミの種類や数も気候に左右されるからです。今回は雨が少なくて、川からのゴミが流れて来ていないのだと思います。以前不届きな人がいて、ビール缶やゴミを川に投げ込みました。
当時数えたらビール缶が30個以上有りましたが、時が経つにつれて流され河口のアシ原に入り込んでしまいました。今回この捨てられたビール缶を少し拾うことができて、良かったです。
又ボーイスカウトの方は澪筋でガラスの破片などを回収して下さいました。清掃後に野鳥観察や本日の成果などお知らせして、記念撮影の後散会しました。
感想では:
楽しかった
ゴミが少なかった
プラスチックの小さいのが多い
などでした。参加された皆さまお疲れ様でした。ありがとうございました。
今、和白干潟では、後背林の木々が深い緑になりとても綺麗です。アシ原のアシも随分伸びており、さわやかな緑になりました。
アシ原の中道にはハマヒルガオが咲き、テリハノイバラ、中でも飛びぬけて大きく目立っているのがハマウドで、小さな花の塊が幾つも集まり丸い大きな房になっています。アゲハチョウの幼虫の餌になったりします。
広場付近では、チガヤの穂がフワフワになり風になびいていました。まだハマニンニクの穂も少し残っています。
今年はハママツナの新芽も広範囲にあり、大分大きくなっています。干潟ではコメツキガニの巣穴や砂団子が沢山有りました。
ウミニナも干潟いっぱいに広がり、活発に砂の上を這いまわっていました。沿岸にミズクラゲが並んでいました。
また唐原川河口右岸のハクセンシオマネキも、日増しに活発に成ってきました。夏には牧ノ鼻でハマボウの花がいっぱい咲きます。
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山本廣子
●春期シギ・チドリ調査3回目(今津と博多湾東部)を行いましたので報告します。
今津では5/12(木)に3回目の調査を行いました。天気は曇り時々小雨でした。
コチドリ1羽、ハマシギ33羽、アオアシシギ10羽、アカアシシギ1羽、キアシシギ25羽、イソシギ3羽、ソリハシシギ8羽、ホウロクシギ1羽、チュウシャクシギ48羽、セイタカシギ6羽、トウネン3羽、ウズラシギ1羽の
12種140羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ2羽が観察されました。
博多湾東部では5/16(月)に3回目の調査を行いました。4か所に分かれて調査しました。事務所に集合はせずに調査結果を山本まで送ってもらい、まとめました。
ハマシギ21羽、アカアシシギ1羽、アオアシシギ5羽、キアシシギ25羽、イソシギ6羽、ソリハシシギ1羽、チュウシャクシギ38羽の7種97羽がカウントされました。他にはクロツラヘラサギ6羽が観察されました。
5/16の博多湾東部は晴れでした。大潮の干潮時で、潮干狩りの人は全体で117名でした。キアシシギやチュウシャクシギなどの春の渡り鳥が多く見られました。
ミヤコドリは先週まで観察されていましたが、今日は見当たりませんでした。もう渡って行ったのかもしれません。
香椎海岸や雁ノ巣海岸、奈多護岸にはハマヒルガオの花がたくさん咲いていて、美しかったです。チガヤの穂が風に揺れていました。
センダンやスイカズラ、トベラ、シャリンバイの花も満開でした。
雁ノ巣海岸にはアシハラガニやコメツキガニがたくさんいました。名島海岸にはミズクラゲが打ちあがっていました。奈多の護岸工事が海に大きく張り出していました。ずいぶん海を埋め立てるので、胸が痛みます。
香椎海岸では岩の上の方までウミニナが這い上がっていました。岩にオゴノリが生えていました。奈多沖のカキ礁に人が14名も上がっていて、鳥たちが行けなかったようです。
香椎海岸では久しぶりにシギたちが多くいて、嬉しかったです。
調査参加者は今津が2名、博多湾東部では7名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。
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山之内芳晴
日時:2022年5月15日(日) 12:50~15:00天候:曇り
場所:和白干潟
参加者:27名(子ども20名+大人7名)
守る会ガイド:3名 カメラ:1名
曇り空の中での観察会です。今回のグループは、山や海など色んな自然を体験しようとの主旨で集まった幼児と小学校中学年の子どもたちの集まりで、私たちが海の広場に来たときには、
既に自分たちで干潟を散策されていたようでした。海の広場にはセンスオブネイチャーの方たちがテントを設営されていました。
