2014年度連携活動


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「バードウォッチングin和白干潟2014」(和白干潟保全のつどい)参加報告
                         山之内 芳晴

◆日時:2014年12月7日(日) 11:30~13:00 晴れ 大潮:満潮:10:28 干潮:15:46
◆場 所 : 和白干潟・海の広場
◆参 加 者 : スタッフ含め24名 
◆スタッフ6名(ウェットランドフォーラム1名、港湾局2名、守る会3名)
◆回収したゴミ:可燃ゴミ4袋

昨日まで寒い日が続き、お天気が心配されましたが、空も晴れ穏やかな日和でした。海の広場に鳥の写真パネルを設営し、望遠鏡を準備。干潟にはカモ達がたくさんおり、沖合にはスズガモの群れもいます。
11時30分になり、松本さんの開会の挨拶に続き、私がパネルを使って観察する鳥たちを説明した後、港湾局の久原さんがビンゴカードの説明。参加者は配られたビンゴカードにシールを選びながら貼っていました。
  
    
<開会の挨拶>                <鳥の説明>
11時45分、バードウオッチングの始まり。各自、望遠鏡や双眼鏡で干潟の鳥たちを観察。潮が満ちているので鳥たちが近くに観察されます。アシ原前砂州方面にはたくさんのカモ達に混じり、クロツラヘラサギやダイシャクシギもいました。RKBの鉄塔を見てみると、日頃見ることの少ないハヤブサがいました。ビンゴゲームの対象ではありませんでしたが、望遠鏡に映るハヤブサの勇姿には参加者たちも感激でした。
参加者からのリクエストでビンゴカードの鳥を探していると、五丁川河口方面に、ミサゴやカワウを発見、沖合にはスズガモやカンムリカイツブリなども見ることができました。
  
   
<バードウオッチング>             <鳥あわせ>
この後、山本さんが今日見られた鳥の鳥あわせ、27種の鳥が観察されました。取り合わせの後は全員で海の広場の前を清掃、浜辺にはペットボトルやプラスチックごみがたくさん有りましたが、きれいに掃除しました。

   
<浜辺のゴミひろい>
最後にビンゴ賞の写真や下敷きを配り、散会しました。参加者の感想としては、以下のようなものがありました。
 ・初めて来たが色々な鳥が見られて嬉しかった。
 ・近くに住んでいて、いつも見てはいるがバードウオッチングに参加して面白かった。
 ・色んな鳥たちが居ることを初めて知った。
 ・ダイシャクシギが見られて良かった。
昨年と比べると参加者は少なかったですが、穏やかな気候の中で観察でき、参加者も楽しく過ごされたようでした。後片付けをしている時、カモたちが干潟を歩きながら浜辺に近づいてくる光景を間近に見られる和白干潟はすばらしいなと思いました。

■観察された鳥:
ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、ツクシガモ(65)、ヨシガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ、
マガモ、スズガモ(2362)、ホオジロガモ、ホオジロガモ、カンムリカイツブリ(20)、カワウ、
クロツラヘラサギ(1)、ウミアイサ、ミサゴ、トビ、ハヤブサ、ダイシャクシギ(1)、イソシギ、
ハクセキレイ、オオバン、カラス、コゲラ、ツグミ、ジョウビダキ、ヒヨドリ


「BANFFマウンテン・フィルム・フェスティバル・インジャパン」参加報告
                         山之内 芳晴

日 時:2014年11月24日(月)13:00~19:15
場 所:福岡市・天神(9階イムズホール)
参加者:約400名( 和白干潟を守る会:3名)

「BANFFマウンテン・フィルム・フェスティバル・インジャパン」、山岳スキーやロッククライミングなどの山岳関係のスポーツを映像化した映画鑑賞会とのことで、毎年開催しているとのことでした。
パタゴニア福岡店の石津さんからの誘いで、守る会もブース参加することになり、河上さん、惣田さん、山之内の3名で参加、入口近くにパタゴニア福岡店や関連会社、そして守る会などが各々展示ブースを設営、守る会のパンフレット類のほかに、和白干潟のラムサール条約登録を求める署名用紙などを準備して待ちました。
始まってみるとお客さまは多く、収容人員460名のホールが、ほぼ埋まっていましたので、400名くらいの方が来られているようです。
映画は、Aの部、Bの部と2回に分かれてお客さまの入れ替えが行われ、各部、1時間半くらいで休憩がありました。休憩時間になり、お客さまが出てこられた時に3人でラムサール登録署名のお願いをしました。さすがに、自然への理解が深い方たちらしく、お客さまの反応は良かったです。
2回目が始まった最初の時に、10分ほどプレゼンの時間をいただき、「和白干潟と守る会の活動」を紹介し、ホールの出口で署名活動を行っていること、ラムサール条約登録に対して福岡市の腰が重いので、皆様がたの力をお借りしたい旨はなし、署名への協力をお願いしました。
  
   
<署名活動のようす>             <守る会の活動紹介>
2回目の上映が終わった後、帰られる方々に署名のお願いをしました。プレゼンの効果もあったのか、署名に応じてくださる方が多く、用紙を幾つにも分けて応じてもらいました。
自分から署名してくれる子どもさんもおり、終わりのほうに署名してくれた子どもさんには、後ろに飾っていた和白干潟の写真をプレゼントしました。
帰って集まった署名用紙を整理してみたら80名分ありました。署名に協力してくれた方々、本当に有難うございました。
聞いてみると、今回の映画観賞会、有料とのこと、有料でこれだけの方々を引きつけるパタゴニアさん、根強いファンを持っておられるようです。


山・川・海・の流域会議「唐原川の植物と生きもの観察会」報告
                  田辺スミ子

日時:2014年10月8日 (土)10:00~12:30 くもり 
参加者:14名 守る会:5名 

JR九産大駅前に9:50に集合し、全員揃うのを確認して10:00 少し前に出発しました。
最初に引田橋を越え2個目の橋・松香台橋に到着、自己紹介をした後に両岸や川の中の植物を、産大生主導で持参のプリントをチェックしながら進みます。川の中にはセリ、クレソンなど色んな種類の植物も生えていていました。途中の杜田橋上では川の中で採取した生きものの紹介もありました。此処では見ることが少なくなったメダカも見ることができました。カワニナも沢山おり夏には蛍も観察されているそうです。
  
