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福岡空港ヘリポートの排水機能の強化についての説明会報告
                         山之内芳晴

日 時:2021年12月6日(月) 13:00~13:40
場 所:和白干潟を守る会・事務所
参加者:11名
国土交通省・博多港湾空港整備事務所:3名
     福岡空港整備推進室 副所長 小関 秀行
     事業計画課     課長  木部 英治
     事業計画課・第一計画係長  樋口 正隆
 福岡市 港湾空港局・空港振興部:1名
     空港整備推進課・空港整備推進係 北平 隆文
 和白干潟を守る会:7名

 令和2年3月26日に福岡空港回転翼施設(奈多ヘリポート)が供用開始された。現在、全国各地で防災・減殺・国土強靱化の取り組みが推進される中、防災対応及び報道機関等のヘリコプターの拠点となっている奈多ヘリポートにも台風や豪雨に備えた浸水対策としての排水機能の強化を図る必要があるとのこと。
 国土交通省説明文

 現在、敷地内に溜まった雨水などは、2つの浸透池(南側浸透池、北側浸透池)を介して排水されている。具体的には浸透池に雨水を溜めて浸透池から地中に浸透させており、現状では雨水が浸透池をオーバーフローすることはない。(現在排水された雨水は、海の中道海浜公園内の松林の低地に流入している)

豪雨発生時にヘリポートの運用や周辺事業者に影響が出ないよう排水機能の強化を図る必要があるため、これまでのヘリポート施設内における「場内排水」だけではなく、海への「場外排水」についても調査・検討したいとのことだった。
 
守る会から出た、「ヘリコプターから出た“油成分”は、きちんと除去されているのか」、との質問には、油水分離装置が4台あり、それで除去しており排水するのは雨水だけとのことだった。
場外排水案として海への排水を考えており、北側の玄界灘と南側の博多湾の2つの案が上がっているとのこと。コストと環境を考慮して調査・検討をし、2022年の1月末までには目処をつけたい。その際は、改めて報告するとのことだった。守る会からは、極力博多湾側への影響をさけるよう依頼した。
 
また、「奈多ヘリポートが共用を開始した事後の騒音や鳥類への影響などの記録を知らせてほしい」と要望したら、大阪航空局のホームページに報告されているので、後でアドレスを送るということだった。
(※ 守る会への説明には、東区役所の紹介で来たということだった。他には奈多自治協議会、和白自治協議会に説明に行ったそうだ。)



「バードウォッチングin和白干潟2021」(和白干潟保全のつどい)参加報告
                            山之内芳晴

◆日 時:2021年12月4日(土) 10:00~11:45 曇り 大潮:満潮:9:56 干潮:15:16
◆場 所 : 和白干潟・海の広場
◆参 加 者: 37名(一般参加27名、スタッフ10名(ウェットランドフォーラム1名、港湾局2名、守る会7名))

久しぶりの寒さを感じる曇り空のバードウォッチングでした。海の広場の倉庫前に、鳥の写真パネルを設営し、浜辺に望遠鏡を7台準備しました。干潟にはカモ達がたくさんおり、沖合にはスズガモの群れもいます。10時に開催、松本さんの開会の挨拶に続き、山本さんがパネルを使って観察する鳥たちを説明した後、港湾局の祝迫さんがビンゴカードの説明。参加者は配られたビンゴカードにシールを選びながら貼っていました。
  
       鳥の紹介              バードウオッチング             バードウオッチング
10時30分、バードウオッチングの始まり、各自が望遠鏡や双眼鏡で干潟の鳥たちを観察しました。潮が満ちているので鳥たちを近くに見ることができました。しかし風が強くて波が高く、沖合のカモたちは奈多護岸下に避難して並んでいました。アシ原前砂州方面にはたくさんのカモ達がいます。参加者からのリクエストでビンゴカードの鳥を探しますが、オカヨシガモやカルガモは見つかりませんでした。五丁川河口方面の棒杭上にミサゴを発見、沖合には波間に少しスズガモやカンムリカイツブリなども見ることができました。
  
