2025年度連携活動
2025年1月度 山・川・海の流域会議・報告
山之内 芳晴
日 時:2025年1月18日(土)10:00~12:00
場 所:香住丘公民館(2階老人いこいの家)
参加者:16名:舩越、磯野、高倉、古賀、海野、石川、他2名、守る会8名
1. 新春講演会 「和白干潟における漂着ごみの現状と対策」
講師:宗像 優 氏
今年の新春講演会は、いつも和白干潟のクリーン作戦に参加されている、九州産業大学教授の宗像 優氏に「和白干潟における漂着ごみの現状と対策」と題して講演していただいた。
<講演会のようす> <講演会のようす>
最初の「海洋ごみの現状」のところでは、世界でプラスチックごみが800万トンあること、クジラの死骸の胃から40キロのプラスチックが発見されたこと、雨水の90%にマイクロプラスチックが混入しているなどの話しがあった。海洋ごみの特徴としては、海岸により異なること、数量・種類が多いこと、破片/かけら類が約4割をしめること、そして陸上起源のものが大半を占め、飲料・食品など生活に関連したごみが陸上起源ごみの約9割を占めるとのことだった。海洋ごみ処理の問題点は、ごみ拾いの困難さや離島における施設・業者の不足や本土への輸送コストの問題、漂着ごみの排出源ではない沿岸部の自治体が処理費用を負担する問題が挙げられた。
国際社会の動向としては、2015年G7エルマウ・サミットの首脳宣言で「海洋環境の保護」が宣言され、2017年7月のG20ハンブルグ・サミットでは、「海洋ごみに対するG20行動計画」が唱えられた。また、2019年6月のG20大阪サミットでは、「2050年迄に海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロに削減すること」が宣言された。 その後も2022年、2023年と気候・エネルギー環境大臣会合が開催されている。
海洋ごみの発生要因としては、国民生活に伴って発生し、それが「山・川・海」へと繋がる水の流れを通じて海岸に漂着する。これらの漂着物は、我々の日頃の行動や社会の有様を映し出す鏡のようなものと言える。海洋ごみの発生抑制対策としては、沿岸部だけではなく、内陸部での発生抑制対策が必要であり、ごみの適正な管理、河川での対策、環境教育、啓発などが求められる。また、アジア諸国への廃棄物対策への人的・金銭的・技術的支援が求められる。
和白干潟の漂着ごみの現状と対策では、主な漂着ごみはプラスチックごみであり、主な発生源は唐原川に由来する。漂着ごみ対策としては、沿岸部での海岸清掃、河川(唐原川)の清掃、そして流域住民への環境教育や啓発活動が重要だとのことだった。
講義の後の懇談では、①福岡市もプラスチックのリサイクルを始めるので、漂着ごみが減るのでは。②行政の取り組みとしてはどんなものがあるのか。③このような話しを校区の人にしてもらいたいなどの発言があった。
2.各グループ・サークルの活動報告
山本さん(和白干潟を守る会)
干潟通信152号を元に11月17日に第36回和白干潟まつりを開催したことなどを報
告した。
磯野さん(立花山グリーンガイドの会)
10月に白岳に登りカノコソウの整備を行ったが、頂上の木が伐採されていた。
海野さん
東京都・練馬区から東区へ転居してきたが、福岡市は都会生活ができて、自然も近くに
あり、すばらしいところだと思った。
古賀さん
立花山に登ったが、頂上の木が伐採されていてがっかりした。
高倉さん(唐原川を考える会)
毎年、ラブアースクリーンアップや唐原川の清掃活動を行っている。清掃活動は偶数月に行っており、毎回約30名が参加している。
舩越さん(楽友会)
年末にミニ門松づくりを行った。
次回の定例会は、 3月8日(土) 10:00~12:00
場所:香住丘公民館