    
 <植物観察光景>              <コマツヨイグサ>
続けて幾つもの橋の左岸を通り「かみなかのはる橋」上流には近辺ではここだけにしか生えていない貴重なフトイも見ることが出来、担当の産大生今戸さん他全員で、此処の貴重な植物を守っていかなければと認識を新たにしました。
  
     <
クレソン>              <採集した生きものを観察>
12:00過ぎに最初の解散をし、右岸の植物を見ながら帰りました。最後の解散の九産大駅前では12:50
に成っていました。また上流の両岸には、多量の刈ったままで放置してある草が有り、川の中に落ちそうなのが目立ちました。                  
  
       
<ギンブナ>               <キセキレイ>

観察された鳥:
カワセミ、セグロセキレイ、キセキレイ、ハクセキレイ、イソシギ、カワウ、ダイサギ、スズメ、アトリ?
観察された生きもの:
メダカ、ギンブナ、スジエビ(横の線がおみくじの凶に似ているとのこと)、カワムツ、ドンコ、ヌマエビ、カワニナ、カダヤシ、キチョウ
観察された川草:オオカナダモ、
観察された植物:
フトイ、セキショウ、ガマ、コガマ、キショウブ、クレソン、セリ、クサボケ、マコモなど85種でした。


香住丘小学校5年生の体験学習「和白干潟の講演会」報告
                  松田 元

日時:2014年10月16日(木)10:45~12:10
場所:香住丘小学校音楽室
参加:香住丘小学校5年生4クラス160名と先生4名
和白干潟を守る会:4名

 日本列島を縦断した大型台風19号も日本を去り、爽やかな秋晴れの午前中、2列に並んだ5年生が「おはようございます。」と元気な声で次々に会場へと入場して来ました。昨年に続き5年生の体験学習、去年にも増して元気の良さを感じました。日頃町内で見かける子も居ました。昨年に続き守る会全員が香住ヶ丘校区に住んでいるメンバーでした。

  
     <講義のようす1>            <講義のようす2>
 最初に児童全員が起立して「よろしくおねがいします。」と挨拶、その後山本代表が「和白干潟を未来に守りつごう!(和白干潟の自然と環境保全活動)」のテーマで講演をしました。まず自己紹介、次に我々3名も簡単に自己紹介をしました。山本代表が、一人でも多くの子ども達に伝えようとやや緊張した様子で、ふる里の自然の素晴らしさや思いを話し、簡単に「和白干潟を守る会」の歴史と活動内容を話しました。続いてパワーポイントで詳しく和白干潟の場所、現状や季節の動植物を紹介、過去の経緯、今後の目標、皆さんへの希望などを熱っぽく語りました。最後までマイクなしで地声でしたが、子どもたちにはしっかり届いていたようで、みんな目を輝かせて聞いていました。
 途中の休憩を挟んで1時間半、湧き水のビデオや切り絵のスライドなど、子ども達には特に興味を引く内容で、最後の質問コーナーでは次々に手を挙げる子が多く、制限時間ぎりぎりで終了しました。子供たちの質問によって、山本さんの心にあるたくさんの内容が次々に出てくるようでした。

 校長先生はじめ担任の先生方の熱意も伝わり、今後の和白干潟の自然と環境保護活動の期待がふくらんできました。山本代表から校長先生にフィールド学習の素晴らしさを提案し、計画のお願いも致しました。11月23日(日)の「和白干潟まつり」には今日話を聞いてくれた子どもたちの中から、家族や友達を誘って多く参加してくれることと思います。


九州産業大学経済学部・特別講義 参加報告
                          高田 将文

日時:2014年10月11日(土)13:00~14:30
会場:九州産業大学(福岡市東区松香台)
講義テーマ:「和白干潟のラムサール条約登録をめざして(和白干潟の自然と環境保全活動)」
参加者:120名(守る会:5名)

 九州産業大学 宗像教授(経済学部経済学科)の講義(「行政学」「地方行政論」)の受講生、宗像ゼミナールのゼミ生、及び一般市民を対象とした特別講義が10月11日、福岡市東区松香台の九州産業大学であり、当会代表の山本廣子さんが「和白干潟のラムサール条約登録をめざして(和白干潟の自然と環境保全活動)」と題して特別講義を行いました。

 宗像教授は、2004年4月に発足した、景観研究に関する我が国初の学際的研究拠点とする九州産業大学の景観研究センターの研究者でもあり、また宗像教授や宗像ゼミナールのゼミ生は和白干潟のクリーン作戦に熱心に参加されていたことから要請を受けたもので、一般参加を含め約120名が特別講義を公聴しました。また、この景観研究センターでは、研究の成果を社会に還元することを目指して、各地のまちづくりに積極的に取り組むとともに、一般公開で実施されるセミナー、シンポジウム、市民講座などを実施しています。

  
     
<講義のようす1>            <講義のようす2>
 講義は、指人形を付けた山本さんの満面の笑みの挨拶「皆さん、今日は」から始まりました。
山本さんの講義は、「和白干潟とは」「和白干潟と私」「和白干潟埋め立て計画その後」「和白干潟をラムサール条約登録地に!」などの話がありました。また、和白干潟の海底湧水については、雨水が沿岸にしみこみ、地下にある博多湾や海の中道の地下海水が押し出され、海底から塩水が湧き出し、この湧水には90%以上の酸素が含まれているため、アサリなどの底生動物の生息を助けているという報告もしました。「山・川・海の流域会議」の紹介、「プロジェクト未来遺産」に登録されたことなども紹介しました。またきりえ作品を映し出して、きりえ作品でも和白干潟のすばらしさを広めていること、絵や音楽やパソコンなどなんでも、自分の好きな方法で環境保全活動をしてほしい、自分の生活を見直し、正しいと思ったことを声に出して言ってほしい、そして言い続けてほしいと呼びかけました。

 講義が終わり質疑応答の時間では、たくさんの学生からの質問があり、改めて和白干潟を守る会の活動への関心の深さを感じました。また、現代の若者達が 「無感動」・「無作法」と言われて久しいですが、今回の特別講義を熱心に聞き入る、たくさんの学生の姿がとても印象に残りました。
私たちの環境保全活動が次世代の若者達へ継承されることを願います。


「アオサのお掃除大作戦2014!」(3回目)参加報告
                            山之内芳晴

◆日 時 : 2014年10月4日(土) 13:30~15:00  晴れ時々曇り
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場沖
◆参加者 : 116名(一般参加:42名、イオン・チアーズクラブ65名、福岡市港湾局:2名、
      WF:1名、循生研:2名、守る会:3名、藤井氏)
◆アオサ回収量 : 213袋