      ツクシガモ              マガモ・ツクシガモ              ミサゴ
40分ほど鳥を観察した後、今日見られた鳥の鳥あわせをして13種の鳥が観察されました。最後にビンゴ賞の写真や下敷きを配り、散会しました。参加者の感想としては、以下のようなものがありました。
 ・色々な鳥が見られて良かった。
 ・初めて来て色んな鳥が見られて良かったが、和白干潟の自然環境も良かった。
 ・ミサゴが良かった。
 ・たくさんの人と色んな鳥が見られて良かった。
 
    砂州のヒドリガモなど              鳥合わせ
 コロナ過でのバードウォッチングで、参加者は多くはありませんでしたが、寒空の中、時々雲間からの日差しもあり、参加された方々も楽しく過ごされたようでした。

■観察された鳥:
ヒドリガモ、オナガガモ、ツクシガモ、ヨシガモ、マガモ、スズガモ、ホオジロガモ、カンムリカイツブリ、カワウ、ミサゴ、トビ、オオバン、ハクセキレイ、ハシボソカラス


九州産業大学「地方自治論Ⅱ」「行政学」(地域づくり学科)特別講義
「和白干潟の自然と地球の未来について」報告

                    今林 眞由美

日 時:2021年11月30日(火)17:40~19:20
場 所:九州産業大学 1号館4階S403教室
参加者:学生:約30名(対面6名、遠隔21名、録画参加  名)、教職員:1名、守る会:2名
講 師:山本 廣子(和白干潟を守る会代表)

 昼過ぎから冷たい雨になり、対面で受講の生徒も遠隔に変更したようで、予定より少ない人数で講義がはじまりました。まず山本代表と和白干潟のかかわりを話してから、パワーポイントを使い四季の植物や動物の写真で和白干潟の自然の素晴らしさを紹介しました。「和白干潟は博多湾の東奥部にあり、和白海域は約300ha,干潟は約80haの砂質干潟で、和白干潟のように自然海岸の残る干潟は日本に2カ所しかなく、「にほんの里100選」にも選ばれています。
 
    講義のようす1              講義のようす2
 沿岸には塩生植物が豊富で、和白干潟が南限のハマニンニクや紅葉するハママツナなども生えています。全国的に少なくなっているヒトモトススキもあります。東アジアの渡り鳥の中継地や越冬地として、重要な湿地です。絶滅が心配されるクロツラヘラサギやツクシガモ、九州では珍しいミヤコドリの越冬地にもなっています。」と話しました。次に和白干潟を守る会の保全活動の紹介をしました。また NHKで放映された海底湧水のビデオで、酸素を多く含む海水が湧き出て干潟の生きものをはぐくんでいるという映像を見ました。

    講義のようす3
 そんな和白干潟の近くで生まれ、潮干狩りをしたり泳いだりして育った代表は大好きな和白干潟を全面埋め立てる計画があるのを知り大変残念に思い、1987年に「和白干潟保全」の請願書を福岡市議会に提出しました。請願書は採択され、和白干潟は保全されることが決まりました。1988年には「和白干潟を守る会」を作り、和白干潟の保全活動を始めました。和白干潟は全面埋め立てを免れましたが、干潟をふさぐような位置に作られた人工島があるために、和白海域は海水の流れが悪くなり水質悪化のためにアオサの大量発生や底質のヘドロ化を招き、底生動物や渡り鳥の減少が起きています。2003年に和白海域は「国指定和白干潟鳥獣保護区」に設定され、2004年にはラムサール条約登録の候補地にも選ばれました。

 和白干潟を守る会の環境保全活動は、バードウォッチング、生きもの観察、アサリによる海水の浄化実験などをする「自然観察会」と海岸のゴミやアオサの清掃活動をする「クリーン作戦」と鳥類を調べる「調査」が柱になっています。また年4回の広報誌「和白干潟通信」の発行やリーフレットなどの作成もしています。年一回秋の500人規模の「和白干潟まつり」も30回まで開催しました。また和白干潟の集水域である立花山から和白干潟にそそぐ唐原川流域の6グループと、2012年7月から「山・川・海の流域会議」を作り、環境保全活動をしています。