自己紹介をした後、山本さんが干潟を守る活動をしたきっかけや紙芝居を使って干潟とはどんなところか、干潟の役割などを話しました。その後、浜辺でバードウオッチング。
渡りのシーズンを過ぎたせいか、干潟にはサギやマガモ、カワウなどしか見られませんでしたが、子どもたちは楽しそうに望遠鏡をのぞいていました。
望遠鏡の操作方法を教えて自分たちで見てもらいましたが、自然を体験しようと集まった子どもたちだけあり、ふざけることもなく、自分たちで望遠鏡を操作して干潟のサギやカモたちをみていました。
アサリ役を今林さんにお願いし、干潟の生きもの観察へ。今年はアシハラガニを見ることが少なく、事前に下見をしましたが、アシハラガニがいなかったので、唐原川澪筋近くの砂州でコメツキガニ探しに行きました。
周りは砂団子でいっぱいで、子どもたちのバケツは、コメツキガニでいっぱいになりました。それから唐原川澪筋沿いにアサリを探しながら沖合に移動しましたが、途中でたくさん歩いている放浪ガニ(コメツキガニ)を見たり
イカの卵やクルマエビなども見ることができました。
今年はアサリが少なくて、みんなでしっかり掘りました。スコップで掘るのではなく、手で探れば手に当たった感触で判ることを教え、一人1個を目標にアサリ堀を体験してもらいました。
子どもたちの熱心さもあったのか思ったよりアサリの集まりは良かったです。沖合には火山の噴火口の形をした、たくさんのタマシキゴカイの糞塊がありました。
子どもの中には、糞塊を掘りタマシキゴカイをつかまえた子もいたようです。アサリ掘りが終わった後は、海の広場を目指して干潟を移動しました。
途中の砂州でまとめです。今日の観察会で出会った干潟の生きものたちや海藻などを紹介しました。浄化実験もうまくいきました。
質問では、「干潟を掘ると黒いところがあるのはなぜか」などの質問がありましたが、干潟の観察会は楽しかったとのことでした。
センスオブネイチャーのみなさんは、山や海などの自然体験をしたいと集まった方だけあって、熱心さがありとても良かったです。
見られた鳥
アオサギ(2)、ダイサギ(7)、カワウ(3)、マガモ(11)、トビ、カワラヒワ、ムクドリ、ウグイス(声)、キジバト(声)、ハシボソガラス
観察された生きもの
コメツキガニ、マメコブシガニ、ケフサイソガニ、アサリ、オキシジミ、ユウシオガイ、マガキ、ウミニナ、ホソウミニナ、ヤドカリ、アラムシロガイ、ミズクラゲ、アカクラゲ、クルマエビ、
マハゼ、イカのタマゴ
観察された海そう アオサ
観察された植物
センダン(花)、シャリンバイ(花)、ハマヒルガオ(花)、ハマエンドウ(花)、ハマウド(花)、ハマダイコン(花)、スイカズラ(花)
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今林 眞由美
日 時:2022年5月10日(火)9:35~11:30 長潮 満潮:5:42 干潮:11:20
場 所:和白干潟
参加者:香椎保育所さくら組(年長児):40名 先生:7名
守る会ガイド:6名 カメラ:1名
薄い雲がある晴れた空で、ちょうどよい気温の観察会日和でした。初めに山本代表が生きもの手袋と紙芝居を使って、和白干潟の紹介をしました。
「以前は泳げる海でした。埋め立てや人口の増加で、海が汚れて泳げなくなりましたが、また泳げる海にしたいです。皆さんは自然を守る人になってください。」とお願いすると「はい」と大きな返事が返ってきました。
次はバードウオッチングです。砂浜に出て和白川河口の方にいたダイサギやアオサギ、マガモを観察しました。正面の沖にチュウシャクシギも飛んできて見ることができ、「くちばしが曲がっている。」という声が聞こえました。
それから干潟に入り、唐原川河口に向かって歩きました。コメツキガニの巣穴がたくさんあり、巣穴から顔を出すのを見つけたり、スコップで巣穴をほって捕まえたりしました。
子どもたちはカニ掘りに夢中になり、なかなか動きませんでした。そこから沖に向かって歩きながらアサリを探しました。
途中で大きなミズクラゲを見つけこわごわスコップでさわってみたり、速い動きのヤドカリを追いかけたり、マメコブシガニも見つけました。アサリは少なかったですが、浄化実験ができるくらいは見つかりました。
海の広場へ戻る途中の干潟で丸く輪になり、今日見つかった生きものの紹介をして、アサリとウミニナの浄化実験結果を見せました。海水が貝のおかげできれいになることを感じてくれたことと思います。