10月4日、2014年3回目のアオサのお掃除大作戦が和白干潟の海の広場で行われました。今回は、イオン・チアーズクラブの子どもたち65名を含め、100名を超える方々の参加がありました。
海の広場で藤井さんからアオサの特徴について話しがあった後、私からアオサの回収方法の説明を行い、沖合の回収場所に向かいました。
前回回収したところに行きましたが、そこにはアオサはなかったので、その近くのアオサを回収することにし、アオサの回収にあわせて子どもたちには生きもの観察も行うことにしました。

  
   
<海の広場でアオサの話し>            <アオサの摘み>
アオサを回収しているとカニやアメフラシなどがアオサの中におり、生きもののサンプルをバケツに集めながらアオサ回収をしました。
松葉ぼうきでアオサをかき集める人、アオサをネットに詰める人、ネットに詰めたアオサ袋をソリなどに分かれて30分ほどアオサを回収。参加者が多かったので回収エリアはきれいになりました。
中継地点では集めたアオサを前に全員で記念撮影。それから全員でアオサをソリに乗せ、ゴミ置き場まで運びました。子どもたちもソリにアオサを乗せて元気に運んでいました。

  
   <中継地点で全員集合>             <回収したアオサ>
アオサをゴミ置き場まで運び終わった後、海の広場で藤井さんがバケツに集めた生きものを子どもたちに説明。そのほかの人達はスポンサー提供の飲み物を飲みながら一休みしました。
回収実績の報告がありましたが、213袋のアオサを回収したとのことで、子どもさんが多かった割には回収量は多かったです。参加された皆さん、よくがんばりました。
最後にスポンサーからのお菓子とスタンプカードを渡して散会しました。前回は一般参加の方は30名でしたが、今回も一般参加の方が42名もおられました。


「アオサのお掃除大作戦2014!」(2回目)参加報告
                    山之内芳晴

◆日 時 : 2014年9月20日(土) 13:30~15:00  曇り
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場沖
◆参加者 : 44名(一般参加:30名、福岡市港湾局:2名、WF:1名、循生研:4名、守る会:6名、藤井氏)
◆アオサ回収量 : 108袋

9月20日、2014年2回目のアオサのお掃除大作戦が和白干潟の海の広場で行われました。今回は、団体参加の申し込みがなく、人手が心配されましたが家族連れの方や九産大生などの参加もあり、天気も曇天でアオサ回収日和でした。
最初に、藤井さんからアオサが1日に1.3倍増殖し、約2週間で10倍に増えること、また秋口になると腐敗して干潟の底生動物たちにダメージを与えることなどの話しがありました。その後、私からアオサの回収方法の説明を行い、沖合の回収場所に向かいました。
回収するところは、前回と同じところにしました。周りよりは堆積するアオサは少ないものの、やはりアオサはたくさんあり、下の方は腐り始めて異臭を放っています。アオサをネットに詰める人、ネットに詰めたアオサ袋をソリなどで中継地点に運ぶ人に分かれ、30分ほど回収しました。残ったアオサ袋をソリに乗せ、中継地点へ移動、記念撮影を行った後、全員でゴミ置き場までアオサを運搬。ソリに3個も乗せて運ぶ子どもさんもいました。
今回、前回ほど参加者は多くありませんでしたが、参加された皆さんのがんばりで、30分ほどで、回収エリアはきれいになりました。
  
      
<アオサ摘み>            <アオサ摘み後の回収エリア>
アオサをゴミ置き場まで運び終わった後、海の広場でスポンサー提供の飲み物を飲みながら、循生研の方からアオサ堆肥の話しを聞き、アオサ堆肥とベビーリーフの種をいただきました。
  
    
<中継地点で全員集合>           <アオサ堆肥の話し>
循生研では、年間20トンほどアオサ堆肥をつくっているそうです。最後にスポンサーからのお菓子とスタンプカードを渡して散会しました。昨年と比べて一般参加の方が増えており、この行事が少しづつ、世間に認知されているようです。わたし自身も畑の肥料にアオサを8袋ほどいただいて帰りました。


日本科学会議第20回総合学術研究集会にて和白干潟の環境保全活動を紹介
                               高田 将文

日時:2014年9月13日(土)午前10時45分~午前11時15分
会場:西南学院大学(福岡市早良区西新)
参加者:20名

 第20回を迎えた「日本科学者会議総合学術研究集会」が、9月13日、福岡市早良区西新の西南学院大学であり、分科会プログラムの「瀬戸内の公害・環境問題と地域・環境保全」において、当会代表の山本廣子さんが「和白干潟のラムサール条約登録をめざして –和白干潟の自然と環境保全活動-」と題し公演を行いました。
 日本科学者会議は、1965 年の創立以来、一貫して日本の科学の自主的・総合的な発展を願い、科学者としての社会的責任を果たすため、核兵器の廃絶を含む平和・軍縮の課題、環境を保全し人間のいのちとくらしを守る課題、大学の自治を守り科学者の権利・地位を確立する課題など、さまざまな活動を進めてきたそうです。国際的には、1971年に世界科学者連盟に加盟し、世界の科学者運動と交流を深め、核兵器廃絶をはじめとする諸活動で積極的な役割を果たし、ユネスコとも研究連絡をとるなど、種々の国際的 NGO (非政府機関)とも交流があります。

 講演は、指人形を付けた山本さんの満面の笑みの挨拶「皆さん、今日は」から始まり、一変して会場全体が明るい雰囲気に包まれました。
 山本さんの公演は、和白干潟を守る会の紹介、干潟における幼少期の思い出、1987年に和白干潟が全面埋め立てと聞き福岡市議会へ「和白干潟保全願い」を福岡市議会に提出したことなどの話から始まりました。また、和白干潟の海底湧水については、雨水が沿岸にしみこみ、地下にある博多湾や海の中道の地下海水が押し出され、海底から塩水が湧き出し、この湧水には90%以上の酸素が含まれているため、アサリなどの底生動物の生息を助けているという報告もしました。