 ラムサール条約締約国会議で和白干潟が選ばれるように、署名活動をして請願書を福岡市や環境省に出しました。福岡市港湾空港局や他の保全グループと一緒に会議をして保全活動もしています。2013年には和白干潟を守る会の活動が日本ユネスコ協会連盟により、第5回「プロジェクト未来遺産」に登録され、2018年には日本自然保護協会より「日本自然保護大賞」を受賞しました。「若い皆さんに身近な和白干潟の自然を守っていただきたいと願っています。思いは行動に移してほしいし、自分でできることは何かを考え、実行していってほしい.。地球の自然を守ってほしい。」と結びました。きりえの作品で和白干潟の美しい自然の紹介もしました。

 生徒からは「今まで干潟の清掃に数回参加しました。今回活動を始められた時の思いや長年にわたり活動を続けられていることを知り、これからも積極的に参加し活動に貢献したいと思いました。」の感想と「ラムサール条約にこだわるのは保全のため以外の理由があるのでしょうか?」という質問があり、「保全が理由です。ラムサール条約によって、国の責任で和白干潟を開発から守ってほしいからです。」と答えました。


アオサのお掃除大作戦2021(3回目)参加報告
  山之内 芳晴

◆日 時 : 2021年11月20日(土) 14:00~15:40  晴れ
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場前浜辺
◆参加者 : 55名(一般40名、スタッフ15名(港湾空港局4名、循環生活研究所6名、その他1名、守る会:4名)
◆アオサ回収量 : 378袋

海の広場前の浜辺には、打ち寄せたたくさんのアオサが表面が白化した状態で堆積していました。13時30分からスタッフ全員で、海の広場入口と駐車場入口にノボリを立て、テントを立て、ソリや松葉ホウキやアオサネット等を準備しました。
 
     回収のようす              回収のようす
14時に開会、私が開会の挨拶を行った後、九州環境管理協会の藤井さんがアオサ回収の目的やアオサのミニ勉強会を、循環生活研究所の永田さんからアオサ堆肥化の説明を、港湾空港局からの注意事項と、回収作業の説明の後、各自、アオサを入れるネットとソリを持ち、回収作業に入りました。
沖合のアオサは浜辺に打ち寄せられており、今回は、浜辺に打ち寄せたアオサを回収することにしました。打ち寄せてから何週間もたっているので、白化して水分はほとんど含んでおらず、回収も運搬も楽でした。
 
     回収のようす             回収したアオサと一緒に
今回も、コロナ禍で野外レクリエーションが少なかったせいか、子供さん連れのお母さん方が多かったです。一般参加の方たちも子どもたちも、アオサを集め元気にそりを引いていました。
40分ほど回収した後、ゴミ置き場前で記念撮影、作業に使用したソリを清掃した後、海の広場では藤井さんの干潟の生き物観察会、子どもたちはアシハラガニやエビなどを触って大喜びでした。生きたマテガイもいました。

作業の振り返りでは、回収場所が近かったこと、アオサが乾いていて軽かったことなどもあり、回収量は前回の倍以上の378袋もありました。
最後に、参加者にスポンサーからの飲み物と香椎花園のスタンプカードを渡して散会しました。今回も初めて参加された方が多かったです。
香椎花園のスタンプカードは使用期限が12月19日までなので、早めに使ってくださいとのことでした。


第9回「唐原川お掃除し隊」報告
                   松田 元

日 時:2021年10月30日(土)午前10時~11時30分
場 所:唐原川下流の唐原橋から河口までの区間(約800m)
    集合場所:唐原川外輪崎橋側(国道495号線沿い作業服の無法松福岡東店裏)
参加者:合計13名(地域ボランティア 3名、山・川・海流域会議関係者:10名(和白干潟を守る会)
回収ゴミ:16袋:可燃ゴミ10袋、不燃ゴミ6袋
粗大ゴミ:塩ビパイプ、丸太、傘、ホース、ドライヤー、鉄板、コーン等
  