クラゲの毒について、カニや貝は持って帰れないの、などの質問がたくさん出ました。「探すのが、楽しかったです。」という感想もありました。
海の広場に戻り「また来るね。」「また来てね。」の挨拶で解散しました。久々に子供たちの歓声が和白干潟に広がった一日でした。
子どもたちが着く前に打ち合わせをしている時、唐原川河口の沖にチュウシャクシギ14羽とミヤコドリ6羽の姿も見えました。ミヤコドリを子どもたちに見せてあげられなかったのは、残念でした。
アシハラガニが今回は確認できませんでしたが、これから雨の時期になると現れると思われるので、時々観察が必要です。出てきてほしいですね。
観察された 鳥:チュウシャクシギ(14)、ミヤコドリ(6)、マガモ(6)、ダイサギ、アオサギ、コサギ(1)、ハシボソガラス、ズグロカモメ(2)、カワウ(2)、ウグイス(声)
生きもの:アサリ、ユウシオガイ、オキシジミ、ツボミガイ、ウミニナ、ホソウミニナ、アラムシロガイ、マガキ、ヤドカリ、コメツキガニ(多い)、マメコブシガニ、ケフサイソガニ、タマシキゴカイの糞塊、ミズクラゲ、アカクラゲ、
クラゲの仲間(名前がわからない)
植物:花:センダン、シャリンバイ、ノイバラ、ハマウド、スイカズラ、オオジシバリ、ハリエンジュ、ネズミモチ
穂:ダンチク、シオクグ、ハマニンニク
海そう:ボウアオノリ
山本廣子
2022年5月8日 -晴れ-
【観察鳥種】26種
【参加者数】10人 守る会6人
【担当者】山本廣子、田辺スミ子
【コース】和白川河口→塩浜護岸→五丁川河口→奈多護岸
昨日より急に暑くなりました。コロナと共に熱中症にも注意をして出かけました。和白川河口の干潟にハクセンシオマネキがいました。
和白川のクリークには、ボラの子どもたちが群れで泳いでいます。カモたちは北へ渡って行ったようで、ほとんど見られません。干潟には潮干狩りの人が入っていました。
唐原川方面にチュウシャクシギが4羽いましたが、飛び立って和白川の近くに来ましたので、見やすくなりました。ダイサギが夏羽になり、緑色のアイシャドウがきれいです。
和白川河口から塩浜護岸の道端にはセンダンやシャリンバイ、トベラなどの花が満開で良い香りがしています。スダジイには長い雄花序が下がっています。
クロマツの雌花もキリンの耳のようで可愛かったです。電線にモズが止まり、木の枝にホオジロが止まり、望遠鏡で見ることができました。
五丁川河口ではカワセミが川に飛び込んで小魚を獲っています。
奈多護岸からは、廃船に止まり羽を乾かすカワウ12羽を見ました。奈多のクリークは満潮近くなり干潟が無くなってきました。イソシギが2羽いて、キアシシギは声が聞こえました。クリークにオオバンが1羽残っていました。
ハマエンドウやハマヒルガオ、ハタザオ、ノイバラなどの花々がきれいでした。立花山や牧ノ鼻の緑がさわやかで、心が和みます。
帰り道でイソヒヨドリとハクセキレイを見ることができました。
【参加者の感想】
◆ミヤコドリが見られず残念。
◇天気が良くて、花盛りできれいだった。
◆ホオジロとモズが見れて良かった。
◇ダイサギの緑色のアイシャドウがきれい。
◆カワセミを見ることができた。
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山本廣子
と き:5月4日16:00~18:30 ところ:和白干潟
参加者:濱野さんなど3名 守る会ガイド:2名(山本、山之内)
和白干潟通信140号の「和白干潟のふしぎ」でカラスがオキシジミをコンクリートに落として食べていると書いた文を見てメールをいただき、和白干潟を案内しました。
この通信は会員の松藤さんが西南大学の恩師に差し上げたものです。それを見て帝京科学大学でカラスを研究している息子さんが関心を持ち、連絡してこられました。
今回は大学院生とご両親の3名が来られました。西鉄唐原駅で待ち合わせて、きりえ館に案内して車を置き、徒歩で和白干潟へ行きました。
第1のカラスが貝を落とす場所、福岡市道のコンクリート舗装の所で、オキシジミが割られた跡を見てもらいました。きれいな形が残っているものもありました。
その後沿岸を歩いて唐原川へ向かいました。沿岸の砂浜や干潟にはコメツキガニがたくさん砂団子を作っており、カニもいました。
ウミニナやヤドカリもたくさんいました。アシハラガニはどうかと見ましたが、アシハラガニは姿が見られませんでした。
巣穴はありましたが、水場は水が枯れていました。唐原川を渡り、第2のカラスが貝を落とす場所、道路のコンクリート舗装の所に出てオキシジミの割られた跡を確認しました。