    
<講演のようす>
 和白干潟の役割としては、1.多様な生物の生活の場 2.食べ物になる生物の産卵・育成の場 3.自然の浄化槽 4.レクレーション・環境教育の場などの役割があるそうです。
 最後に、「和白干潟を2015年の第12回締結国会議において、ラムサール条約登録地とするため、現在、独自に和白干潟を守る会で署名活動を行っています。内陸の湿地と比べ、開発と同居する和白干潟の登録は難しいですが、諦めず活動を続けたい。」と話しました。
 そして、公演の最後まで、参加された方々が熱心に聞き入っておられていたのがとても印象に残りました。
公演後、事務局の話では、「今回の福岡での同会開催においては、是非、和白干潟を守る会の山本さんに参加して頂きたいと思い、公演を依頼しました。」と言われました。また、参加者には和白干潟通信や和白干潟のリーフレット類や署名用紙を配布しました。和白干潟をテーマにした山本さんの絵本や絵葉書などの作品もほぼ完売し、改めて各団体や参加者の方々からの和白干潟を守る会の活動への関心の高さを実感しました。


「アオサのお掃除大作戦!2014」第1回参加報告
                     今村 恵美子

日時:2014年9月6日(土)13:30~15:00
場所:海の広場
参加者:130名(港湾局2名、WF1名,循生研1名、守る会5名、その他-福岡地区明るい社会づくり運動協議会、近畿大ゼミ、一般など)

 天気予報では「午後から雷を伴った雨が降る」ということで、開催が危ぶまれた第1回のアオサのお掃除大作戦でしたが、予報がはずれ小雨がパラつく程度で無事実施できて、ほっとしました。
参加者は130名という最多の人数となり、これまで4回目になるという「福岡地区明るい社会づくり運動協議会」の皆さんが市内外の広い範囲から100名、市政だよりで見た、という一般参加の家族連れも多く、予想以上の参加者に驚きました。
 はじめにWF松本さんがアオサの生態やお掃除の意義を説明、山之内さんがアオサ回収方法の説明を行い、各自ネット2袋とソリを持って、干潟に入りました。沖にあるアオサはいつもより少なめでしたが、今夏は雨が大量に降ったため、堆積したアオサの下の部分は腐り、ヘドロっぽくなっていました。干潟は広いため、回収する範囲に竹を立てて限定して取り掛かかりましたが、あちこちでアオサを回収し始め、仮置き場とした中間地点に運ぶことも理解が周知しておらず、苦労したということです。これだけ多くの、しかも初めて体験するという人がほとんどでは、徹底できなかったのも無理からぬところでしょう。それでも皆さん熱心に取り組んでいただき、仮置き場で記念撮影し、今回はミニイベントとしてアオサを載せた「そりひきレース」を行いました。子どもたち、特に女の子の活躍が目立ちました。

  
      
<アオサ摘み>              <そりレース>

 参加者からの感想では「初めて干潟に来たので、ぬるぬるして気持ち悪かった。」(小学生男子)「思ったよりアオサが多いと思ったが、これでも少ない方と聞いてびっくりした」(大学生男子)「寒くも暑くもなくちょうど良い天気で、今年で4回目の参加。アオサ運びが大変なので効率的にウインチなどつけてほしい。」(男性)「ソリレースは初めてで、とても重かった」(小学生女子)などの声が出ました。飯塚の近畿大学でアオサ研究をしていると言われた先生は「重金属の汚れをアオサなどで除去する研究をしている。アオサなどの地域循環ができればよいので、この取り組みはベースになる活動だと思う。皆さんも継続してほしい。」と話されました。
 最後に、松本さんから全体でアオサ220袋(1.7t)回収できたと発表がありました。3回のそりひきレースの優勝者には守る会山之内さん特製「和白干潟の四季」の下敷きが賞品として出され、私がプレゼンターを務めました。
スポンサーからの飲み物、お菓子、スタンプカードを手渡し無事終了しました。アンケートでは「適度な作業量だった、楽しかった、また来たい」という声が多いように見受けました。


平成26年度第2回海上安全指導パトロール参加報告
                                野中 健一

エコパークゾーン水域利用連絡会議による「平成26年度第2回海上安全指導パトロール」が8月30日に実施されました。和白干潟を守る会から野中が参加しました。
1 指導海域  エコパークゾーンのうち海の中道ゾーン・和白干潟ゾーン
2 指導日時  平成26年8月30日(土曜)9:30~11:10
        集合は、東区大岳4丁目2-61 福岡マリーナに9:00
3 天候    晴れ、波穏やか
4 参加艇   ウェイクボード艇 1 (廣瀬艇、8名乗船)
        水上バイク    2 (岡部氏)と(諌山氏)
5 参加団体と参加者
  廣瀬艇:福岡地区小型船安全協会会長 廣瀬船長、PW安全協会九州地方本部福岡支部長 竹田氏  
      福岡市ボート協会会長 川崎氏、福岡海上保安部交通課安全係長 高山氏
      福岡市港湾局理財課長 山川氏、同理財課財産運用係長 田代氏、同理財課 那須氏
      和白干潟を守る会 野中
  水上バイク:PW安全協会九州地方本部福岡支部 岡部氏、福岡海上保安部交通課 諌山氏
6 パトロールの成果:「和白干潟ゾーン」に侵入した小型モーターボートが1隻あり、指導した。
7 パトロール実施状況 
 今年度2回実施予定だったが、8月上旬は雨天のため中止、今日8月30日が今年度1回だけの実施となった。秋のようなさわやかな晴天で波は穏やか、遠方まで見通しのきくパトロール向きの天候だった。
 4トン超の大きめのボートで、私たち8名は地上で乗ったまま牽引トラックターで海に下ろしてもらい、定刻に大岳をスタートした。コースは、福岡マリーナを出てエコパークゾーンの「海の中道ゾーン」から海の中道大橋をくぐり、マリンスポーツ禁止区域の「和白干潟ゾーン」で違反船を取り締まるものだった。
 西戸崎の住宅街を過ぎると、左に見える海ノ中道の南岸は、鮮やかな緑が連続して、開発してほしくない次世代への遺産だなーと思った。
 廣瀬船長から、天候がよく週末であり、違反侵入船がいる可能性があるので、水上バイク隊は人工島南側、御島ゾーンから回り込むよう指示があった。スタートして10分余りで海の中道大橋下に到着、「和白干潟ゾーン」に入った。廣瀬船長からの指示予想どおり、違反のモーターボート1隻が2台の水上バイクに追われる型で、私たち廣瀬艇の面前に近づいてきた。マイクで違反事項を伝達し船をストップさせた。
  