   開始の挨拶                 川底のゴミ               川底掃除
今年の「山・川・海の流域会議主催・第9回唐原川お掃除し隊」は、10月になり急速なコロナの感染の収まりで、予定通り実施することが出来ました。参加者は昨年の半分程度と少ない状況でしたが、今年も好天に恵まれ無事終了いたしました。
  
   川底掃除                  川底掃除                  記念写真
集合場所、清掃区間とも昨年同様とし、外輪崎橋上下流と唐原川河口の2ヵ所に分かれて行いました。また、ゴミの回収量は去年と比べて大幅減となりました。(燃えるゴミ:10袋、燃えないゴミ: 6袋)その理由としましては、人数もさることながら今年の春先に地域住民で川底の清掃活動を実施した為かと思います。ここ数年地域自治会では、土手の除草やゴミの収集活動が行われておりますが、これは私たちが当初から目指す地域主体の活動が実践されていると言えると思います。また「唐原川お掃除し隊」も今年9回目を迎え、毎年川底の清掃を実施しているために、毎年綺麗になっているのだと思います。
  
   記念写真                   まとめ                 オオバン
ここ2年間は、上流付近がコロナの影響で手つかずとなっていますので、来年こそは九州産業大学の学生や上流付近の住民共々川底のゴミ拾いが出来る様に努力したいと思っています。更に今回は和白干潟を守る会の新しいメンバー3名が清掃活動に参加されて、とても心強く感じました。
  
     コサギ               ハクセンシオマネキ            クロベンケイガニ
唐原川河口域ではヒドリガモやオオバン、コサギ、クロツラヘラサギ、イソシギなどが見られました。また潮が引いており、河口干潟ではハクセンシオマネキやアシハラガニ、クロベンケイガニ、ミシシッピアカミミガメなどが見られました。

  ミシシッピーアカミミガメ
今年も唐原川河口がすっきりと清掃できて、とても嬉しかったです。
皆様、お疲れ様でした。


アオサのお掃除大作戦2021(2回目)参加報告
                   山之内 芳晴

◆日 時 : 2021年10月24日(日) 14:00~16:00  晴れ
◆主 催 :「和白干潟保全のつどい」
◆場 所 : 和白干潟・海の広場沖合
◆参加者 : 54名(イオンチアーズクラブ6名、一般35名、スタッフ13名(港湾空港局2名、
WF1名、循環生活研究所5名、その他1名、守る会:4名)
◆アオサ回収量 : 133袋
  
   < 説明>                 < 干潟の生き物の説明>           <アオサ回収>
満潮時から2時間ほどしか経過しておらず、浜辺付近まで水があり、回収作業が危ぶまれましたが14時に開会しました。海の広場で松本さんの開会挨拶の後、九州環境管理協会の藤井さんがアオサ回収の目的やアオサのミニ勉強会をしました。循環生活研究所からアオサ堆肥化の説明をして、港湾空港局からの注意事項と、回収作業の説明の後、各自、アオサを入れるネットとソリを持ち、海の広場の沖合いへ向かいました。
  
    <アオサ回収>             <回収したアオサ>            <アオサ運搬>
今回は潮位が高かったため、浜辺から100~150メートルのところを回収することにしました。
今年はアオサの発生量が少なく、堆積する量もあまり多くは有りませんでした。各自、松葉ぼうきでアオサをかき集めネットに詰め、ゴミ置き場まで運びます。コロナ禍で野外レクリエーションが少なかったせいか、子供さん連れの方が多かったです。一般参加の方たちも子どもたちも、アオサを集め元気にそりを引いていました。
 
     <記念写真>              <作業終了>
40分ほど回収した後、ゴミ置き場まで戻り、作業に使用したソリを清掃した後、海の広場で作業の振り返り。参加者からは、「アオサのことが知れて良かった」「運ぶのがきつかった」「回収作業を体験出来て良かった」などの感想がありました。最後に11月20日のアオサのお掃除大作戦3回目を紹介した後、参加者にスポンサーからの飲み物とスタンプカードを渡して散会しました。今回は初めて参加された方が多かったです。