今日は干潟にはカラスはたくさん出ていませんでした。10羽くらいが沖の方にいましたので、沖まで歩いて行きました。
唐原川の澪筋には潮干狩りの人が少しいましたので、アサリを見せてもらいましたが、アサリは少ししか捕れていない様でした。
和白川沖にはたくさんの潮干狩りの人が見えますが、アサリは捕れているのでしょうか?今年はアサリが少ないと聞きます。
唐原川澪筋でアサリを掘って見ましたら、少しいました。オキシジミは土の上に少し出ているようで、すぐ見つかりました。
マメコブシガニがたくさんいました。モクズガニもいました。赤貝も見つかりました。タマシキゴカイの糞塊がたくさんありました。ツバサゴカイの棲管も出ていました。
アオアシシギが2羽いました。クロツラヘラサギが6羽浅瀬で魚を獲っていました。カラスがモクズガニを捕まえて独り占めしようと遠くに運んでいました。
濱野さんはオキシジミを持ち帰り食べてみるそうです。干潟の生きものたちの様子を見て、濱野さんたち3名は楽しそうでした。中潮の干潮時でしたが、たくさん引いており、沿岸から600mくらいありそうでした。
干潟を観察しながらゆっくりと引き返しました。急な案内でしたが、来週は保育所などの観察会が2回控えており、下見もできて、楽しく観察していただき、良かったです。
カラスはクルミの実もコンクリートに落としたり、自動車にひかせたりして、食べるそうです。
観察されたもの
野鳥:クロツラヘラサギ6羽、アオアシシギ2羽、マガモ、オナガガモ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、ハシボソガラス、ウグイス(声)
生きもの:コメツキガニ、マメコブシガニ、モクズガニ、ウミニナ、ホソウミニナ、ヤドカリ、オキシジミ、アサリ、アラムシロガイ、タマシキゴカイ(糞塊)、ツバサゴカイ(棲管)、ハゼ
植物:(花)シャリンバイ、ノイバラ、ハリエンジュ、シロフジ
(穂)シオクグ、ハナニンニク
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今林 眞由美
日 時:2022年5月1日(日) 13:00~17:25 大潮 干潮:16:03 満潮:9:54
場 所:きりえ館1階(和白干潟を守る会事務所)と和白干潟
講 師:新井 章吾 氏 (海藻研究所所長)
参加者:19名:一般:2名、守る会:17名
初めに山本代表が、新井先生の紹介と、「和白干潟は日本でも数少ない自然海岸のある干潟で、護岸がないために海底湧水が湧いています。
この湧水は栄養豊富で干潟の生きものが育つために大切で、和白干潟の「宝」です。この宝を子供たちに伝えていきたくて、新井先生に講義をお願いしました。」と話しました。
講習では、きりえ館で映像を見ながら、海底湧水は真水ではなく、塩分濃度が濃くミネラルに富んだ海水で、砂でろ過されて湧いてくるので、透明であること。
また、砂地が広がっていて、水が浸み込む畑や宅地が残っているところで雨水がしみて、その水圧に押されて湧水が湧くことを学びました。
このように湧水が湧き、アサリの稚貝が育つ干潟は日本には4ヵ所しかないそうです。
次は、和白干潟に行きました。曇っていて風はありましたが爽やかで空気は澄んでいて、立花山の若葉が美しく見えていました。
大潮だったので、和白川河口には潮干狩りの人が多くいました。海の広場近くの砂浜を掘ると、下の方は真っ黒でした。
この砂には酸素を含まず、PHも低く硫化水素があり、生きものは住めないそうです。黒い砂はだいぶ沖までありました。アサリもなかなか見つかりません。
500mほど沖に進み、採取用の枠を設置しました。少し採れたところで、舐めてみました。塩味は濃く、甘みや旨味が感じられました。採取量は、少なく残念でした。
海底湧水を多くするためには、山の木を間伐する、埋め立て地を元に戻す、護岸は石積みにする。水が循環する町づくり、一次産業に優しい工事をすることが大事だそうです。
和白干潟には漁業権がないので、漁業生産組合を作り、漁業権を持てばアサリを捕る業者に権利を主張できるようになるかもしれないそうです。
守るための活動を進めるためには、活動をすればこんなメリットがありますよ、というものがあると進めやすいそうです。
きりえ館に戻り、まとめの話がありました。
質問と感想では
◦干潟を守る会の活動に若い方に関心を持ってもらうために保全しながらプラスに利用するという発想が新鮮です。
◦以前和白駅前の家で庭を掘ったら水が出ていましたが、海底湧水との関連はありますか?