    
<パトロール中1>              <パトロール中2>

 このモーターボートには、日焼けした上半身裸の大人(男)4人と小学生男女2人が乗っていて、大人4人はこちらの注意に対して、感情むき出しの大声でどなってくる。これがしばらく続いて、こわさに子供たちが泣き出し、同船している親のメンツはあったものではない。「商売で観光の客を乗せてきた。法律には違反しないじゃないか。呼び止め方言い方が悪い」と理屈をつけて自己主張を続ける。自分たちが楽しめばいいという、何とわがままな人達だなーと私は思った。その場で子供たちには安全ジャケットを着用させた。廣瀬艇の何人かとは面識があり、かなり常習的に繰り返しているようだとの監視側の意見であった。後日、保安庁に来てもらうということで、海上保安部の人が自主ルールブックを渡し、自主ルールを守るよう指導があり、そのモーターボートは和白干潟ゾーンから離れていった。他には、和白干潟ゾーンへの侵入船はなかった。

※エコパークゾーン水域利用の自主ルールは、平成20年3月に「エコパークゾーン水域利用連絡会議」が設置され、それを基にパトロールが毎年実施されている。 参加した土曜日は、久しぶりの晴天で、空の青さが海面に写ったような真っ青な海だった。波は穏やかで、船はすべるように海面を進み、私はリフレッシュできた。パトロールの重要さと難しさを体感した。


和白干潟の生きものやハマボウを見る会2014報告
                     今村 恵美子

日時:2014年7月20日(日) 9:30~11:30
場所:和白干潟海の広場~牧の鼻海岸
主催:和白干潟保全のつどい
参加:67名(一般参加52名、港湾局3名、守る会12名)

 夏休みに入って最初の日曜日。梅雨明け宣言はないものの真夏のような青空でした。受付では、守る会田中さんの手づくりのハマボウの花ブローチ、生き物チェックマップ、山之内さん撮影の干潟の生き物たちの写真プレゼントに子どもたちは大喜びでした。9時30分に開会、挨拶は和白干潟を守る会代表山本さん、司会進行は山之内さん、講師は九州環境協会藤井さん、注意事項は港湾局久原さんでした。夏休みの自由研究にと張り切る親子連れが多かったです。
  
     
<開会の挨拶>               <アシハラガニ>
 9時48分広場をスタート。観察ポイント①の干潟やアシ原の生き物観察では、コメツキガニ、サルボウガイ、ウミ二ナなど。よく似たオキシジミガイとイソシジミガイの見分け方や、カタツムリの仲間のオカミミガイなど珍しい貝にも出会いました。②の唐原川左岸では、アシハラガニ、アシの根を食べるハマガニ、ユビアカベンケイガニを観察し、水の中を歩いて③岩の多くなったところに棲むケフサイソガニ、マメコブシガニ、泥の中に棲むヤマトオサガニ、ハクセンシオマネキを観察しました。そこからまた水の中を歩き④でマガキのたくさんついた岩場ではカクベンケイガニ、ガザミ、イシダタミガイ、タマキビガイ、原始的な貝のヒザラガイ、ケハダヒザラガイやアマガイ、クロベンケイガニなどを見ることができました。
  
  
<浅瀬の生きものさがし>              <カニ探し>
 10時50分に牧の鼻のハマボウにたどり着きました。目にしみるほど鮮やかな黄色の花が数え切れないほど咲き誇っていました。数年前まで1本だった親木の周りには若い株が育ち、それぞれにたくさん花をつけていました。親木は周囲24.8m、高さ5m、花の数は約400個、親木の回りに育った株は60本程になっていました。(昨年は周囲24.4m、高さ5m、花の数約750個、株の数約80本)今年の方がもっと増えているように思いましたが、数え方が雑だったのかなと残念。ハマボウの前で全員の記念写真撮影の後、みんなでゴミを拾い(燃えるゴミ3袋、燃えないゴミ1袋など)、今日の観察会のまとめをしました。鳥はカワウ、ダイサギ、アオサギ、コサギ、ミサゴがいたほか、チェックシートにあったカニや貝などのほとんどを見ることができました。
  
    
<牧の鼻のハマボウ>           <ハマボウの前で記念撮影>
 感想では「いっぱい貝を見れて楽しかった」「初めてハマボウを見れて良かった」「参加して楽しかった」などの声が聞かれました。軽い切り傷はありましたが、熱中症も出ず、無事に終えることができ、また何より親子で和白干潟の自然を楽しんでもらえてよかったと思います。


山・川・海の流域会議「唐原川お掃除し隊」参加報告
                     今村 恵美子

日時:2014年5月10日(土)9:45~11:20
場所:国道495号線~唐原川河口
参加:24名 和白干潟を守る会10名 香住丘自治会10名、一般参加3名、福岡女子大生1名

 夏のような強い日差しの下、山・川・海の流域会議の第2回「唐原川お掃除し隊」を実施しました。9時30分から受付にもかかわらず香住丘自治会の皆さんは清掃用具を用意して早々と参集しておられました。干潟を守る会の幟を2本立て、受付を始め、9時40分には現場責任者山之内さんから説明がありました。香住丘の皆さんには495号線から外輪崎橋下流まで、守る会は唐原川河口周辺と分担し清掃を始めました。
  
    
<川底を清掃>               <川底のゴミを引き上げ>
 唐原川河口は昨年は清掃できなかったため、大量のゴミが堆積しており、9時45分から11時20分までかかりました。この区域の参加者は、守る会は4人のみで、一般の方が2人参加してくださいましたが、川底には高田さん1人が胴長を着用して入り、長靴で入った田辺さんは堆積した泥にはまり込んで転ぶという苦闘を強いられ、大変な作業となりました。集めたゴミを路上に引き揚げる道具も届いていなかったり、「守る会メンバーは河口を清掃する」という打ち合わせが行き届いていなかったことは反省点として残りました。
  
     
<回収したゴミ>             <唐原川河口にて>
回収したゴミは、不燃物12袋、可燃物5袋、ビニールシート1、古タイヤ5、鉄棒2、大きな木の柱1本でした。
 外輪崎橋周辺は9時45分から11時まで、川底に下りてゴミを拾い、不燃物13袋、可燃物16袋、自転車2台、古タイヤ2を回収しました。
唐原川には外来生物のミシシッピアカミミガメがたくさん見られ、昨年より増えているようです。このまま放置しておくとどんどん在来種のイシガメを駆逐することになり、生態系を乱すことになります。なんとか唐原川だけでも食い止めることはできないものでしょうか。少なくとも子どもが飼えなくなったカメを放流することを禁止し、なぜ外来種を川に入れたらいけないのかを説明する看板でも立てられないものか、と思いました。
ダイサギやコサギ、イソシギ、キアシシギ、ツバメなども飛んでいました。初めて参加した福岡女子大の学生さんも、カワセミを見たことがあると話していました。