福岡女子大学と九州産業大学との連携講座での「和白干潟の講演」報告
                                 今林 眞由美

『九州・福岡の環境問題を考える』〖海洋ごみ問題の現状と課題―生活者の視点からその解決策を考える〗
「和白干潟の魅力とその保全活動について」
日時:2021年8月31日(火) 11:00~12:40 場所:九州産業大学 1号館S101教室
参加

:43名:九州産業大学生:25名(対面19名、遠隔6名)、福岡女子大学生:9名(遠隔)、教職員:4名、西日本新聞記者:1名、守る会:4名
講師:山本 廣子(和白干潟を守る会代表)

福岡県は新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が発令されているため、1限目の干潟の清掃活動は中止され、2限目の講義も福岡女子大学の学生全員と九州産業大学の学生の一部もリモートでの受講となりました。
はじめに、生きもの手袋をして皆さんに挨拶。代表が子供のころの和白干潟は海水浴ができて、潮干狩りやエビかきもできた自然豊かなところでしたが、その干潟が全面埋め立てされる計画があることを知り、1987年「和白干潟の保全願い」を福岡市議会に提出し、採択され干潟は残されることになりました。それでも人工島は造られることになりました。1988年和白干潟を守る会をつくり、干潟の保全活動を行い今年で33年目となりますと、守る会の歴史を話し、地道な活動が環境保全には大切だと思うと話しました。
  

次に、紙芝居を使って干潟の自然とそこに生きる生きものの姿や生態を紹介しました。川から流れ込む
ゴミは微生物によって分解され、それがゴカイ、貝、カニのえさになり、またそれらは鳥や魚のえさになり、人間の食糧となり連鎖し、循環してゴミのない世界でした。しかし人間によりプラスチックという、分解されずにずーっと残るものが作られ、干潟や浅瀬が埋め立てられ多くの生物を殺しています。和白干潟は日本では数少ない自然海岸が残る貴重なところです。「にほんの里100選」に干潟では唯一選ばれています。
  

大切な自然を守るために私たちが出来ることは、ゴミを出さない生活をする・ゴミを捨てない、ゴミを拾う・マイバッグ、マイボトルを使う・使い捨てをしない・使い捨てになる物は買わない・お店を選ぶ・これらのことを話そう、広めよう、などの内容でした。
パワーポイントではクリーン作戦の様子や、干潟の四季ごとの植物、生物、飛来する鳥たちを紹介し、守る会の活動やラムサール条約の説明をしました。

参加者の感想と質問
・クリーン作戦に参加したことがあり、アオサの多さに驚きました。今度は鳥の観察もしたいです。
・クリーン作戦に数回参加しましたが、その時より詳しいことが聞けてよかった。
・和白干潟を最終的にどのようなところにしたいのですか?
解答
人工島をなくし、和白海域の流れを良くしたい。壊せなくても、和白干潟を以前のように泳げるくらい水がきれで生物が豊富なところにしたいです。世界では埋め立てられた干潟や湿地を元に戻すことが行われてています。高い護岸があると陸と海を行き来する生きものが死んでしまいます。人間だけでは世界は成り立ちません。人間も生きものの一部ですから。是非皆さんも地球の自然を守る保全活動に参加して下さい。どうしたら保全できるか研究してくださいなどと話しました。

最後に大学の広報の方から、学生が環境保全の仕事に就きたいと話していると聞きました。若い力に期待を持ちました。




12回「和白干潟のいきものやハマボウを見る会」報告

                              山之内芳晴

日時:2021年7月10日(土)15:00~17:00(大潮、干潮16:19・36cm)

場所:和白干潟・唐原川河口~牧の鼻

講師:藤井暁彦氏(九州環境管理協会) 

主催:和白干潟保全のつどい(和白干潟を守る会、ウエットランドフォーラム、循環生活研究所、福岡市港湾空港局局)

参加者:約63名(一般参加約50名、港湾空港局2名、WF1名、循生研1名、九環境1名、守る会8名)

