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山・川・海の流域会議主催・自然観察会「唐原川を歩こう」報告
                     松田 元

日 時:2024年5月11日(土)10:00~12:05
場 所:唐原川中流域(引田橋~社田橋まで)
講 師 九州産業大学野生動植物研究会(城間さん、安武さん、古野助手、内田教授)
参加者:合計19名 立花山グリーンガイド、唐原川を考える会、和白干潟を守る会6名、その他一般参加7名

 2年続けて雨で中止となっていた自然観察会は、3年目でやっと実現できました。今年は「唐原川を歩こう」です。朝から初夏の爽やかな風の中、晴天で気持ち良い自然観察日和です。
 今年1月に開催した新春講演会では「唐原川の植物と生き物」と題して九州産業大学助手の古野正章さんに講演をいただき、写真等で講義を受けました。今回は古野さんや内田先生に付き添って頂き、九州産業大学の学生で野生動植物研究会のメンバーの沖縄出身城間さんに植物を、福岡市博多区出身で生き物が大好きな安武さんに唐原川に住む生き物について説明していただきました。お二人ともさすがによく勉強されているなと思いました。
  
     < 挨拶>                 < ダンチク観察>           < カルガモ親子>

 今回参加者は19名でしたが、会員以外の参加者も7名と多く、ネットや会報をみて参加されたようです。遠く東区以外の方も3名おられました。最初に講師の先生方の紹介をしてその後、参加者の紹介をしました。次に、野生動植物研究会の皆さんで作成された、「唐原川 植物BOOK」を配布していただきました。判りやすく美しいカラー写真付きで、花の名前や特徴、原産地まで書かれていて、66種の草花を掲載しているとてもコンパクトで見やすいものです。またそれぞれにメモが取れるようにスペースを確保されていました。これは便利だと思います。
  
      < 観察>                 < 観察>                 < 観察>

 今回は、JR鹿児島本線の九産大前駅改札口で集合、九州産業大学北門で講師の先生方と合流し、唐原川の中流引田橋から上流に向かって観察することになりました。引田橋付近には、川底にダンチクを始め日本原産種や外来植物も各種あり、皆さん熱心にテキストにメモを取り、質問も多くありました。難しい質問には古野さんや、内田先生が答えました。また鯉などの魚類やカニ、亀などの生き物には、安武さんや先生が答えました。水が溜まっている所ではカルガモ親子が並んで移動しており、可愛かったです。ツバメが飛び交っていました。
  
    < オオカナダモ>             < 記念写真>               < 記念写真>

 最近では土手に防草シートが設置されていますが、マツバウンランやスミレなど可愛い草花がひっそりと咲いている光景は心和みました。また先生からは「川底には多くの人工ゴミのレジ袋やペットボトル、空き缶等が目立つところもあります。これらが博多湾や玄界灘に流れ込み、やがては魚などを通して私たちの体内に侵入し、最後は自分たちの身に降りかかってしまうことになりますので、これらの人工ゴミの撲滅を呼びかける必要があります」とのお話も伺いました。
 わずか800m程の区間を2時間以上かけて、ゆっくりと説明を聞き、質問をしながら観察できて良かったです。最後まで熱心に説明してくれた講師の方々と参加の皆様に感謝いたします。


山口県きらら浜訪問報告
               山本 廣子

と き: 2024年2月2日(金)~2月3日(土)
ところ: 山口県新光産業きらら浜自然観察公園  参加者:守る会3名

山口県の阿知須干拓にあるきらら浜自然観察公園のビジターセンターで、1月27日(土)~2月25日(日)に「くすだひろこきりえ展~和白干潟の風」を企画して頂き、2月3日(土)に「きりえ教室」を企画頂きました。2月2日(金)に私がきらら浜に行くので、一緒にきらら浜を見てみたいと田辺さんと今林さんが同行されました。10時頃に出発して、新幹線の「新山口駅」には11:20 につきました。きらら浜職員の方が駅まで自動車で迎えに来てくださって、山口湾などを見学しながらきらら浜に着きました。晴れていて良かったです。
   
   <きりえ展会場にて>          <リーフレットなどの展示配布>         <池を観察>            <ハシビロガモ・オナガガモ>
 ビジターセンターの事務所でお弁当を食べてから、きりえ展に展示してあるきりえを見ました。春夏秋冬の順にきれいに飾ってありました。和白干潟のリーフレット類を入り口やきりえ展会場にも置いていただき、配布できるようにしてありました。センターの窓から汽水池の鳥たちを見て、職員の案内で園内を散策しました。淡水の池や山口湾の海水が入った汽水の池やアシ原があります。淡水の池にはハシビロガモやマガモやオオバンも少しいました。通路にはシャリンバイやトベラなどが植えてありました。汽水池の奥側にクロツラヘラサギのゲージがあり、他の動物園で生まれたクロツラヘラサギが1羽入っていました。野生には戻れないのだそうです。周りには野生のクロツラヘラサギたちがいました。今冬は30羽くらいが来たそうです。
   
      <山口湾>              <ウミアイサ >                <あし原>              <ズグロカモメ>
山口湾側まで来て展望台から見ました。ミサゴの幼鳥が木に止まって鳴いていました。湾ではカンムリカイツブリやウミアイサを見ました。返り道はアシ原の中道を歩きました。水路ではカエルの卵が見られました。散策する人たちにも10人くらい会いました。ウイークデイは少ないそうです。
   