    
<川底のキアシシギ>
 掃除をした区域全体では「唐原川お掃除し隊」もチラシを見て参加してくださった市民や大学生の参加も多数あったと聞きました。これから定着し、さらに周知され、参加者が増えてくるのではないかと期待します。
皆さん、お疲れ様でした。


2014年度日本湿地ネットワーク総会とシンポジウム、交流会、運営委員会報告

                                 山本廣子

総会
日時:2014年3月16日(日)11:30~12:10
場所:サテライトキャンパス広島(広島市)
参加:JAWAN会員15名(山本ほか)
議事:2013年度活動報告、会計報告があり、2014年度事業計画、予算案が報告され、次期
役員について話し合いました。現在副代表の山内美登理さんが共同代表となり、伊藤昌尚さ
んの後任の事務局長については今夜の運営委員会に持ち越しました。他は承認されました。
  
      
<開会の挨拶>               <総会のようす>
シンポジウム「日本の湿地を守ろう2014」―瀬戸内の湿地・中国山地の湿地―

日時:2014年3月16日(日)13:30~16:45
場所:サテライトキャンパス広島(広島市)
参加:37名(山本ほか):私は司会をしました。
講演1「水たまりに寝そべるクマ」米田一彦氏(日本ツキノワグマ研究所所長)
44年間もクマの生態を調査してこられたお話。
講演2「広島湾八幡川河口の人工干潟と鳥類」日比野政彦氏(日本野鳥の会広島支部会員)
広島湾は埋め立てが進み自然の干潟が少ない中、人工干潟の取り組みの経過についてのお話。
講演3「受け継ぎ行く干潟―ハチの干潟の取り組み」岡田和樹氏(ハチの干潟調査隊代表)
ふる里のハチの干潟を開発の危機から守ったお話。
  
    
<シンポジウムのようす1>        <シンポジウムのようす2>
 「各地の報告」では、三番瀬(千葉)・中池見湿地(福井)・吉野川河口干潟(徳島)・和白干潟(福岡):(山本が報告しました)・泡瀬干潟(沖縄)・藤前干潟(愛知)の報告がされました。最後にJAWANアドバイザーの釧路公立大学教授の小林聡史氏から、今年4月にラムサール事務局長クリス氏が来日するというニュースが話されました。
 日本各地で湿地保全に取り組んでいる方々の話を聞き、励まされました。

    <シンポジウム参加者>

交流会と運営委員会
交流会
日時:2014年3月16日(日)17:30~19:30
場所:(広島市)
参加:10名(山本ほか)
JAWAN関係者や講師の方々との夕食交流会をしました。
運営委員会
日時:2014年3月16日(日)20:00~21:30
場所:コンフォートホテル(広島市)
参加:JAWAN運営委員6名(山本ほか)
来年の総会とシンポについては、吉野川と三番瀬のどちらかで検討する。事務局長は当面は決めずに仕事を分担する。事務局(郵便物や電話):細田(後で牛野に変更)、発送:山内(後で牛野に変更)、名簿管理:伊藤恵子、通信等のカットやデザイン:山本、新運営委員:岡田、水間、藤前干潟のだれか(山内が打診する)。通信担当者が決まらないなどJAWANの運営に問題は残りましたが、全国の湿地保全の方々に会えて良かったです。



平成25年度第2回エコパークゾーン水域利用連絡会議報告

                       山之内 芳晴

日時:2014年2月26日(水) 14:00~15:10
場所:福岡市港湾局8階 会議室
参加者:16名(委員7名、事務局2名、傍聴者7名)
参加メンバー9名:
福岡市東区香住ヶ丘校区自治協議会、福岡地区小型船安全協会、PW安全協会九州地方本部福岡支部、和白干潟を守る会、福岡海上保安部、福岡市東区区政推進部企画振興課、事務局(港湾局理財課)2名
傍聴者 7名(守る会から2名傍聴)

議  題
1.当該水域における平成25年度開催事業と平成26年度の活動計画報告
和白干潟を守る会、福岡市ボート協会、福岡市カヌー協会から平成25年度の事業報告と平成26年度の活動計画報告があった。
(和白干潟を守る会)
 ・日本ユネスコ協会連盟から和白干潟を守る会の活動がが「プロジェクト未来遺産」に登録された
  ことを報告した。
 ・活動報告では、クリーン作戦、自然観察会、山・川・海の流域会議の活動などや、和白干潟には
  海底湧水があり、干潟の資源保護に役立っていること、海底湧水観察会を実施したことなどを
  報告した。
 ・平成26年度の年間スケジュール表をもとに、クリーン作戦や鳥類調査などの活動予定を紹介した。
(福岡市ボート協会)
  100㍍水路及び御島水域における選手・指導員への育成教室や福岡市民親子ボート教室などの
  活動報告と平成26年度事業計画の報告があった。
(福岡市東区・企画振興課)
 ・青少年の健全育成や青少年の水辺空間への親しみの促進などを目的として平成17年度から
  「東区カヌー教室・大会」を開催しており、平成25年度は以下の期間に開催し、382名の参加が
  あった。
    平成25年8月6日(火)~8月11日(日)
  ・平成26年度は以下の日程で計画している。
    平成26年8月5日(火)~8月10日(日)
2.海の中道大橋付近へのブイの設置について
  前回の会議で、海の中道大橋付近にウェイクボード曳航船の回頭エリアの確保とブイを設置すると
 いう案があった。この件に対して、事務局から予算がついた(約200万円)との報告があった。
3.その他(意見交換)
(1)ウエィクボードの和白干潟ゾーンへの侵入問題とブイ設置に関して
 ・山本委員から相変わらずウエィクボードが和白海域に侵入している問題が提起された。港湾局では、
  電話があった際、現地に行くがその時にはウエィクボードはもういないとのこと。
 ・違反者の写真をウエィクボード協会の中村会長に確認してもらったが、会長の知らない人達だった
  とのこと。
 ・各委員からも入って来るのは確信犯的な人達で、船をみればわかるのでは、ブイを設置しても効果
  が疑わしい。まず、アウトローの駆逐が先ではないか。(竹田委員)
 ・御島海域の人道橋のところまで入っている。ブイの設置効果には疑問があり、設置するにしても
  ウエィクボードがルールを守ることが前提である。(川崎委員)
 ・元々現在あるブイは、工事の際の目印として設置された。特定の目的のために設置された例はあま
  りない。協力はするがウェイクボード曳航船の回頭エリアの確保が緊急避難に該当するのか、後の
  維持管理費など検討の余地がある。(福岡海上保安部・久保委員)
※傍聴していての感想(山之内)
以前から解っていたことでですが、和白海域に侵入してくるウエィクボードはウエィクボード協会には属さず、また、自身がルール違反であることを認識している確信犯であり、海上安全パトロールなどで指摘されても罰則がないのを知って侵入を繰り返しているようです。
 問題解決を前進させるには、エコパークゾーン水域利用連絡会議としてルール違反者への罰則設定を担当部門に提言するのが必要ではないかと思った。