 コロナ禍の中でのハマボウを見る会は、屋外での子ども連れでの自然観察会が出来ることへの期待が大きいようで申込者が多かったです。梅雨時の曇天で開催当日の午前中も雨が降り、ぎりぎりまで開催があやぶまれました。例年は集合場所を海の広場にしていましたが、夏の炎天下を海の広場から牧の鼻までの行程は負担が大きく、今年は集合場所を香住ヶ丘公園とし、唐原川河口から牧の鼻までの観察行程に変更しました。

14:00に香住ヶ丘公園に関係者が集合し、ノボリの取り付けや受付の準備、また唐原川河口にテントを2張り設営しました。

 14:30ころから受付開始、親子連れの方が多かったですが、夫婦で参加の方も数組おられました。15:00、香住ヶ丘公園にて開会、山本さんからハマボウを見る会の歴史の説明、2003年に初めて発見したこと、2005年に守る会として「ハマボウを見る会」を始めたことなどを話されました。港湾空港局から観察ガイドや注意事項の説明があった後、全員唐原川河口の観察場所に移動しました。

  
    <生きもの説明>                <観察>                <アシハラガニ>
  
      <ウミニナ>                 <観察>                <オサガニ>

 唐原川河口に着くと、岸辺にはいくつかのハマボウの小群落があり、黄色い綺麗な花が咲いていました。講師の藤井さんのガイドで参加者の皆さんにコメツキガニ、マメコブシガニなど干潟の生きものたちを見てもらいました。ハクセンシオマネキやアシハラガニなどを藤井さんが事前に捕獲してあり、沢山の生きものを見てもらうことができました。

  
   <クロベンケイガニ>                    <観察>                <テッポウエビ>

それから牧の鼻の岩礁地帯へと干潟の生きものを観察しながら移動、移動の途中、干潟の水たまりには、オサガニやマメコブシガニなどをたくさん見ることができました。

  
 <ハクセンシオマネキ>                 <チチブ>                <タマシキギカイ卵塊>

  
 <アサミドリシオグサとボウアオノリ>      <キヌカツギハマシイノミガイ>         <タイワンガザミ>

 

 牧の鼻海岸は、ハマボウの群落で覆われており、黄色いハマボウが満開でした。ここでは、山本さんから牧の鼻のハマボウの説明がありました。現在では、牧の鼻を覆い尽くすほど広がったハマボウは、唐原川河口や海の広場の方にも広がっています。
  
     <ハマボウ群落>               <ハマボウ>                <ハマボウ説明>
  
      <記念写真>                <まとめ>                   <ツルナ>

最後にハマボウの主株の前で記念撮影をし、現地解散としました。参加者の感想としては、以下のようなものがありました。

・身近にこんな素晴らしい干潟があることを知った。また来たい。

・カニがたくさんいて子どものためにも良かった。

・ハマボウがたくさん咲いていて綺麗だった。

・色んな生きものがいて楽しかった。

・ガザミが格好よかった。

 解散後テントに寄ってもらい、用意しておいた冷たいお茶を飲んでもらいました。コロナ禍で外

出の機会が少ない中での「ハマボウを見る会」は大変好評でした。来年も開催できるといいですね。

 
        <ハマボウ2>

観察したいきもの:アシハラガニ、ケフサイソガニ、カクベンケイガニ、クロベンケイガニ、コメツキガニ、ハクセンシオマネキ、ヤマトオサガニ、オサガニ、マメコブシガニ、タイワンガザミ、ガザミ、イシガニ、ウミニナ、ホソウミニナ、ヤドカリ、オキシジミ、マガキ、イトゴカイ、タマキビガイ、アラムシロ、アマガイ、アカクラゲ、ミズクラゲ(死骸)、エイ(死骸)、ケハダヒザラガイ、タマシキゴカイの卵塊、トビハゼ、チチブ、ハゼの仲間、テッポウエビ

観察した植物:ハマボウ(花)、ツルナ(花)、アサミドリシオグサ(海草)、オゴノリ(海草)アオサ(海草)ボウアオノリ(海草)