「関連ありません。これは地下水の流れがせき止められたもので、珍しい現象です。」
◦初めて聞く話ばかりで、視野が広がりました。
◦たくさん刺激をいただき、意義深い一日でした。
◦長いブランクがあり久々の勉強会が刺激になり、また活動をはじめたくなりました。
◦議会も市民も海底湧水の大切さは感じていない、循環する町づくりを提言していきたい。
◦9年前はもっと手前のところでたくさん湧いていた。観察しながら実状を把握していきたい。
◦湧水は真水と思っていた。
◦人口の少ない中海でも汚染があるのは何故か。
「理由は山が荒れているからです。」
◦今日は澪筋が少なく、アサリもほとんどいなくて、黒い砂は沖までひろがっていた。
湧水もアサリも少なく、寂しくなっていましたが、今日の講習会を機会に二人の方が守る会に入会していただきました。とても嬉しく思います。
和白干潟を元気にする課題が多くありましたが、皆で知恵を出し合って保全へ向かいたいと思います。
観察された鳥:クロツラヘラサギ6羽、ヘラサギ1羽、チュウシャクシギ5羽、アオアシシギ2羽、シロチドリ2羽、トウネン2羽、マガモ、ハシビロガモ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カワウ
植物・・・花:ハリエンジュ、ノイバラ、シロフジ 穂:シオクグ、ハマニンニク
生きもの:オサガニ、マメコブシガニ、ウミニナ、ホソウミニナ、アラムシロ、アサリ、タマシキゴカイの糞塊、ハゼ
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山本廣子
●春期シギ・チドリ調査2回目の報告をいたします。
今津は5/1(日)午前中から昼過ぎに2回目の調査を行いました。今回は全国一斉調査になります。
コチドリ1羽、メダイチドリ1羽、タシギ2羽、オオソリハシシギ1羽、チュウシャクシギ53羽、ホウロクシギ2羽、
アオアシシギ23羽、キアシシギ2羽、ソリハシシギ11羽、イソシギ5羽、ハマシギ40羽、アカエリヒレアシシギ1羽の、12種142羽がカウントされました。
他にはクロツラヘラサギ9羽、カラシラサギ1羽、ミサゴ1羽、シベリアジュリン3羽が観察されました。
博多湾東部では4/27(水)に2回目の調査を行いました。今回は全国一斉調査になります。
ミヤコドリ5羽、コチドリ1羽、シロチドリ1羽、アオアシシギ6羽、キアシシギ10羽、イソシギ9羽、チュウシャクシギ20羽の、7種52羽がカウントされました。
他にはクロツラヘラサギ8羽が観察されました。
4/27の博多湾東部は晴れていましたが、黄砂でかすんでいました。風が強かったです。前日は大雨が降りました。
大潮の干潮時ですが、和白海域の潮干狩りの人は21人と少なかったです。昨年業者にアサリを根こそぎ獲られて、昨年秋からアサリがとても少ないのです。
クロツラヘラサギは香椎と多々良川にいました。ミヤコドリは5羽が雁ノ巣海岸にいました。
海の広場付近では白フジやハリエンジュやノイバラなどの花が満開できれいでした。和白川河口ではシャリンバイやトベラの花盛りでした。奈多護岸ではハマエンドウの花が咲いていました。
山の緑が美しかったです。香椎でチュウシャクシギが17羽見られて良かったです。五丁川河口にクサフグがたくさん集まっていました。奈多の護岸工事が行われていました。
調査参加者は、今津では2名、博多湾東部では7名でした。調査に参加された皆さん、お疲れ様でした。
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