(2)アサリ業者によるアサリの乱獲問題に関して
 ・山本委員から和白干潟で業者によるアサリの乱獲問題について、題提起があった。業者が毎日鋤簾
  を使ってアサリ漁をしている。他の地域では、以下のようなルールでアサリ漁に一定の規制を設け
  ている。
   ①小さな鋤簾しか使えないようにしている
   ②何か自然・資源保護に対する貢献義務を課する
 ・事務局からは、この問題は「福岡市農林水産局・水産振興課」に上げるとの回答があった。

4.平成26年度海上安全指導パトロールの日程について
  平成26年度は、以下のように、8月に2回実施することになった。
    第1回目 8月 2日(土)
    第2回目 8月30日(土)

5.会議の日程について
  エコパークゾーン水域利用連絡会議は、毎年2月に予定している。今年度は、2月のほかに、海上
 安全パトロールの前に開催したい。



九州環境市民フォーラムin福岡・新宮の分科会 参加報告
                     久保 由加理

日時:2014年2月23日(日)9:30~12:00 場所:そぴあしんぐう2階研修室1
参加:9名  守る会:6名
 九州環境市民フォーラムとは、環境に関心のある市民やボランティア団体が集まり、シンポジウムやエコウォーキングなどのイベントを通して、環境について考えていくという2日間のイベントでした。和白干潟を守る会は前日の全体会には参加できず、翌日の分科会の担当として参加しました。「和白干潟はみんなの宝(和白干潟の自然と環境保全活動)」と題し、山本代表がコーディネイターとして講演し、山・川・海の流域会議の松田代表も報告しました。
 まず、山本代表が和白干潟の場所や干潟の生き物の紹介をパワーポイントを使って説明しました。和白干潟は貴重な自然海岸のある干潟で「にほんの里100選」にも選ばれていること、ハママツナなどの塩生植物が豊富であること、渡り鳥の越冬地や中継地として国際的にも重要な湿地であること、また自然の浄化作用の場であること、環境悪化・自然破壊の進行が起こり、環境問題についての学習の場でもあることを説明しました。守る会の活動については、子どもの頃から和白干潟に親しんで過ごしたことや当時の和白干潟の様子、和白干潟の埋め立て計画に直面し、「和白干潟保全」の請願書を福岡市議会に提出したこと、1988年に「和白干潟を守る会」を発足したことを説明しました。また先日はそのような活動が評価され、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録されたことを報告しました。次に海底湧水の様子のテレビ映像を見てもらい、酸素を多く含む湧水が和白干潟の海水を浄化しているため底生動物が住みやすい環境であることを説明しました。
  
    
<和白干潟の紹介>             <フォーラムの様子1>
 質疑・応答と休憩をはさんで「山・川・海の流域会議」の松田代表が、山・川・海の流域会議の紹介をしました。山・川・海の流域会議は、2012年7月に別々に活動していた6つのグループが連携し、立花山・唐原川・和白干潟の環境保護と素晴らしい自然を未来へ引き継ぐことを目的として発足したことを説明しました。活動内容は自然観察ハイキングや学習会、清掃活動、唐原川源流探索などを写真を使って説明しました。発足してまだ2年で、これから地元の住民や行政などにも働き掛けを行い、活動の幅を広げていきたいとの意欲を語りました。
  
  <山・川・海の流域会議の紹介>        <フォーラムの様子2>

 質疑・応答では、由布から参加された女性が、これから自分も地元の自然保護の活動を行いたいと思い、どのようにすれば活動の輪が広がるかを質問されました。山本代表は、自身のきりえ作品の映像を流しながら、絵や詩、歌や劇など自分の好きな表現で自然の素晴らしさを伝えることができることや、身近な人に呼び掛けて、いっしょに清掃活動や学習会など何でもよいので初めてほしいと答えていました。

午後の全体会参加報告(河上 律代)
2月23日(日)13:00~15:00 参加:約50名
 午後は7つの分科会の発表がありました。第1分科会は和白干潟保全の話を私が報告しました。第2分科会は新宮の松林をマツクイムシの被害から守ろうという取組。第3分科会は環境活動の運営法。第4分科会は「自然の不思議を発見してみよう」と働きかけるグループ。第5分科会は水汚染を減らす生活術。第6分科会は地球温暖化を防ぐ解決作。第7分科会は生ゴミ堆肥化と安全な野菜作り。7つの分科会は相互に関連性があり、それぞれの会が活発に行動していて、学ぶことが多いフォーラムでした。2日間の参加者は計134名だったそうです。


第5回日本ユネスコ協会連盟未来遺産登録証伝達式報告
                          今村 恵美子

日時:2014年2月20日(木)14:00~15:00
場所:東市民センター第1会議室
参加:39名 来賓14名、守る会:16名、山・川・海の流域会議:6名、宗像ゼミ:4名
       マスコミ4社(読売、西日本、朝日、毎日)

 伝達式を祝福するかのように、珍しく晴れて穏やかな日和に恵まれた一日でした。守る会のメンバーは開会前午後1時に全員集合し、ユネスコ協会連盟から送ってきた立て看板を市民センター玄関前に松田さんが設置。会場では手分けして準備、設営に取り掛かりました。プロジェクターやCDラジカセは使い慣れたものが良いとのことで、山本代表が急遽きりえ館に取りに帰り、おおわらわの準備となりましたが、開会は予定時刻に始まりました。
 はじめに日本ユネスコ協会連盟未来遺産運動調査推進委員の岡崎さんから未来遺産運動の概要説明があり、未来に向けた活動を期待するための登録であることを強調されました。続いて、未来遺産会委員の秋道さんから選考理由の説明がありました。「大都市福岡の近くで干潟を残すことは非常に難しいが、埋め立て計画が変更され、残ったこと。和白干潟が渡り鳥のハブ中継地であることは世界にとっても良いこと。守る会の活動が幅広い年齢層を巻き込んでいること。海水の湧水があるところは珍しく、注目すべきこと。山・川・海の流域連携は現在国が重視している「里海・里山づくり」の具体的モデルとしてふさわしいこと。26年間にわたる活動がこの未来遺産登録をバネとして、ラムサール締約国会議ウルグアイで登録されることを期待する。事務局組織がしっかりして、会議が定期的に開かれていることも評価された。今後、官民連携で、干潟を存続し、新しい展開を期待したい。」とのことでした。