      <ハマシギ>              <ダイゼン>                 <火の山>             <センターの展示>
 ビジターセンターに帰り、望遠鏡で鳥たちを見ました。ズグロカモメが100羽程いて感動しました。他のカモメはほとんど来ないそうです。棒杭をたくさん立ててあり、そこにハマシギやダイゼンが止まっています。夕方頃には潮が引き干潟が出るそうです。ヤマトオサガニがたくさん住んでいて、浅いので海水があってもズグロカモメは飛び込んでカニを捕るそうです。私は広い窓の正面に見える「火の山」の姿が気に入りました。ギザギザで岩が山肌に見えます。スケッチしておきました。いつか登ってみたいと思いました。展示してある水槽などもたくさんありました。ヤマトオサガニなどのカニたちも水槽で飼育されていました。16時前には田辺さんと今林さんは職員の方に駅まで送ってもらって帰福しました。
   
    <和白干潟の話>               <交流会>               <きりえ教室>               <きりえ教室>
 夕方には職員の方々とボランティア団体「葦の会」の方々20名程が集まって歓迎交流会をしていただきました。私はDVDやビデオを使って和白干潟の様子や和白干潟を守る会の活動を話しました。きらら浜の方々も和白干潟に関心を持っていただき、また訪問されることがあるかもしれませんね。実はずっと以前に和白干潟を守る会で山口県八代のナベヅルを見に行くバスツアーを企画したことがあります。その時にバスに同乗して「宇部野鳥保護の会」の方々が山口県の自然を案内してくださったのですが、その後グループで和白干潟の見学に来られました。その方たちが「NPO法人野鳥やまぐち」を作って、現在きらら浜の運営をしてあります。きらら浜でのきりえ展企画は今回で2回目です。歓迎交流会で夕食をしながらお話をして、新山口駅前のホテルに泊まりました。
 
    <きりえ展 >               <きりえ展 >
 2月3日(土)はきりえ教室が午前中と午後に予定されていました。土曜日なのでたくさんの親子連れが参加されて、きりえ教室をしました。水鳥や植物などのカットを1つずつ色和紙で切り、ハガキやしおりに貼り仕上げていきます。小さなものでは物足りない人用に私のはがき大の作品をコピーしておきましたので、それに取り組む熱心な人もありました。1回1時間半の予定が、なかなか終わらず熱心でした。きりえ教室を済ませて、私は駅まで送って頂き帰福しました。帰りは雨になり濡れましたが、有意義なきらら浜行きでした。「NPO法人野鳥やまぐち」の方々には大変お世話になりました。


新春講演会 「唐原川の植物と生き物」報告
                山之内芳晴

日 時:2024120日(土)10001130
場 所:香住丘公民館(2階老人いこいの家)
講師:古野 正章 氏 (九州産業大学助手)
参加者:15名(守る会6名)

今年の新春講演会は、北九州育ちで九州産業大学を卒業されて都市の生物多様性や街路樹などを研究テーマとして活動されている古野正章氏に「唐原川の植物と生き物」と題して講演していただきました。
 都市の生物多様性のところでは、街路樹の重要性とともに、地面の雑草なども必要であること、道路の緑化では、土手の草については、2015年に「その場所で採れた種を使うように」との環境省の指針が出されているとのことでした。
 

ここから、香住ヶ丘・下原・唐原の自然についての話しがありました。
 立花山には特別天然記念物に指定されているクスノキの原生林があり、植物ではリンドウソウや動物ではイノシシ、シカ、サルなども生息している。また、頂上からの眺望は昼も夜も美しい。海岸に行くと和白干潟があり、トビハゼ、キモハゼ、ミミズハゼ、テッポウエビ、ヤドカリ、ヤマトオサガニなど多くの生き物がおり、干潟の夕景は美しい。
この後、学生時代10年間遊んで感じた唐原川の自然について、動画を見ながら下流から上流に向かって紹介された。古野氏は学生時代の10年間で、ふれあい環境教室、川の生き物観察会、立花山・三日月山登山、香椎下原小学校の立花山登山支援などの活動をされている。
 

唐原川は、全長2.5㎞、流域37㎢の2級河川である。鹿児島本線鉄橋付近では、川底にはアシ原があり、鯉などがたくさん生息している。香椎線鉄橋付近では、川底にはダンチクがあり、ハヤ、カワムツ、ドンコなどの川魚がみられ、植物ではヤナギバルイラソウ(外来植物)がみられる。九産大の裏門あたりでは、植物ではオオブタクサ、キショウブ、土手にはクズ、ネナシカズラ、ナンバンギセル、アレチヌスビトハギ、オオキンケイギクなどが生息し、川にはモクズガニ、ヨシノボリ、ウシガエルなどが生息している。中ノ原橋付近では、アカメガシワやセイタカアワダチソウが繁り、土手には防草シートが張られている。国道3号線の橋下は、光が当たらないので雑草も生えない。上の中原橋付近では、シロガヤツリが生息している。
下原小学校付近から上流域に入り、川幅が狭くなり魚も少なくなる。このあたりはホタルの幼虫の生息場所として護岸にコンクリートの樋(とい)が設けられている。最後に唐原川のゴミが多いこと、土手に防草シートが張られていて自然環境的にも良くないことなどを述べられた。防草シートについては、住民からのクレームが発端であり地域住民の意識改革が課題である。
 古野講師は、唐原川のことについて良く研究されており、私たちも大変勉強になりました。