  
    <未来遺産概要説明>                  <選考理由の説明>

 登録証は、大きな額縁に入ったもので、山本代表に秋道委員から手渡されました。続いて活動応援金の目録も手渡されました。山本代表は、これまでの活動を振り返り、「多くの人に支えられ続けられたことへの感謝と干潟保全が日本中に広がるように、若い人たちを通して未来につなげていきたい」とお礼の言葉を述べました。
  
      <登録証の贈呈>          <山本代表・お礼のことば>
 福岡市長、福岡県知事の祝辞が代読され、環境省福岡事務所蒲池所長から、和白干潟は北部九州を代表する干潟で鳥獣保護区になっており、昨年10年目の見直しがあった際に守る会は環境省の活動を応援する意見を述べていただいた。これからも博多湾全体の鳥獣保護の観点で期待しているとの挨拶がありました。日本湿地ネットワーク山内副代表からは、今度はラムサール登録のお祝いを言いたいとエールがありました。海底湧水の新井先生からは、和白干潟の湧水量は豊かでアサリも多い。里山・里海の活動として本日お土産の「和白の塩」を味わってほしい、と挨拶がありました。香椎保育所有江所長からは、花束もいただき、和白干潟の観察会で子どもたちがいかに楽しんでいきいきしているかを語られ、「和白干潟に保育所があったらいいのに」という子どもの声を紹介してくださいました。
  
    <来賓祝辞-1>              来賓祝辞-2
  
    
<来賓祝辞-3>              <来賓祝辞-4
 続いて、和白干潟の活動をパワーポイントで紹介し、守る会メンバーがずらりと青いブルゾンを着て「ミヤコドリ」の歌を合唱しました。いささか不ぞろいでしたが、皆さんに楽しんでいただきました。ブルゾンの背のマークをぜひ写真に取りたいと秋道委員からの要望でみんな後ろ向きに並んで撮影しました。
 閉会の言葉は山之内さんが、アサリの乱獲に困っているという現状報告も含めてお礼の挨拶としました。閉会後、参加者全員でにぎやかに記念写真を撮影しました。
  
    <ミヤコドリの歌合唱>               <記念写真>

 この後、ユネスコ協会連盟の2人の先生、新井先生、朝日新聞社渡辺記者の4名が和白干潟の見学を希望され、山本、山之内、田辺、坊薗、山口の5名が案内しました。

     <和白干潟見学>
 和白干潟ではお天気に恵まれて気持ち良かったです。ミヤコドリ9羽とツクシガモ16羽とダイシャクシギ2羽が迎えてくれました。和白干潟の湧水とアサリとアオサについて、アサリ業者対策のアイデア(他県での例)をお話しいただきました。ラムサール条約への取り組みについても、ラムサール事務局の報道を参考にして未来の食糧庫である点を強調して、環境省・福岡県・福岡市に働きかけるようにアドバイスをいただきました。秋道さんと新井さんは全国の干潟の情報をお持ちで、参考になりました。「全国のグループと比べて福岡(守る会)は活気がある!」と誉めていただきました。ミヤコドリの合唱には感動したそうです。皆で力を合わせて伝達式が素晴らしいものになったと思います。今回の未来遺産登録がラムサール条約登録への弾みとなりますように!!



「バードウォッチングin和白干潟2014」(和白干潟保全のつどい)参加報告

                             山之内芳晴

◆日時:2014年1月19日(日) 10:00~11:30 晴れ 中潮:満潮:11:33 干潮:05:28
◆場 所 : 和白干潟・海の広場
◆参 加 者 : スタッフ含め75名 
◆スタッフ14名(ウェットランドフォーラム3名、港湾局3名、守る会8名)

毎日寒い日が続く中、晴天に恵まれた穏やかな日和でした。例年和白公民館で開会式を行っていましたが、今年は最初から海の広場で行うことになりました。
  
     
<開会の挨拶>               <ビンゴの鳥説明>
野鳥説明用のパネル立ての組み立てなどに少し手間取りましたが、予定どおり10時に開催、松本さんの開会の挨拶、わたしがパネルに展示した野鳥ビンゴの鳥を、港湾局の吉武さんがビンゴカードの説明などを行った後、バードウオッチングに入りました。
みなさん、自分のビンゴカードを片手に、双眼鏡や望遠鏡で干潟の鳥たちを観察したり、パネルに掲示された鳥を見たりしていました。干潟の潮が引いているところには、エサを探すオナガガモやマガモの群れがおり、沖合の砂州にはミヤコドリやダイシャクシギ、沖合にはスズガモ、カンムリカイツブリ、ウミアイサなどが見られ、9羽のミヤコドリが飛ぶ姿も見ることができました。
  
    
<バードウオッチング>          <干潟を舞うミヤコドリ>
約30分ほどバードウオッチングした後、山本さんと松本さんで鳥あわせとビンゴの答えあわせをしました。今年はビンゴの景品として「和白干潟の四季」の下敷きと野鳥の写真を用意しましたが、ビンゴ正解者が多かったので、正解ビンゴ数の多い人から景品をプレゼントしました。見られた鳥の種類は、ミヤコドリ9羽、ダイシャクシギ、カンムリカイツブリ、ツクシガモ、マガモ、オナガガモなど20種類の鳥を観察しました。

 
<鳥あわせとビンゴの答えあわせ>
参加者の感想としては、以下のようなものがありました。
・鳥がたくさん見られて楽しかった。
・一度にたくさんの鳥が見られて良かった。
・色んな種類の鳥がいることを知り勉強になった。
天気が良かったことや、市政だよりや公民館へのチラシ配布などの広報活動などのせいか、参加者も多かったです。ハマシギは現れませんでしたが、カモやミヤコドリなど満遍なく見られて、参加された皆さん、バードウオッチングを楽しまれていたようでした。





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